録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

著作権使用料範囲さらに拡大 音楽教室演奏料徴収へ

2025-03-01 10:31:57 | Weblog
ずいぶん前に揉めていた「音楽教室の演奏料金徴収」問題で、合意に達した、という発表があったようです。


音楽教室においてJASRAC登録の既存の曲が"演奏"されることに使用料が発生するか否か、これに関しては最高裁ですでに判断が下されていました。それは「生徒が演奏する分には使用料が発生しない」というだけのものであり、講師や録音演奏には使用料が発生する、というものです。JASRAC側としては講師の使用料だけでも「徴収できる」というお墨付きさえ得られればよかったでしょうから、そこに異論はなかったでしょう。実質著作権側の主張が全面的に通った形になります。前に取り上げたときは「払っていなかった過去の利用料も徴収できる」権をJASRACが求めていた、というものもありましたが、それに関しては何の発表もなかったようですが、裏の話だけで済ませて表に出さない、ということなのでしょうか。
追記:やはりさかのぼっての徴収もやっているとのことです。

生徒が子供であった場合の料金は比較的安く抑えたことで音楽教室側としては妥協を引き出せた、と考えているようです。もちろんJASRACや著作権側としては料金を取ることができた、が重要であって金額の大小はそこまで重要な話ではありません。彼らの目標は「広く浅く、日本の津々浦々から著作権使用料を安定回収できる」ことにあると思われますので、範囲を広げることができただけで上々なのでしょう。
個人的妄想では、著作権側の最終目標は著作権料を第二のユニバーサル料にしてインターネット回線料に必ず含まれるものにしたいのでは・・・と考えていますが、一歩ずつその道を歩んでいるように見えます。
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8 コメント

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音楽教室著作権料 (スッテン02)
2025-03-01 20:46:09
AV Watch(https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1666718.html)によると
極少利用(普段は管理楽曲を使用しないが、年に数回程度利用する場合)の場合は、レッスン単位および曲単位での使用料を定めるとのこと。新しい規定の実施日は4月で、今後、音楽教室事業者は管理開始(2018年4月)に遡り支払い、両者は新しい音楽教室規定に沿った運用を進めていくという。
との事です。
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Unknown (krmmk3)
2025-03-02 11:35:58
>スッテン02さん
見逃していたようですね。失礼しました。訂正しておきます。やはり遡求の徴収はありますか。悪い意味でさすがです。やりたい放題。
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Unknown (913d)
2025-03-02 13:07:55
>krmmk3様
新規定のスタートが2018年4月なので、徴収のスタートが2018年4月になるのは当然といえば当然なんで止むを得ないと思います。これを遡及適用だと言ってしまうと2018年に借金の取立ての裁判を起こし判決確定が2022年になっても2018年の借金は遡及適用だから払わなくていいのかって話になっちゃいますから。
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Unknown (krmmk3)
2025-03-03 23:59:45
>913dさん
以前書いた記事リンク先の弁護士の発言も、時間を戻しての徴収は合法、としか読めない内容でしたから、間違いなく権利はあるのだと思います。ですが、最近の、録画補償金の強引な導入に代表される著作権業界のやりたい放題を見ると「合法だから当然だ」とは言いたくないんですよ。せめて誹謗中傷っぽくない「遡及」(「遡求」は間違いでした。すいません)という言葉くらいは使いたいのです。
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Unknown (913d)
2025-03-04 02:32:23
>krmmk3様
お気持ちは重々承知しているつもりですし、私も同じ思いです。今回の裁判は「音楽教室での音楽著作物の演奏利用について、JASRACが請求権を有しない」ことの確認を求めた裁判でした。しかし最高裁で判決(実際には知財高裁出の判決、最高裁はほとんどの争点に関して不受理)が出てしまった以上、支払わなければ違法状態になってしまいます。新ルールが適用された2018年4月以前の分を請求されたなら遡及適用ですが、そうでない以上残念ながら従わざるを得ないです。その辺を含めて「音楽教育を守る会」の皆さんが何とか被害を最小限にしようと必死の交渉をしたのだと思います。
個人的なことですが、あるプロのウィンドオーケストラの方々の知己を得たのですが、基本的に演奏活動だけでは立ち行かずレッスンの講師もやられているのですが、今後そちらの方に影響が出ないか気がかりです。
確かに現状では権利者側のやりたい放題となっていますが、フェアユーズの考え方の理解が進めば潮目が変わるときが来るかもしれません。裁判の判例だって世の中の流れが変われば変更されることもありますから。そういった意味でも、こちらのように権利者側の横暴を記録しておくことは重要だと思います。
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Unknown (krmmk3)
2025-03-04 16:19:56
>913dさん
はい、すみません。正しい使い方ではありませんでした。一応請求しないことも可能だったはずなので、どうにもしっくりこなくて。
フェアユースという概念も頭に「日本版」が付いたとたん業界の内内、それも大手に限っての話になって一般人は蚊帳の外になるのが常ですので、これからもこの国ではそっちは期待できないかな、と思ってます。
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Unknown (913d)
2025-03-04 23:27:31
>krmmk3様
すみませんだなんてとんでもない。私だって本音を言えば「おのれらええ加減にしさらせよ、この著作権亡者どもが!」と怒鳴り散らしたい気分ですよ。著作権者側の犬となり果てた晩年の松本零士なんて軽蔑の対象でしかなかったですから。(蕎麦屋発言は本当に許せない)
元々の予定では受講料の2.5%を徴収することになっていたので一時的にでも徴収を止めさせ、生徒側を徴収の対象から外し子供のレッスンに関しては100円にとどめたので裁判をやった意義はわずかながらでもあったと思いたいです。
残念ながら著作権問題に関しては世間の関心が非常に薄いと言わざるを得ず、当然のことながら票にならないことに政治家の関心が向くはずもない状態です。JASRACやsarahがらみの贈収賄事件でも起きれば潮目が変わるかも、って敵のエラー待ちは情けない発想ですよねぇ(涙)
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Unknown (krmmk3)
2025-03-06 00:03:58
>913dさん
まぁ松本零士も著作権側の人間なんでねぇ。歌詞とかどう見ても言いがかりでしたし、晩節を汚したよなぁ。
どうしても著作権側がのやりたい放題が目立ちますが、まぁ彼らの言い分ももう少しまともだったらまぁ、と思ってしまいます。だからわたしも少々平等性を欠いた発言になっちゃったのかも知れません。そこらへんは少し反省しなきゃならないですね。
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