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フェリックス・オジェ=アリアシム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フェリックス・オジェ=アリアシム
Félix Auger-Aliassime
2023年ブードルス・チャレンジ・エキシビジョンでのフェリックス・オジェ=アリアシム
基本情報
フルネーム Félix Auger-Aliassime
愛称 オジェ(Ogr)、FAA(FA2)
国籍 カナダの旗 カナダ
出身地 ケベック州の旗 ケベック州モントリオール
生年月日 (2000-08-08) 2000年8月8日(24歳)
身長 193cm
体重 88kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2017年
ツアー通算 6勝
シングルス 5勝
ダブルス 1勝
生涯獲得賞金 13,718,990 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト8(2022)
全仏 4回戦(2022・24)
全英 ベスト8(2021)
全米 ベスト4(2021)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 1回戦(2021)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 優勝(2022)
ATP杯 優勝(2022)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 6位(2022年11月7日)
ダブルス 60位(2021年11月1日)
獲得メダル
男子 テニス
オリンピック
2024 パリ 混合ダブルス
2024年12月2日現在

フェリックス・オジェ=アリアシムFélix Auger-Aliassime, フランス語発音: [feliks oʒe aljasim][1]; 2000年8月8日 - )は、カナダモントリオール出身の男子プロテニス選手。自己最高ランキングはシングルス6位、ダブルス60位。ATPツアーでのシングルスで5勝、ダブルスで1勝を挙げている。身長193cm、体重88kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

生い立ち

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オジェ=アリアシムはモントリオールで生まれ、ケベック・シティー郊外のランシエンヌ=ロレットで育った。父親のサム・アリアシムはトーゴ出身で、母親のマリー・オジェはケベック州出身である。姉のマリカもテニスをしている。

オジェ=アリアシムは4歳でテニスを始め、ケベック・シティのテニスアカデミー・ヘリスセット・ボルドローの一員としてクラブ・アドバンテージでトレーニングを受けた。2012年には11歳から12歳までのカテゴリー3のOpen Super Aurayで優勝した。2014年秋からモントリオールにあるカナダのナショナルトレーニングセンターを拠点とした。

選手経歴

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ジュニア時代

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2015年2月にケレタロで開催されたG3で、ITFジュニアシングルで初優勝を飾る。翌週、サポパンで行われたG4では2週連続となるシングルスタイトルと自身初のダブルスタイトルを獲得した。8月下旬には、カレッジパークで同胞のデニス・シャポバロフに勝利して初のG1タイトルを獲得した。自身初のジュニアグランドスラムとなった9月の全米オープンでは、シャポバロフと組んだダブルスで優勝した[2]。10月のジュニア・デビスカップでは、カナダの初制覇に貢献した[3]。2016年6月のジュニア全仏オープンの決勝では、チャンピオンシップポイントを獲得したが、結果ジョフレー・ブランカノー英語版に敗れた。9月のジュニア全米オープン、決勝でミオミル・ケツマノビッチにストレートで勝利し、優勝した[4]

2015年 史上最年少記録更新

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2015年3月のドラモンビル・チャレンジャーに参戦した時点では14歳半であり、予選を勝ち上がったことで史上最年少でATPチャレンジャーツアーの本戦ドローの資格を獲得した。本戦では腹筋の張りのために1回戦を棄権したが、ATPポイントを獲得した最初の2000年代生まれのプレーヤーになった[5]

7月のグランビー・チャレンジャーでも予選突破を果たすと、1回戦でアンドリュー・ウィッティントン英語版に勝利し、ATPチャレンジャーツアーの史上最年少勝利記録を打ち立てた[6]。3回戦で西岡良仁に敗れたが、大会後の世界ランキングは749位になり、史上最年少でトップ800にランクインした[7]

2016年 フューチャーズ初優勝

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2016年11月にバーミンガムで開催されたITFフューチャーズでは決勝でJuan Manuel Benitez Chavarriagaを下して初のプロタイトルを獲得した[8]。翌週のニースビルのフューチャーズではパトリック・カイプソン英語版と組み、初のプロダブルスタイトルを獲得した。年間最終ランキングは601位。

2016年ウィンブルドン選手権予選でのフェリックス・オジェ=アリアシム

2017年 チャレンジャー初優勝

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2017年6月のリヨンのチャレンジャーでは、決勝でヨラン・フリーゲン英語版を破り、チャレンジャー初優勝を飾った[9]。9月のコパ・セビリアでも決勝でイニーゴ・セルバンテス英語版に勝利し、優勝した。2018年2月に行われたブダペストのチャレンジャーではダブルスで初優勝した。年間最終ランキングは162位。

