女沼
表示
女沼 | |
---|---|
所在地 | 福島県福島市土湯温泉町 |
位置 | 北緯37度42分01秒 東経140度19分20秒 / 北緯37.70028度 東経140.32222度座標: 北緯37度42分01秒 東経140度19分20秒 / 北緯37.70028度 東経140.32222度 |
周囲長 | 2 km |
最大水深 | 8.7 m |
水面の標高 | 532 m |
淡水・汽水 | 淡水 |
プロジェクト 地形 |
女沼(めぬま)は、福島県福島市土湯温泉町にある周囲約2 kmの沼である。
概要
[編集]女沼は福島市西部の土湯温泉の山間部、吾妻連峰山麓に位置し、標高532 m、周囲約2 km、最大水深は8.7 mある。西暦800年頃、吾妻連峰の火山活動により形成された[1]。同時期の大同年間に豪雨による山津波がつくったふたつの沼が男沼、女沼との伝承[2]もある。
女沼、仁田沼、男沼を巡る遊歩道は東北自然歩道「新・奥の細道」[3]であり、多くのハイカーやキャンパーが訪れる[4]。沼にはイワナやヘラブナなどが生息する[要出典]。1911年(明治44年)には秋田県十和田湖からヒメマスの卵を20万個購入し、孵化後、池に放して養殖した[5]。雨乞いの風習があり、日照りが続くと沼の北端にある両沼大明神に村人が集まり、五枡樽の酒を飲みながら祈祷をしたという[要出典]。
東北電力土湯発電所が沼の南東にある。女沼を調整池として利用する最大出力2380 kW[6]の水力発電所である。沼の北西の端に塩ノ川の水を取り入れ、南東の端の取水口から合計約900 mの圧力導水トンネル、サージタンク、水圧管路を経由して発電所に至る[7]。荒川電力株式会社塩ノ川発電所として、1930年(昭和5年)9月に特定需要者への電力供給を目的に電気事業の準認定を受け[7]、翌年の1931年(昭和6年)1月[6]に運転を開始した。
周辺
[編集]- つつじ山公園
- 女沼の東に位置する。5月中旬に山一面がツツジで赤く染まる。
- 思いの滝
- 沼の北、女沼駐車場から遊歩道を約600 m進んだところにある上下2段の滝。呼び名は会津藩の若武者と里娘の恋物語に由来するという。滝の近くには作者不詳の歌碑が建てられている。
アクセス
[編集]土湯温泉街から車で約10分。または、土湯温泉バス停より徒歩約1時間30分。
ギャラリー
[編集]-
つつじ山公園から見た女沼
-
東北自然歩道「新・奥の細道」コースNo.11
-
思いの滝
-
思いの滝歌碑「行きてみば後は想いの滝つなみかかるながめをよそにすが人」(作者不詳)
-
塩ノ川から女沼への水力発電用水路
脚注
[編集]- ^ “土湯男沼・女沼(福島市)//湖面に高原の自然映す//”. 福島民友新聞社. 2020年11月22日閲覧。
- ^ “男沼”. 土湯温泉観光協会. 2020年11月22日閲覧。
- ^ “東北自然歩道「新 奥の細道」コースナンバー11のご案内”. 福島県. 2020年11月24日閲覧。
- ^ 福島市議会. 平成4年9月定例会. Vol. 02. 11 September 1992. p. 24.
高山を初め男沼・女沼の湖沼群は自然環境に恵まれ、観光レクリエーションの場所としてキャンプやハイキング等、多くの市民や観光客に利用されており
- ^ 『福島県是資料 下巻』福島県、1913年、706頁 。2020年11月22日閲覧。
- ^ a b “水力発電所一覧”. 東北電力 (2020年6月19日). 2020年12月13日閲覧。
- ^ a b 『間組百年史1889-1945』間組、1989年、320-321頁。