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 米OpenAI(オープンAI)は2024年12月9日(米国時間)に動画生成AI(人工知能)「Sora(ソラ)」の一般提供を開始した。オープンAIは2024年2月にSoraの開発を発表しており、そのサンプル動画のクオリティーの高さに期待して待っていたが一向にリリースされず。その間に世界中でいくつもの動画生成AIが登場し、遅きに失した感があった。しかしOpenAIもうまいもので、同社が12月5日(米国時間)から行った「12 Days of OpenAI」の3日目(Day3)で「Sora」を正式ローンチした。

 月額20ドルの「ChatGPT Plus」と月額200ドルの「ChatGPT Pro」ユーザーが利用でき、追加料金は不要。「ChatGPT Plus」なら月に1000クレジット、「ChatGPT Pro」なら1万クレジットを利用できる。無料プランで50本生成できるとしているが、本記事のために試行錯誤して50本生成したところ5000クレジットを消費していた。がっつり動画生成を楽しむなら、「ChatGPT Pro」を契約する必要があるだろう。

満を持してOpenAIの動画生成AI「Sora」がローンチされた
満を持してOpenAIの動画生成AI「Sora」がローンチされた
(画像:柳谷智宣)
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たった数十秒で渋谷の街を犬が歩く動画を生成

 まずは、動画を生成してみる。プロンプト(指示文)の入力フォームに「夜の渋谷の街を柴犬が歩いている」と日本語で入力。アスペクト比や解像度、動画の長さ、生成数などをポップアップから設定する。当然、解像度を上げたり、時間を長くしたりするとその分多くのクレジットが消費される。

 動画は10秒程度~数十秒で生成され、思ったより早かった。それなのに、しっかりと柴犬が渋谷を歩いている動画が生成されたので驚いた。細かくプロンプトをチューニングすれば、もっとリアルにできるだろう。

まずはシンプルなプロンプトを入力して生成する。再生時間などの設定も可能だ
まずはシンプルなプロンプトを入力して生成する。再生時間などの設定も可能だ
(画像:柳谷智宣)
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10秒程度で作成された動画。想像よりもクオリティーが高い
(動画作成:柳谷智宣)