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長岡望悠がリーグ戦2カ月ぶりコートイン SAGA久光スプリングスが総力戦制し7連勝【SVリーグ女子】
2025.01.11 17:40(Updated:2025.01.11 22:59)
◆バレーボール・大同生命SVリーグ女子 SAGA久光スプリングス3―1埼玉上尾メディックス(11日、サイデン化学アリーナさいたま)
6位のSAGA久光が3位の埼玉上尾に28―26、25―17、24―26、25―21で勝ち、リーグ戦7連勝を飾った。通算15勝8敗で順位は6位(14チーム中)のまま。
SAGA久光にとって大きかったのはセットカウント2―1で迎えた第4セット、5―5からの8連続得点だった。この「貯金」が最後まで効いて逃げ切った。
「埼玉上尾さんとは毎試合ラリーが長くなったり、接戦になったりしますので、簡単には勝ち切れないと(試合前から)覚悟していました」。POM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)に選出されたキャプテンでセッターの栄絵里香(33)が試合後に明かした。
SAGA久光は第3セット、マッチポイントを握りながらジュースの末に落とした。昨年12月の天皇杯・皇后杯全日本選手権決勝ではセットカウント2―0の有利な状況からヴィクトリーナ姫路に痛恨の逆転負けを喫している。この日の相手は今季リーグ戦で1勝1敗と星を分け合い、全日本選手権でもフルセットの接戦を繰り広げるなど力が拮抗(きっこう)した埼玉上尾だ。いったん受け身になると、一気にひっくり返されかねないだけに、第4セットの序盤に突き放した8連続得点が大きかった。この間に効果的なサーブで相手のレシーブを崩し続けたのが栄だった。
「ブロックも高いですし、ディフェンスも堅い。打っても打っても拾われる」―。栄が抱く埼玉上尾のイメージだ。その強敵を相手にSAGA久光は粘り負けしなかった。攻撃をけん引したのはステファニー・サムディ(26)とグレタ・ザックマリー(33)の両外国人選手だった。アタックではともに20得点。この2人を中心に要所でサイドアウト(サーブレシーブ側のチームが相手サーブから始まるプレーで得点すること)を取ったことで、埼玉上尾に流れを渡さなかった。
酒井新悟監督(55)は前節のPFUブルーキャッツ石川かほく戦後に示した「より多くの選手に出場機会を与えながら、全員で戦っていく」との考えを実践した。リーグ戦では昨年11月3日のNECレッドロケッツ川崎戦以来のコートインとなった長岡望悠(33)がセッターの万代真奈美(26)とともに「2枚替え」で登場。ライト側からのオフェンスを担って2得点すれば、サーブ巧者でもある中川美柚(25)が第4セット終盤にリリーフサーバーでコートに入った。「難しい展開が続くことも多かったが、勝ち切れたことはうれしく思います」。総力戦でつかみ取った1勝に酒井監督の言葉にも実感がこもった。
SAGA久光のスターティングメンバー(第1セット)は、北窓絢音(20)、グレタ・ザックマリー(33)、栄絵里香(33)、ステファニー・サムディ(26)、平山詩嫣(24)、荒木彩花(23)、リベロ・西村弥菜美(24)。