第9師団 (陸上自衛隊)
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第9師団 | |
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創設 | 1962年(昭和37年)8月15日 |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 師団 |
兵種/任務 | 地域配備師団 |
人員 | 約7,000名 |
所在地 | 青森県 青森市 |
編成地 | 青森 |
上級単位 | 東北方面隊 |
担当地域 | 北東北 |
第9師団(だいきゅうしだん、JGSDF 9th Division)は、陸上自衛隊の師団のひとつ。東北方面隊直轄にあり、青森県青森市の青森駐屯地に司令部を置く。
概要
[編集]3個普通科連隊を基幹とし、北東北3県(青森県、岩手県、秋田県)の防衛警備、災害派遣を任務とするほか、民生協力及び国際貢献活動を行っている。特に、日本有数の豪雪地帯であるため、冬になると、毎年災害派遣要請に基づいて出動する。
沿革
[編集]第9混成団
[編集]- 1956年(昭和31年)12月1日:第9混成団本部及び直轄中隊が多賀城駐屯地で編成完結、青森駐屯地へ移駐[1]。
- 1957年(昭和32年)2月21日:第9混成団隷下部隊が編成完結。警備区域は青森県、岩手県[2]。
- 1959年(昭和34年)3月30日:第122特科大隊が真駒内駐屯地から八戸駐屯地へ移駐し、第9混成団隷下に編入。
- 1960年(昭和35年)1月14日:方面管区制施行により東北方面隊が編成、第122特科大隊は東北方面隊直轄となる。
第9師団
[編集]- 1962年(昭和37年)8月15日:第9師団編成完結(3個普通科連隊基幹)。
- 第9混成団は第9師団に称号変更、改編(乙師団)。
- 第9偵察中隊は第9偵察隊に、第9通信隊は第9通信大隊に、第9衛生中隊は第9衛生隊にそれぞれ称号変更。
- 第38普通科連隊及び第39普通科連隊、第9戦車大隊、第9対戦車隊、第9輸送隊を新編。
- 1965年頃の主要編成
- 第5・第38・第39普通科連隊、第9特科連隊、第9戦車大隊
- 1966年(昭和41年)12月28日:豪雪による青森市災害派遣[1]。
- 1967年(昭和42年)3月27日:火災による災害派遣[1]。
- 1968年(昭和43年)3月25日:弘前駐屯地新設により、第39普通科連隊、第9偵察隊が八戸駐屯地から弘前駐屯地へ移駐。
- 1970年(昭和45年)
- 1971年(昭和46年)7月30日:全日空機雫石衝突事故による災害派遣。
- 1975年(昭和50年)8月1日:第9音楽隊を青森駐屯地で新編。
- 1977年(昭和52年)
- 1980年(昭和55年)10月22日:陸幕指名対機甲演習(~23日)。
- 1987年(昭和62年)2月12日:日米共同積雪地訓練「つがる87」(~3月1日まで)。
- 1990年(平成 2年)3月26日:師団近代化改編。
- 第5・第38・第39普通科連隊を自動車化連隊に改編。
- 第9対戦車隊に重MATを増強配備。
- 第9特科連隊第6大隊を第9高射特科大隊として分離独立、師団直轄とする。
- 第9武器隊、第9補給隊、第9輸送隊、第9衛生隊を編合し、第9後方支援連隊を新編。
- 第9偵察隊に電子偵察小隊を新編。
- 第9師団司令部付隊に化学防護小隊を新編。
- 1990年頃の主要編成
- 第5・第38・第39普通科連隊、第9特科連隊、第9高射特科大隊、第9戦車大隊
- 2002年(平成14年)9月:東ティモールへ部隊派遣(自衛隊東ティモール派遣:師団隷下124名)。
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)3月28日:第9通信大隊(師団通信システムの導入)及び第9飛行隊の改編。
- 2010年(平成22年)3月26日:即応近代化師団(ゲリラ・コマンド対処型)への改編。
- 隷下の3個普通科連隊に01式軽対戦車誘導弾及び96式装輪装甲車、89式5.56mm小銃を配備[4]。
- 第9対戦車隊(八戸駐屯地)を廃止。
- 第9後方支援連隊の武器大隊を廃止し、第1整備大隊、第2整備大隊に改編。連隊本部が青森駐屯地から八戸駐屯地へ移動。
編成・駐屯地
[編集]- 編成
司令部
[編集]→詳細は「司令部 § 陸上自衛隊の師団の司令部等の構成」を参照
主要幹部
[編集]官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
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第9師団長 | 陸将 | 藤岡史生 | 2024年 | 3月28日陸上幕僚監部人事教育部長 |
副師団長 兼 青森駐屯地司令 |
陸将補 | 岡部健 | 2023年12月22日 | 北部方面総監部幕僚副長 |
幕僚長 | 1等陸佐 | 佐藤慎二 | 2024年 | 8月26日北部方面総監部人事部長 |