2018年 トップ150入り

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2月のABNアムロ世界テニス・トーナメントで本戦入りを果たし、ツアーデビューした。1回戦でフィリップ・クライノビッチに敗れた。3月にはBNPパリバ・オープンマスターズ1000に初参加し、1回戦ではバセク・ポシュピシルを6-2, 3-6, 7-5で破った[10]。2回戦ではミロシュ・ラオニッチに敗れた。

モンテカルロ・マスターズワイルドカードを得て出場したが、初戦でミーシャ・ズベレフに敗れた。6月にはリヨンのチャレンジャーで連覇し、史上最年少でチャレンジャーのタイトルを防衛した。8月のロジャーズ・カップもワイルドカードで出場すると、1回戦でリュカ・プイユに6–4, 6–3で勝利し、2回戦ではダニール・メドベージェフに敗れた。

全米オープンでは予選を突破してグランドスラム初出場を果たした。1回戦でデニス・シャポバロフと対戦したが、5–7, 7–5, 4–1というところで体調不良を訴え途中棄権した[11]。年間最終世界ランキングは108位。

2019年 デビス杯準優勝 トップ25入り

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2019年ウィンブルドン選手権でのフェリックス・オジェ=アリアシム

2019年リオ・オープン準決勝でパブロ・クエバスに勝利し、ATPツアー・500シリーズで最年少での決勝進出者となった。決勝ではラスロ・ジェレに3-6, 5-7で敗れ、ツアー優勝にはならなかった。翌月のBNPパリバ・オープンでは、2回戦でステファノス・チチパスから勝利を収め、トップ10初勝利を果たした。マイアミ・オープンでは、4回戦でニコロズ・バシラシビリを、準々決勝でボルナ・チョリッチを破り、大会史上最年少で4強入りを果たした。準決勝では前回覇者のジョン・イズナーに敗れた。クレーシーズンは早期敗退が続いたが、リヨン・オープンでは準優勝。しかし、この大会で左太ももを痛めて全仏オープンは1回戦を棄権した。グラスシーズンではメルセデス・カップで準優勝を飾り、ウィンブルドン選手権では3回戦進出。後半戦は失速するも、年間最終ランキングは21位。

2020年 マスターズダブルス初優勝

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ATPカップではカナダ代表として活躍し、チームをベスト8に導いた。

全豪オープンでは第20シードとして出場が1回戦ではエルネスツ・ガルビスに敗退。2月にABNアムロ世界テニス・トーナメントオープン13で2週連続決勝進出するも、ともに準優勝。[12]

ウエスタン・アンド・サザン・オープンは2回戦でテニーズ・サングレンに敗退。全米オープンでは第15シードとして出場。2回戦では元世界ランキング1位及び2012年優勝者のアンディ・マリーをストレートで下し、4回戦まで進出した。4回戦ではドミニク・ティームにストレートで敗れた。全仏オープンでは1回戦で西岡良仁にストレートで敗れた。その後はbett1HULKSインドア英語版で決勝まで進出したが、アレクサンダー・ズベレフに敗れ、今季3度目の準優勝。マスターズ1000パリ・マスターズではフベルト・フルカチュとペアを組み、ダブルス初優勝を果たした。同時にこの優勝が自身初のツアー優勝となった。年間最終ランキングは21位。

2021年 ウィンブルドンベスト8 全米ベスト4 トップ10入り

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全豪オープンでは第20シードとして出場し、3回戦で同胞のデニス・シャポバロフをストレートで下して4回戦進出を果たしたが、予選通過者のアスラン・カラツェフにフルセットの逆転負けで初のグランドスラムベスト8入りはならなかった。5月の全仏オープンでは1回戦でアンドレアス・セッピに敗れ、初の全仏オープン1回戦突破はできなかった。

