コンテンツにスキップ

ヒューゴー賞 短編小説部門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ヒューゴー賞 短編小説部門(ヒューゴーしょう たんぺんしょうせつぶもん、英:Hugo Award for Best Short Story)は、ヒューゴー賞の小説部門の一つ。7,500語未満の作品を対象とする。

授賞作一覧

[編集]
授賞年 邦題 原題 作者
1955年 ちんぷんかんぷん英語版[※ 1] "Allamagoosa" エリック・フランク・ラッセル
1956年 英語版[※ 1] "The Star" アーサー・C・クラーク
1957年 授賞作なし
1958年 さもなくば海は牡蠣でいっぱいに英語版
(別題「あるいは牡蛎でいっぱいの海」)[※ 1]
"Or All the Seas with Oysters" アヴラム・デイヴィッドスン
1959年 地獄行き列車英語版 "That Hell-Bound Train" ロバート・ブロック
1960年 アルジャーノンに花束を "Flowers for Algernon" ダニエル・キイス
1961年 長い旅路英語版 "The Longest Voyage" ポール・アンダースン
1962年 地球の長い午後 "Hothouse" ブライアン・W・オールディス
1963年 竜を駆る種族英語版[※ 2] "The Dragon Masters" ジャック・ヴァンス
1964年 王に対して休戦なし英語版[※ 3] "No Truce With Kings" ポール・アンダースン
1965年 兵士よ、問うなかれ英語版 後半[※ 3] "Soldier, Ask Not" ゴードン・R・ディクスン
1966年 「悔い改めよ、ハーレクイン!」とチクタクマンはいった英語版[※ 4] "Repent, Harlequin!" Said the Ticktockman" ハーラン・エリスン
1967年 中性子星[※ 5] "Neutron Star" ラリイ・ニーヴン
1968年 おれには口がない、それでもおれは叫ぶ英語版[※ 4] "Have No Mouth, and I Must Scream" ハーラン・エリスン
1969年 世界の中心で愛を叫んだけもの英語版[※ 6] "The Beast that Shouted Love at the Heart of the World" ハーラン・エリスン
1970年 時は準宝石の螺旋のように英語版 "Time Considered as a Helix of Semi-Precious Stones" サミュエル・R・ディレイニー
1971年 時間のかかる彫刻英語版 "Slow Sculpture" シオドア・スタージョン
1972年 無常の月英語版 "Inconstant Moon" ラリイ・ニーヴン
1973年 ある決断英語版[※ 7] "The Meeting" フレデリック・ポール
C・M・コーンブルース
愚者の楽園英語版[※ 7]
(別題「素顔のユリーマ」)
"Eurema's Dam" R・A・ラファティ
1974年 オメラスから歩み去る人々英語版 "The Ones Who Walk Away From Omelas" アーシュラ・K・ル=グウィン
1975年 ホール・マン英語版 "The Hole Man" ラリイ・ニーヴン
1976年 あの飛行船をつかまえろ英語版 "Catch That Zeppelin!" フリッツ・ライバー
1977年 三百年祭 "Tricentennial" ジョー・ホールドマン
1978年 ジェフティは五つ英語版 "Jeffty Is Five" ハーラン・エリスン
1979年 カッサンドラ (小説)英語版 "Cassandra" C・J・チェリイ
1980年 龍と十字架の道英語版 "The Way of Cross and Dragon" ジョージ・R・R・マーティン
1981年 踊る鹿の洞窟英語版 "Grotto of the Dancing Deer" クリフォード・D・シマック
1982年 プッシャー "The Pusher" ジョン・ヴァーリイ
1983年 憂鬱な象英語版 "Melancholy Elephants" スパイダー・ロビンスン
1984年 ことばのひびき英語版 "Speech Sounds" オクティヴィア・E・バトラー
1985年 水晶球 (小説)英語版 "The Crystal Spheres" デイヴィッド・ブリン
1986年 フェルミと冬英語版 "Fermi and Frost" フレデリック・ポール
1987年 タンジェント (小説)英語版 "Tangents" グレッグ・ベア
1988年 ぼくがハリーズ・バーガーショップをやめたいきさつ英語版 "Why I Left Harry's All-Night Hamburgers" ローレンス・ワット=エヴァンズ