火力調整部長 | 2等陸佐 | 河合昇 | 2024年 | 3月18日陸上自衛隊富士学校勤務 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | |
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第9混成団長(陸将補) | ||||||
1 | 吉橋戒三 | 1956年12月 | 1日 - 1959年 3月16日陸士39期・ 陸大50期 |
防衛大学校幹事 →1956年11月19日 第6管区総監部付 |
第5管区総監 | |
2 | 竹下正彦 | 1959年 ※1961年 7月 1日 陸将昇任 |
3月17日 - 1961年 7月31日陸士42期・ 陸大51期 |
防衛大学校幹事 | 第4管区総監 | |
3 | 平岡與一郎 | 1961年 ※1962年 7月 1日 陸将昇任 |
8月 1日 - 1962年 8月14日陸士41期・ 陸大51期 |
陸上幕僚監部通信課長 | 第9師団長 | |
第9師団長(陸将・指定職1号) | ||||||
1 | 平岡與一郎 | 1962年 | 8月15日 - 1964年 7月15日陸士41期・ 陸大51期 |
第9混成団長 | 陸上幕僚監部付 →1965年1月1日 退職 | |
2 | 島貫重節 | 1964年 ※1965年 1月 1日 陸将昇任 |
7月16日 - 1966年 6月30日陸士45期・ 陸大53期 |
陸上幕僚監部第1部長 (陸将補) |
東北方面総監 | |
3 | 三岡健次郎 | 1966年 | 7月 1日 - 1969年 6月30日陸士46期・ 陸大55期 |
中部方面総監部幕僚長 兼 伊丹駐とん地司令 |
退職 | |
4 | 齋藤稔 | 1969年 | 7月 1日 - 1972年 3月15日京都帝国大学 | 北部方面総監部幕僚長 兼 札幌駐とん地司令 |
東北方面総監部付 →1972年7月1日 退職 | |
5 | 中村定臣 | 1972年 | 3月16日 - 1973年 6月30日陸士53期・ 陸大60期 |
陸上幕僚監部第3部長 | 防衛大学校幹事 | |
6 | 馬來祥介 | 1973年 | 7月 1日 - 1974年 6月30日陸士53期 | 北部方面総監部幕僚長 兼 札幌駐とん地司令 |
陸上自衛隊航空学校長 兼 明野駐とん地司令 | |
7 | 坂本力 | 1974年 | 7月 1日 - 1976年10月14日東京帝国大学 | 統合幕僚会議事務局第1幕僚室長 | 陸上自衛隊幹部学校長 | |
8 | 高田不二男 | 1976年10月15日 - 1979年 | 6月30日陸士57期 | 北部方面総監部幕僚長 兼 札幌駐とん地司令 |
退職 | |
9 | 瀧武正 | 1979年 | 7月 1日 - 1981年 5月31日陸士59期 | 自衛隊東京地方連絡部長 | 中部方面総監 | |
10 | 松浦昇 | 1981年 | 6月 1日 - 1983年 3月15日陸士60期 | 陸上自衛隊通信学校長 兼 久里浜駐とん地司令 |
東北方面総監 | |
11 | 増岡鼎 | 1983年 | 3月16日 - 1985年 6月30日名幼47期・ 早稲田大学 昭和25年卒 |
自衛隊東京地方連絡部長 | 東部方面総監 | |
12 | 白井明雄 | 1985年 | 7月 1日 - 1986年 6月16日幹候4期 | 陸上自衛隊東北地区補給処長 | 退職 | |
13 | 志摩篤 | 1986年 | 6月17日 - 1987年 7月 6日防大1期 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | 防衛大学校幹事 | |
14 | 栗岡武郎 | 1987年 | 7月 7日 - 1988年 7月 6日防大2期 | 富士教導団長 | 退職 | |
15 | 重松惠三 | 1988年 | 7月 7日 - 1990年 3月15日防大3期 | 統合幕僚会議事務局第5幕僚室長 | 防衛大学校幹事 | |
16 | 横地貞 | 1990年 | 3月16日 - 1992年 6月15日防大4期 | 陸上幕僚監部装備部長 | 西部方面総監 | |
17 | 藤原博 | 1992年 | 6月16日 - 1995年 3月22日防大6期 | 西部方面総監部幕僚長 兼 健軍駐屯地司令 |
陸上自衛隊幹部学校長 兼 目黒駐屯地司令 | |
18 | 岸良征 | 1995年 | 3月23日 - 1996年 6月30日防大6期 | 陸上自衛隊施設学校長 兼 勝田駐屯地司令 |
退職 | |
19 | 酒巻尚生 | 1996年 | 7月 1日 - 1997年10月12日防大10期 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | 統合幕僚会議事務局長 | |
20 | 小栁毫向 | 1997年10月13日 - 1999年12月 | 9日防大11期 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | 陸上自衛隊幹部学校長 兼 目黒駐屯地司令 | |