2021年全仏オープンでのフェリックス・オジェ=アリアシム

芝シーズンに突入し、メルセデス・カップ決勝まで進出。8回目のツアー決勝でマリン・チリッチに敗れ、ツアー初優勝は叶わなかった。ノベンティ・オープンでは2回戦で同大会10回の優勝経験があるロジャー・フェデラーにフルセットの末に勝利。同時に4回目のトップ10選手から勝利を獲得。準決勝で、同大会の優勝者となるウゴ・アンベールに敗退。ウィンブルドン選手権では4回戦で第4シードのアレクサンダー・ズベレフを6-4, 7-6, 3-6, 3-6, 6-4で破り、初のグランドスラムベスト8入り。同時に5回目のトップ10選手に勝利を収めた。また、母国カナダの幼馴染である第10シードのデニス・シャポバロフも準々決勝へ進出。カナダ人選手2名が同大会で準々決勝まで進出することは初のことであった。準々決勝では第7シードのマッテオ・ベレッティーニに3-6, 7-5, 5-7, 3-6で敗れたが、トップ15位入りを果たした。

7月下旬に開催された2020東京オリンピック男子シングルスは第9シードで出場。1回戦でアンディ・マリーの代役として出場したマックス・パーセル英語版にストレートで敗れた[13][注 1]

全米オープンでは6月のウィンブルドン選手権に続き2度目のグランドスラムベスト8入り。準々決勝ではカルロス・アルカラスの途中棄権によりグランドスラム初のベスト4入りを果たしたが、準決勝で第2シードのダニール・メドベージェフにストレートで敗れ、初の決勝進出はならなかった。レーバーカップに世界選抜として出場。シングルスでマッテオ・ベレッティーニと対決して敗退。BNPパリバ・オープンでは初戦でアルベルト・ラモス=ビノラスに敗れた。パリ・マスターズでは2回戦でドミニク・コプファーに敗れたが、大会後に世界ランキング10位になり、初のトップ10入りを果たした。年間最終ランキングは12位。

2022年 全豪ベスト8 ツアー初優勝 ATP杯初優勝 デビス杯初優勝 世界6位

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ATPカップでは母国カナダのエースとしてデニス・シャポバロフと共に出場。決勝でスペインを破り、大会初優勝に導いた。

全豪オープンでは第9シードとして出場して、初のベスト8入り。準々決勝では第2シードのダニール・メドベージェフに7-6(4), 6-3, 6-7(2), 5-7, 4-6のフルセットの末に敗退。ATPツアー500ABNアムロ世界テニス・トーナメントの決勝ではステファノス・チチパスを6-4, 6-2のストレートで破り、ツアー初優勝を果たした。オープン13でも2大会連続で決勝進出。決勝ではルブレフに5-7, 6-7(4)で敗れ、準優勝。BNPパリバ・オープンではボーティック・ファン・デ・ザンスフルプに、マイアミ・オープンではミオミル・ケツマノビッチに、それぞれ初戦敗退。

2022年モンテカルロ・マスターズでのフェリックス・オジェ=アリアシム

モンテカルロ・マスターズではロレンツォ・ムゼッティに初戦敗退するも、バルセロナ・オープンミレニアム・エストリル・オープンマドリード・オープンBNLイタリア国際ではクレーコート4大会でベスト8入り。全仏オープンでは第9シードとして出場。1回戦でフアン・パブロ・バリジャスを2-6, 2-6, 6-1, 6-3, 6-3の2セットダウンからの逆転で破り、同大会初勝利を挙げ、4回戦進出。さらにラファエル・ナダルと対戦して、6-3, 3-6, 2-6, 6-3, 3-6のフルセットまで持ち込むも惜敗となった。

ロスマーレン・グラスコート選手権ではベスト4入り。ハレ・オープンでベスト8に入るも、第6シードとして迎えたウィンブルドン選手権では1回戦でマキシム・クレッシーに7-6(5), 4-6, 6-7(9), 6-7(4)で敗れた。

ナショナル・バンク・オープンウエスタン・アンド・サザン・オープンではマスターズ1000で2大会連続でベスト8入りをした。それぞれ準々決勝ではキャスパー・ルードボルナ・チョリッチに敗れた。 全米オープンではジャック・ドレイパーに4-6, 4-6, 4-6のストレートで破れ、2回戦敗退するも、フィレンツェ・オープン、ヨーロピアン・オープンスイス・インドアで3大会連続優勝し、今季ツアー4勝目を飾った。パリ・マスターズでは初のベスト4入り。準決勝でホルガ・ルーネに4-6, 2-6のストレートで敗れた。

レースランキング6位で迎えた2022年ATPファイナルズではグループステージでナダルを6-3, 6-4のストレートで勝利。しかし、ルードに6-7(4), 4-6、テイラー・フリッツに6-7(4), 7-6(5), 2-6で破れて、ラウンドロビン敗退。

