目次

  1. ユニチカとは ルーツは1889年の尼崎紡績
  2. ユニチカ、繊維事業から撤退 将来性ある事業に集中
  3. ユニチカの繊維事業撤退「1.9万社に影響」と分析
    1. 都道府県別の取引先、大阪が最多
    2. 業種別の取引先、二次まで見ると建設業や小売業にも

 ユニチカの公式サイトによると、ユニチカのルーツは、1889年創業の「尼崎紡績」です。
1918年以降は三大紡績のひとつとうたわれた「大日本紡績」として日本の繊維産業を支え続け、1969年「日本レイヨン」との合併によって、ユニチカが誕生しました。

 芯(コア)はポリエステル繊維、鞘(シース)は綿の複重層糸でつくる「パルパー」や、極細超長綿(スビンゴールド)とユニチカの紡績技術を組み合わせた綿100%の超極細紡績糸「舞鳳凰」など業界内でも評価の高い素材を作り続けてきました。

 最近では、生ゴミと一緒に埋めたり堆肥化したりできるバイオマスプラスチック「テラマック」でも注目されています。

 しかし、原燃料価格の高止まりによるコスト上昇、市況の変化に伴う需要の減少、東南アジアを中心とする海外市場での価格競争激化などから営業赤字が続くなか、繊維事業を縮小しつつ、事業の軸を高収益事業である高分子事業へシフトしていました。

 ユニチカの事業再生計画(PDF)によると、それでも抜本的な収益改善につながらず、売上高、営業利益は低下傾向にあるなか、6年間で160億円の現預金が減少し、自助努力による資金繰りの維持が苦しい状況になっていました。

 ユニチカは2024年11月28日、地域経済活性化支援機構による再生支援の決定を発表しました。主力銀行などがおよそ430億円の債権放棄に応じるといいます。

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