21 | 鈴木通彦 | 1999年12月10日 - 2000年 | 4月27日防大13期 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | 退職 ※ | |
22 | 小早川達彦 | 2000年 | 4月28日 - 2003年 3月26日防大12期 | 東部方面総監部幕僚長 兼 朝霞駐屯地司令 |
退職 | |
23 | 折木良一 | 2003年 | 3月27日 - 2004年 8月29日防大16期 | 陸上幕僚監部装備部長 | 陸上幕僚副長 | |
24 | 廣瀬誠 | 2004年 | 8月30日 - 2005年 7月27日防大17期 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | 陸上幕僚副長 | |
25 | 角裕行 | 2005年 | 7月28日 - 2007年 7月 2日防大16期 | 陸上自衛隊航空学校長 | 退職 | |
26 | 三本明世 | 2007年 | 7月 3日 - 2009年 3月23日防大19期 | 北部方面総監部幕僚長 兼 札幌駐屯地司令 |
陸上自衛隊富士学校長 兼 富士駐屯地司令 | |
27 | 林一也 | 2009年 | 3月24日 - 2011年 8月 4日防大21期 | 統合幕僚監部運用部長 | 統合幕僚学校長 | |
28 | 田邉揮司良 | 2011年 | 8月 5日 - 2012年 7月25日防大24期 | 陸上幕僚監部装備部長 | 防衛大学校幹事 | |
29 | 田口義則 | 2012年 | 7月26日 - 2013年 8月21日東京学芸大学 昭和56年卒[7] |
第5旅団長 | 陸上自衛隊補給統制本部長 兼 十条駐屯地司令 | |
30 | 高橋勝夫 | 2013年 | 8月22日 - 2014年 8月 4日防大25期 | 東北方面総監部幕僚長 兼 仙台駐屯地司令 |
統合幕僚学校長 | |
31 | 山崎幸二 | 2014年 | 8月 5日 - 2015年 3月29日防大27期 | 陸上幕僚監部人事部長 | 統合幕僚副長 | |
32 | 湯浅悟郎 | 2015年 | 3月29日 - 2016年 6月30日防大28期 | 陸上幕僚監部装備部長 | 陸上幕僚副長 | |
33 | 納富中[8] | 2016年 | 7月 1日 - 2018年 7月31日防大29期 | 東北方面総監部幕僚長 兼 仙台駐屯地司令 |
防衛大学校幹事 | |
34 | 岩村公史 | 2018年 | 8月 1日 - 2020年 3月17日防大29期 | 第12旅団長 | 退職 | |
35 | 亀山慎二 | 2020年 | 3月18日 - 2022年 7月31日防大31期 | 第11旅団長 | 退職 | |
36 | 田尻祐介 | 2022年 | 8月 1日 - 2024年 3月27日防大32期 | 統合幕僚学校長 | 退職 | |
37 | 藤岡史生 | 2024年 | 3月28日 -防大36期 | 陸上幕僚監部人事教育部長 |
※:東富士演習場違法射撃事件の項を参照されし。
廃止部隊及び隷下にあった部隊
[編集]- 第9武器隊:1990年(平成2年)3月25日 廃止。
- 第9補給隊:1990年(平成2年)3月25日 廃止。
- 第9輸送隊:1990年(平成2年)3月25日 廃止。
- 第9衛生隊:1990年(平成2年)3月25日 廃止。
- 第38普通科連隊:1999年(平成11年)3月29日 第6師団に編入され、多賀城駐屯地へ移駐。
- 第9師団司令部付隊化学防護小隊:2004年(平成16年)3月28日 廃止。第9化学防護隊に改編。
- 第9対戦車隊:2010年(平成22年)3月25日 廃止。
- 第9特科連隊:2020年(令和2年)3月26日 廃止。
- 第9戦車大隊:2024年(令和6年)3月20日
出典
[編集]- ^ a b c d 朝雲新聞社編集局 監修・陸上幕僚監部『陸上自衛隊20年年表』朝雲新聞社、1971年。
- ^ 自衛隊法施行令の一部を改正する政令(昭和31年政令第322号『官報』本紙第8955号(昭和31年10月30日)
- ^ 朝雲新聞社編集局 編『波乱の半世紀 陸上自衛隊の50年』朝雲新聞社、2000年9月15日。ISBN 978-4750980157。
- ^ 朝雲新聞、2010年4月1日号
- ^ “陸上総隊司令部、方面総監部、師団司令部及び旅団司令部組織規則の一部を改正する省令(令和二年防衛省令一)”. インターネット版官報. 国立印刷局. 2020年3月13日閲覧。
- ^ 陸上自衛隊 第9師団 [@Jgsdf_nea_9d] (2024年3月21日). "【第9偵察戦闘大隊 隊旗授与式】". X(旧Twitter)より2024年3月21日閲覧。
- ^ 81幹候、防大25期相当
- ^ ハーバード大学修士
外部リンク
[編集]- 第9師団 | 陸上自衛隊・防衛省 公式ウェブサイト
- 第9師団 (@Jgsdf_nea_9d) - X(旧Twitter)