デビスカップ2022ではデビスカップカナダ代表として参戦。単複ともに活躍して、決勝でオーストラリアを下し、母国の優勝に貢献して、シーズン終了。年間最終ランキングは6位。

2023年 ツアー5勝目

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1月、全豪オープンでは第6シードとして出場し、4回戦でイジー・レヘチカで6-4, 3-6, 6-7(2), 6-7(3)で敗れ、ベスト8進出を逃した。

2月、ABNアムロ・オープンではベスト8進出するも、準々決勝でダニール・メドベージェフに2-6, 4-6のストレートで敗退。カタール・エクソンモービル・オープンではベスト4入りするも、メドベージェフに連敗となった。

3月、ドバイ・テニス選手権では2回戦でロレンツォ・ソネゴに敗れた。BNPパリバ・オープンでは初のベスト8進出。準々決勝ではカルロス・アルカラスに4-6, 4-6のストレートで敗退した。マイアミ・オープンでは3回戦でフランシスコ・セルンドロに2-6, 5-7のストレートで敗れた。

4月、マドリード・オープンではドゥシャン・ラヨビッチに初戦敗退。

5月、BNLイタリア国際ではアレクセイ・ポピリンに4-6, 6-4, 5-7で初戦敗退。全仏オープンではファビオ・フォニーニに4-6, 4-3, 3-6のストレートで敗れた。

7月、ウィンブルドン選手権では1回戦でマイケル・モー英語版に4-6(4), 7-6(4), 6-7(4), 4-6で初戦敗退となった。

8月、シティ・オープンでは綿貫陽介ナショナル・バンク・オープンではマックス・パーセル英語版に4大会連続で初戦敗退。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではマッテオ・ベレッティーニを4-6, 6-2, 6-3で破り、連敗を打破するも、2回戦でアドリアン・マナリノに4-6, 4-6のストレートで敗れた。全米オープンではマッケンジー・マクドナルドに6-7(5), 6-4, 1-6, 4-6で初戦敗退。

9月、レーバーカップでは2年連続世界選抜として参戦。シングルスではガエル・モンフィスを6-4, 6-3で勝利。ダブルスでもベン・シェルトンと組み、モンフィス/ホベルト・ホルカシュ組を7-5, 6-4で勝利し、世界選抜の2連覇に貢献した。チャイナ・オープンではホルガ・ルーネに4-6, 4-6のストレートで初戦敗退。

10月、上海マスターズではマートン・フチョビッチに初戦敗退。楽天オープンでは準々決勝でマルコス・ギロン英語版に1-6, 4-6で敗れた。スイス・インドアでは準決勝でルーネを6-3, 6-2で下して、決勝ではホルカシュを7-6(3), 7-6(5)のストレートで破り、ツアー5勝目を挙げた。

2023年スイス・インドア・バーゼルでのフェリックス・オジェ=アリアシム

11月、パリ・マスターズでは2回戦でステファノス・チチパスに3-6, 6-7(4)のストレートで敗れた。年間最終ランキングは29位。

2024年 パリ五輪混合ダブルス銅メダル マスターズ準優勝

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全豪オープンでは1回戦でドミニク・ティームを6-3, 7-5, 6-7(5), 5-7, 6-3のフルセットの末に勝利をするも、3回戦でダニール・メドベージェフに3-6, 4-6, 3-6のストレートで敗退。南フランス・オープンではベスト4進出するも、準決勝でアレクサンダー・ブブリクに6-4, 4-6, 4-6で敗れた。この後は早期敗退が続き、3月18日には36位まで世界ランキングが下降した。

しかし、苦手のクレーシーズンで逆転劇を見せる。4月のBMWオープンではベスト8進出。世界35位として迎えたマドリード・オープンでは1回戦で西岡良仁を4-6, 6-1, 6-4の逆転で初戦突破し、2回戦ではアドリアン・マナリノを0-6, 4-6のストレートで勝利し、3回戦ではヤクプ・メンシークが6-1, 1-0の時点で棄権したことで不戦勝。4回戦でキャスパー・ルードを6-4, 7-5のストレートで下し、ベスト8進出。準々決勝ではヤニック・シナーと対戦予定だったが、シナーの棄権により、そのままベスト4進出。準決勝ではイジー・レヘチカと対戦するも、3-3の時点で相手が棄権したため、決勝進出。3試合で相手が棄権して、決勝に進出するのは今回が初めての事態となった。決勝ではアンドレイ・ルブレフに6-4, 5-7, 5-7の逆転で敗れ、マスターズ1000初の準優勝を飾り、トップ20復帰する。

