2011年のインディカー・シリーズ
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2011年のインディカー・シリーズ | |||
前年: | 2010 | 翌年: | 2012 |
2011年のインディカー・シリーズは、インディカー・シリーズの16年目のシーズンとなる。
開催スケジュール
[編集]- イベント数は前年と同じ17だが、テキサスはインディカー・シリーズ史上初の275マイル×2のダブルヘッダー方式(1イベント2レース制)で行われる。
- 開催権料の問題でスケジュールから外れていたミルウォーキーが2年ぶりの復活。ラスベガスが11年ぶり[1]、ニューハンプシャーが13年ぶりに復活しそれぞれレースが行われる。またボルチモアの市街地コースで初開催となる。なお、前年ロード/ストリートとオーバルが連続するようにスケジュールされていたが、今年は一部その法則が外れた。
- インディ500が第1回の開催から100周年を迎える。
- 同じ会社によって運営されていたカンザス・スピードウェイ、ワトキンズ・グレン・インターナショナル、シカゴランド・スピードウェイ、ホームステッド=マイアミ・スピードウェイが一斉にスケジュールから外れた。
- エドモントンもレースを継続するための施設改修の予算を当初計上できず、開催されないことが発表されたが、その後予算のめどがつき、今年も引き続き開催されることになった。
- ツインリンクもてぎでのレースがこのシーズンをもって終了となる。[2]また、当初は例年同様オーバルコースによる開催の予定だったが、東日本大震災によるオーバルコースの被災状況を考慮し、ロードコースでの開催に変更となった[3]。
- シーズン直前、タイヤの単独供給を続けてきたファイアストン(ブリヂストン傘下のブランド)が、インディカーと契約面で合意できず、今シーズン限りでの撤退を一度は発表したが、その後折り合いがつき、2012年以降の供給延長が発表された。
オーバル
市街地/特設コース
ロード
※ET=東部標準時(日本より14時間遅れ、夏時間採用時は13時間遅れ)
参戦チーム・ドライバー
[編集]太字の選手は、2011年インディカー・シリーズのルーキー。
◇・・・インディ500で予選落ちしたドライバー
チーム | シャシー | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
チップ・ガナッシ・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 9 | スコット・ディクソン | |
10[5] | ダリオ・フランキッティ | |||||
38 | グラハム・レイホール | |||||
83 | チャーリー・キンボール | |||||
チーム・ペンスキー | ダラーラ | ホンダ | F | 3 | エリオ・カストロネベス | |
6 | ライアン・ブリスコー | |||||
12 | ウィル・パワー | |||||
アンドレッティ・オートスポーツ | ダラーラ | ホンダ | F | 7 | ダニカ・パトリック | ジョンはインディ500に参戦[6] |
26 | マルコ・アンドレッティ | |||||
27 | マイク・コンウェイ◇ | |||||
28 | ライアン・ハンター=レイ◇[7] | |||||
43 | ジョン・アンドレッティ | |||||
パンサー・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 4 | J.R.ヒルデブランド | ライスはインディ500・ケンタッキー・ ラスベガスに参戦 |
44 | バディ・ライス | |||||
KVレーシング・テクノロジー | ダラーラ | ホンダ | F | 5 | 佐藤琢磨 | |
59 | E.J.ヴィソ | |||||
82 | トニー・カナーン | |||||
ニューマン・ハース・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 2[8] | オリオール・セルビア | ヒンチクリフは セントピーターズバーグを除く レースに参戦 |
06 | ジェームス・ヒンチクリフ | |||||
A.J.フォイト・エンタープライズ | ダラーラ | ホンダ | F | 14 | ヴィトール・メイラ | ジュンケイラはインディ500に参戦[9] |
41 | ブルーノ・ジュンケイラ ライアン・ハンター=レイ | |||||
サム・シュミット・モータースポーツ | ダラーラ | ホンダ | F | 77 | アレックス・タグリアーニ ダン・ウェルドン |
No.77[10]No.88[11]No.99[12]No.17[13] の参戦状況は脚注で表記 |
17 | マーティン・プロウマン 武藤英紀 ウェイド・カニンガム | |||||
88 | ジェイ・ハワード | |||||
99 | タウンゼント・ベル ウェイド・カニンガム | |||||
HVMレーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 78 | シモーナ・デ・シルベストロ サイモン・パジェノ |
インフィニオンのみパジェノ、 それ以外はシルベストロが参戦 |
デイル・コイン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 18 | ジェームズ・ジェイクス◇ | ボーデはロード/ ストリートレースに参戦 (ル・マン・シリーズにも参戦のため) ロイドはオーバルレースに参戦 |
19 | セバスチャン・ボーデ アレックス・ロイド | |||||
