中学受験を元気に乗り切るには
【中学受験とメンタルヘルス】受験専門の心療内科医が解説! 「受験うつ」の危険サインと親のサポート
2025.02.25
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来年の中学受験を目指す新6年生は、本格的な受験生活がスタートしました。学校と塾通いのバランスなど悩みは尽きませんが、この1年間を乗り切るためには、健康であることが一番の基本です。身体や心の健康を保つために、保護者としてどのような心がけやサポートが大切でしょうか。
今回のテーマは「メンタルヘルス」。成績の浮き沈みや睡眠不足、試験の緊張などストレスの多い受験生ですが、明るく元気に1年を乗り越えるためにどんなことができるでしょうか。受験専門の心療内科医である、吉田たかよし医師に聞きました。
(よしだ・たかよし)2005年、受験専門の心療内科「本郷赤門前クリニック」を開設。院長としてこれまでにのべ1万人を超える中高大学受験生の診療や相談にあたる。関西の中学受験塾「浜学園」では教育顧問として、受験生や保護者のメンタルケアをサポートする。
二重跳びで運動不足解消
――中学受験は子どもの心理にどのような影響を与えるものでしょうか。
中学受験は子どもが発達の段階にある中で、勉強の時間が増えます。11~12歳という年齢では、じっと座っていることさえストレスに感じています。大学受験と比べても、脳が疲労しやすく、それと連動してストレスを感じやすいので、心身にさまざまな症状が出てきます。
ですが、子どもの健康な脳の発育や大人になった後のストレス耐性を獲得するためには、親子で一緒に困難な状況を乗り越える経験がとても大切です。その意味で、中学受験は子どもを成長させるための適切なハードルになると思います。子どもの脳の成長に良い環境で壁を乗り越えていくことが重要なのです。
――子どもの脳が疲労してくると、どのような問題が起こりますか。