全仏オープンでは第21シードとして出場し、3回戦では第15シードのベン・シェルトンを6-4, 6-2, 6-1のストレートで下して2022年以来となる大会2度目の4回戦進出を果たす。4回戦では第3シードのカルロス・アルカラスに3-6, 3-6, 1-6のストレートで敗退。ウィンブルドン選手権では第17シードとして出場するも、タナシ・コキナキスに6-4, 7-5, 6-7(9), 4-6, 4-6のフルセットの末に2セットアップからの逆転で初戦敗退となった。

パリオリンピックではカナダ代表として五輪2度目の出場をする。第13シードとしてシングルスでは3回戦で第4シードのメドベージェフを6-3, 7-6(5)で破り、五輪初のベスト8進出。準々決勝では第6シードのルードを6-4, 6-7(8), 6-3で下して、ベスト4進出。準決勝では第2シードのアルカラスに1-6, 1-6のストレートで快勝を許した。3位決定戦では第11シードのロレンツォ・ムゼッティに4-6, 6-1, 3-6で敗れ、銅メダル獲得を逃すも、シングルスでベスト4進出する快進撃を見せ、ガブリエラ・ダブロウスキーとの混合ダブルスの部では銅メダル獲得を果たす活躍を見せた。

2024年シンシナティ・マスターズでのフェリックス・オジェ=アリアシム

ナショナル・バンク・オープンではフラビオ・コボッリに3-6, 2-6の初戦敗退。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは2回戦でルードを3-6, 1-6のストレートで破るも、3回戦ではジャック・ドレイパーに7-5, 4-6, 4-6の逆転で敗退。全米オープンでは第19シードとして出場し、メンシークに2-6, 4-6, 2-6のストレートで初戦敗退。シーズン後半は失速状態となり、早期敗退が続いた。年間最終ランキングは29位。

選手としての特徴

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プレースタイルはやや守備的でスロースターター気味だが、動きは機敏で強烈なフォアハンドで攻撃することもできる。年齢に似合わぬ成熟したプレーと落ち着きを見せることから、フランシス・ティアフォーには「まだ10代なのに35歳みたいだ」と評される。武器の一つは190cmを超える長身から繰り出すサーブで、今年6月にはサービスエースの多さ(1試合平均が去年の6本から17本に急増)をATPに称賛された。[16]

若手として数々の記録を更新したことでVOGUEに取り上げられ、「長らく続くBIG3時代への大いなる脅威」「テニス界に嵐を呼ぶ存在」と紹介された。

ATPツアー決勝進出結果

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シングルス: 15回 (5勝10敗)

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大会グレード
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–1)
ATPツアー500 (3–2)
ATPツアー250 (2–7)
サーフェス別タイトル
ハード (5–5)
クレー (0–3)
芝 (0–2)
カーペット (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2019年2月24日 ブラジルの旗 リオデジャネイロ クレー セルビアの旗 ラスロ・ジェレ 3-6, 5-7
準優勝 2. 2019年5月25日 フランスの旗 リヨン クレー フランスの旗 ブノワ・ペール 4-6, 3-6
準優勝 3. 2019年6月16日 ドイツの旗 シュツットガルト イタリアの旗 マッテオ・ベレッティーニ 4-6, 6-7(11-13)
準優勝 4. 2020年2月16日 オランダの旗 ロッテルダム ハード (室内) フランスの旗 ガエル・モンフィス 2-6, 4-6
準優勝 5. 2020年2月23日 フランスの旗 マルセイユ ハード (室内) ギリシャの旗 ステファノス・チチパス 3-6, 4-6
準優勝 6. 2020年10月 ドイツの旗 ケルン1 (en ハード (室内) ドイツの旗 アレクサンダー・ズベレフ 3-6, 3-6
準優勝 7. 2021年2月7日 オーストラリアの旗 メルボルン ハード イギリスの旗 ダニエル・エバンス 2-6, 3-6
準優勝 8. 2021年6月13日 ドイツの旗 シュトゥットガルト クロアチアの旗 マリン・チリッチ 6-7(6), 3-6
優勝 1. 2022年2月13日 オランダの旗 ロッテルダム ハード (室内) ギリシャの旗 ステファノス・チチパス 6-4, 6-2
準優勝 9. 2022年2月20日 フランスの旗 マルセイユ ハード (室内) ロシアの旗 アンドレイ・ルブレフ 5-7, 6-7(4)
優勝 2. 2022年10月16日 イタリアの旗 フィレンツェ ハード (室内) アメリカ合衆国の旗 ジェフリージョン・ウルフ 6-4, 6-4
優勝 3. 2022年10月23日 ベルギーの旗 アントワープ ハード (室内) アメリカ合衆国の旗 セバスチャン・コルダ 6-3, 6-4
優勝 4. 2022年10月30日 スイスの旗 バーゼル ハード (室内) デンマークの旗 ホルガ・ルーネ 6-3, 7-5
優勝 5. 2023年10月29日 スイスの旗 バーゼル ハード (室内) ポーランドの旗 フベルト・フルカチュ 7-6(7-3), 7-6(7-5)
準優勝 10. 2024年5月5日 スペインの旗 マドリード クレー ロシアの旗 アンドレイ・ルブレフ 6-4, 5-7, 5-7