ドレイヤー&レインボールド・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 11 | デイヴィー・ハミルトン | トレーシーはインディ500に、 ハミルトンはインディ500・ テキサス・ラスベガスに参戦 ベアトリスはバーバー[14]、 ウィルソンはミッドオハイオ 以降怪我で欠場[15] |
22 | ジャスティン・ウィルソン サイモン・パジェノ トーマス・シェクター ジョルジオ・パンターノ タウンゼント・ベル | |||||
23 | ポール・トレーシー | |||||
24 | アナ・ベアトリス サイモン・パジェノ | |||||
コンクエスト・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 34 | セバスチャン・サーベドラ◇ ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ ディロン・バティスティーニ |
ボルチモアまでと ラスベガスはサーベドラが 参戦、 もてぎはオリベイラ、 ケンタッキーはバティスティーニ、 マンはインディ500に参戦 |
36 | ピッパ・マン | |||||
一部レースのみのエントリーチーム | ||||||
AFSレーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 17 | ラファエル・マトス◇ | 開幕~インディ500まで参戦 |
サラ・フィッシャー・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 67 | エド・カーペンター | カーペンターは10戦[16]に参戦、 シェクターはラスベガスに参戦 |
57 | トーマス・シェクター | |||||
SHレーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 07 | トーマス・シェクター | インディ500[17]・ ボルチモアに[18]参戦 |
ドラゴン・レーシング[19] | ダラーラ | ホンダ | F | 8 | ポール・トレーシー ホーピン・タン◇ |
トレーシーは5戦[20]に参戦、 タン[21]はインディ500 ・インフィニオン、[22] スピードはインディ500[23]に参戦 |
20 | スコット・スピード◇ パトリック・カーペンティア◇ | |||||
88 | ホーピン・タン | |||||
ブライアン・ハータ・オートスポーツ | ダラーラ | ホンダ | F | 98 | ダン・ウェルドン アレックス・タグリアーニ |
インディ500にウェルドン、 ラスベガスにタグリアーニ が参戦[21] |
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 30 | ベルトラン・バゲット ピッパ・マン |
バゲットはインディ500に参戦、 マンはニューハンプシャー・ ケンタッキー・ラスベガスに参戦、 ハワードはラスベガスに参戦 |
15 | ジェイ・ハワード |
レース結果
[編集]Rd. | レース | ポールポジション | ファステストラップ | 最多ラップリード | 優勝者 | 優勝チーム | レポート |
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1 | セントピーターズバーグ | パワー | カストロネベス | フランキッティ | フランキッティ | チップ・ガナッシ | Report |
2 | バーバー | パワー | ディクソン | パワー | パワー | ペンスキー | Report |
3 | ロングビーチ | パワー | フランキッティ | ブリスコー | コンウェイ | アンドレッティ | Report |
4 | サンパウロ | パワー | シルベストロ | パワー | パワー | ペンスキー | Report |
5 | インディ500 | タグリアーニ | フランキッティ | ディクソン | ウェルドン | ハータ | Report |
6A | テキサス・レース1 | タグリアーニ | ヴィソ | フランキッティ | フランキッティ | チップ・ガナッシ | Report |
6B | テキサス・レース2 | カナーン[24] | ディクソン | パワー | パワー | ペンスキー | |
7 | ミルウォーキー | フランキッティ | フランキッティ | フランキッティ | フランキッティ | チップ・ガナッシ | Report |
8 | アイオワ | 佐藤[25] | タグリアーニ | フランキッティ | Ma.アンドレッティ | アンドレッティ | Report |
9 | トロント | パワー | ウィルソン | パワー | フランキッティ | チップ・ガナッシ | Report |
10 | エドモントン | 佐藤 | ボーデ | パワー | パワー | ペンスキー | Report |
11 | ミッドオハイオ | ディクソン | ディクソン | ディクソン | ディクソン | チップ・ガナッシ | Report |
12 | ニューハンプシャー | フランキッティ | ディクソン | フランキッティ | ハンター=レイ | アンドレッティ | Report |
13 | インフィニオン | パワー | パワー | パワー | パワー | ペンスキー | Report |
14 | ボルチモア | パワー | パワー | パワー | パワー | ペンスキー | Report |
15 | もてぎ | ディクソン | パンターノ | ディクソン | ディクソン | チップ・ガナッシ | Report |
