圧倒的な“個”の力でしょうね
何かトラブルが起きると
他の人たちは寄り集まって
魔法少女は杖の一振り
疾風のように現れて
疾風のように去ってゆく
とてもじゃないけど
超能力じゃ真似できない
あのレベルをやろうとしても
発動前に使い手が粉々よ
あそこまでやられると
憧れすら通り越すわ
スタートラインが違うし
ステージも違うって感じ
なんていうのかしら
あれの短距離走とか観るんだけど
決勝戦にもなるとさ
もーネグロイドばっかりなのよ
驚きの黒さよね
……あらやだ
今のはオフレコね
わたし観客
それくらいの違いがあるの
おこがましいわ
羨望も嫉妬も
そんなわけで魔法少女は
どこの誰だか知らないけど
町の誰もがみんな知っている
なんというか“華”があるのよ
元気無敵ガールね
じゃあ何で気になるかって?
まーあえて言うなら
言っとくけど
魔法少女になりたいとか
そんな変身願望はないの
そーいうのは卒業済み
個人的に気にしてるのは
魂の規格よ
有り体に言えば正体ね
ファスナーを開けて
頭をとってやりたい
魔法少女に憧れるほど
わたしガキじゃないけど
大人でもないってこと
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