成績

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略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

グランドスラム

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大会 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 通算成績
全豪オープン A Q2 1R 4R QF 4R 3R 12–5
全仏オープン Q2 A 1R 1R 4R 1R 4R 6–5
ウィンブルドン A 3R NH QF 1R 1R 1R 6–5
全米オープン 1R 1R 4R SF 2R 1R 1R 9–7

大会最高成績

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大会 成績
ATPファイナルズ RR 2022
インディアンウェルズ QF 2023
マイアミ SF 2019
モンテカルロ 2R 2019, 2022, 2024
マドリード F 2024
ローマ QF 2022
カナダ QF 2022
シンシナティ QF 2021, 2022
上海 2R 2019, 2024
パリ SF 2022
オリンピック SF 2024
デビスカップ W 2022
ATPカップ W 2022

脚注

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注釈

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  1. ^ 当初は1回戦で同大会2連覇中のマリーと対戦する予定だったが、試合開始のおよそ3時間前にマリーが怪我のため棄権。そのためダブルスにエントリーしていたパーセルが対戦相手となった。[14][15]

出典

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  1. ^ The pronunciation by Félix Auger-Aliassime himself”. ATPWorldTour.com. 2018年1月10日閲覧。
  2. ^ Canadian junior boys win U.S. Open doubles final”. 2016年11月11日閲覧。
  3. ^ Czechs and Canadians crowned Junior champions”. www.itftennis.com. 2019年4月4日閲覧。
  4. ^ U.S. Open: Canada's Felix Auger-Aliassime wins boys' title”. 2016年11月11日閲覧。
  5. ^ Emirates ATP Rankings 2015 Auger Aliassime Feature”. ATP Tour. 2019年4月4日閲覧。
  6. ^ 14-year-old tennis player Felix Auger-Aliassime becomes youngest player to win Challenger main draw match”. Fox Sports. 2015年7月22日閲覧。
  7. ^ Meet Felix Auger-Aliassime, the 14-year-old beating pro players nearly 10 years older”. The Sydney Morning Herald. 2015年7月28日閲覧。
  8. ^ USA F35 Futures”. www.itftennis.com. 2019年4月4日閲覧。
  9. ^ Auger-Aliassime makes history with Lyon Challenger title”. Tennis Canada. 2017年6月18日閲覧。
  10. ^ Roger Federer backs teen prospect Felix Auger-Aliassime to become a 'great player'”. International Business Times UK. 2018年2月14日閲覧。
  11. ^ シャポバロフが10代カナダ対決で白星。第3セット途中でオジェ アリアシムが棄権”. エキサイトニュース. 2018年8月28日閲覧。
  12. ^ チチパスが連覇、オジェ・アリアシムは五度目の正直ならず オープン13”. www.afpbb.com. 2020年2月29日閲覧。
  13. ^ スコアカード” (PDF) (英語). Olympics.com (2021年7月25日). 2021年9月10日閲覧。
  14. ^ Withdrawals” (PDF) (英語). Olympics.com (2021年7月25日). 2021年9月10日閲覧。
  15. ^ 種目ごとのエントリーリスト” (PDF) (英語). Olympics.com (2021年7月22日). 2021年9月10日閲覧。
  16. ^ 次代のテニス界を牽引する若手選手~成熟した19歳フェリックス・オジェ アリアシム~”. テニスデイリー. 2020年2月3日閲覧。

外部リンク

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