16 | ケンタッキー | パワー | カーペンター | フランキッティ | カーペンター | サラ・フィッシャー | Report |
17 | ラスベガス | カナーン | レース中止[26] | Report |
レースレポート
[編集]- 今季から全てのレースのリスタートを2列編成で行う「ダブルファイル・リスタート」が導入された。
- 第6戦テキサスの2レース方式は、第1レースは予選順位、第2レースはくじ引きで順位が決められた。
- 第16戦ケンタッキーでは史上6番目に短い0.0098秒差でエド・カーペンターが優勝した。
- シーズン最終戦となったラスベガスでは、レース序盤にチャンピオンを争っていたウィル・パワーを含め15台が絡む事故が起き、うちキャッチネット(金網)にたたきつけられたダン・ウェルドンが死亡した。1996年開始のインディカー・シリーズにおける死亡事故は4例目で、レース中の事故は初めて[27]のこと。ウェルドンはこの年、インディ500において、最終周最終コーナーでクラッシュしたJ.R.ヒルデブランドを逆転してインディ500の2勝目を挙げていた。
- この年はダリオ・フランキッティが3年連続でシリーズチャンピオンを獲得、ルーキー・オブ・ザ・イヤーにはジェームズ・ヒンチクリフが選ばれた。
ポイントランキング
[編集]
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順位 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 50 | 40 | 35 | 32 | 30 | 28 | 26 | 24 | 22 | 20 | 19 | 18 | 17 | 16 | 15 | 14 | 13 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 |
- 他にポールポジションに1ポイント、最多リードラップに2ポイントのボーナスポイントが与えられる。
- 2レース制で行われるテキサスは、レースポイントは通常の半分[28]。ポール・ポジションのポイントは第1レース前の予選のみに、最多リードラップのポイントは双方のレースに2ポイントずつ与えられる。
インディ500予選でのポイント:
順位 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 15 | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 |
- 同ポイントの場合は上位回数が多い方が上位となる。
- 注
1 インディ500の予選終了後、予選落ちしたライアン・ハンター=レイがブルーノ・ジュンケイラに代わって出場することとなった。ジュンケイラは予選19位の予選ポイントは獲得した。
2 ラスベガス・インディ300では11周目に15台を巻き込む事故が発生し、ダン・ウェルドンが死亡した。レースは11周目を持って中止となった。
脚注
[編集]- ^ 2004・2005年はチャンプカー・シリーズのレースを開催。
- ^ インディジャパンについて - ツインリンクもてぎ・2011年2月9日
- ^ [1]
- ^ 荒天と日没のため、レース途中で翌日に順延された。
- ^ カーナンバー1は前年チャンピオンの輩出チームに使用権が与えられるが、使わなくてもよい。
- ^ リチャード・ペティ・モータースポーツとジョイント
- ^ ブルーノ・ジュンケイラとの交代でインディ500決勝を出走
- ^ セントピーターズバーグのみNo.02で参戦
- ^ 予選は通過したが、決勝はライアン・ハンター=レイに交代
- ^ ケンタッキー・ラスベガスのみウェルドン、それ以外はタグリアーニ
- ^ ハワード(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングとジョイント)がインディ500・テキサスに参戦
- ^ ベルはインディ500、カニンガムはテキサスに参戦
- ^ プロウマンはミッドオハイオ・インフィニオン・ボルチモアに参戦、武藤はもてぎ、カニンガムはケンタッキー・ラスベガスに参戦(ポローマンはAFSレーシング&キングダム・レーシング、武藤・カニンガムはAFSレーシングとジョイント)
- ^ パジェノが代役参戦
- ^ パジェノがミッドオハイオで、シェクターがニューハンプシャーで、パンターノがインフィニオン・ボルチモア・もてぎで、ベルがケンタッキー・ラスベガスで代役参戦
- ^ オーバルレースとミドオハイオ・インフィニオン・ボルチモア
- ^ KVレーシング・テクノロジーとジョイント
- ^ ドレイヤー&レインボールド・レーシングとジョイント
- ^ 旧ドフェラン・ドラゴン・レーシング
- ^ ロングビーチ・テキサス・トロント・エドモントン・ラスベガス
- ^ a b サム・シュミット・モータースポーツとジョイント
- ^ インディ500はNo.8、インフィニオンはNo.88
- ^ バンプデイにカーペンティアに交代
- ^ グリッドはくじ引き(引く順番はレース1の順位の逆順)で決められたため、ポール・ポジションのボーナスポイントは与えられない。
- ^ 旧CART→チャンプカー・ワールド・シリーズ時代を含め日本人ドライバーのポール・ポジションは史上初。
- ^ 前述の15台によるクラッシュにより、ダン・ウェルドンが死亡したことによる。事故後、5周のパレード走行が行われ、レースは中止となった。なお、カナーンのポール・ポジションのポイントは与えられる。
- ^ チャンプカーを含めると、レース中の死亡事故は1999年にカリフォルニア・スピードウェイで起きたグレッグ・ムーアの事故以来となる。
- ^ 半分にすると小数点が発生する順位については、3位のみ切り上げ、その他は切り捨て。