1989年 キリンヤガ英語版 "Kirinyaga" マイク・レズニック
1990年 オッパイ (小説)英語版 "Boobs" スージー・マッキー・チャーナス
1991年 熊が火を発見する英語版 "Bears Discover Fire" テリー・ビッスン
1992年 日の下を歩いて英語版 "A Walk in the Sun" ジェフリー・A・ランディス
1993年 女王様でも英語版 "Even the Queen" コニー・ウィリス
1994年 ナイルに死す "Death on the Nile" コニー・ウィリス
1995年 愛は盲目英語版 "None So Blind" ジョー・ホールドマン
1996年 リンカン・トレイン英語版 "The Lincoln Train" モーリーン・F・マクヒュー
1997年 魂はみずからの社会を選ぶ――侵略と撃退:エミリー・ディキンスンの詩二篇の執筆年代再考:ウェルズ的視点英語版 "The Soul Selects Her Own Society: Invasion and Repulsion: A Chronological Reinterpretation of Two of Emily Dickinson's Poems: A Wellsian Perspective" コニー・ウィリス
1998年 アンタレスの四十三王朝英語版 "The 43 Antarean Dynasties" マイク・レズニック
1999年 死者の声英語版 "The Very Pulse of the Machine" マイクル・スワンウィック
2000年 ティラノサウルスのスケルツォ英語版[※ 8] "Scherzo with Tyrannosaur" マイクル・スワンウィック
2001年 異型の闇 "Different Kinds of Darkness" デイヴィッド・ラングフォード
2002年 犬はワンワンと言った英語版[※ 8] "The Dog Said Bow-Wow" マイクル・スワンウィック
2003年 人は空から降ってきた英語版 "Falling Onto Mars" ジェフリー・A・ランディス
2004年 エメラルド色の習作 "A Study in Emerald" ニール・ゲイマン
2005年 "Travels with My Cats" マイク・レズニック
2006年 トゥク・トゥク・トゥク英語版 "Tk'tk'tk" デイヴィッド・D・レヴァイン
2007年 見果てぬ夢 (小説)英語版 "Impossible Dream" ティム・プラット
2008年 受け継ぐ者英語版 "Tideline" エリザベス・ベア
2009年 息吹 (小説)英語版 "Exhalation" テッド・チャン
2010年 "Bridesicle" ウィル・マッキントッシュ
2011年 釘がないので "For Want of a Nail" メアリ・ロビネット・コワル
2012年 紙の動物園 "The Paper Menagerie" ケン・リュウ
2013年 もののあはれ "Mono no aware" ケン・リュウ
2014年 "The Water That Falls on You from Nowhere" ジョン・チュー英語版
2015年 授賞作なし
2016年 "Cat Pictures Please" ナオミ・クリッツァー英語版
2017年 ガラスと鉄の季節英語版 "Seasons of Glass and Iron" アマル・エル=モータル
2018年 本物のインディアン体験™へようこそ "Welcome to your Authentic Indian Experience™" レベッカ・ローンホース英語版
2019年 魔女の逃亡ガイド——実際に役立つ扉(ポータル)ファンタジー集 "A Witch's Guide to Escape: A Practical Compendium of Portal Fantasies" アリクス・E・ハーロウ英語版
2020年 "As the Last I May Know" S・L・ホァン英語版
2021年[1] 金属は暗闇の血のごとく "Metal Like Blood in the Dark" T・キングフィッシャー
2022年[2] オークの心臓集まるところ "Where Oaken Hearts Do Gather" サラ・ピンスカー
2023年[3] ラビット・テスト[※ 9] "Rabbit Test" サマンサ・ミルズ
2024年[4] "Better Living Through Algorithms" ナオミ・クリッツァー

注釈

[編集]
  1. ^ a b c 『ヒューゴー賞傑作集 No.1』所収 全国書誌番号:63006493
  2. ^ 『竜を駆る種族』ISBN 978-4-15-011590-6
  3. ^ a b 『世界SF大賞傑作選1』所収 全国書誌番号:79006600
  4. ^ a b 『死の鳥』所収 ISBN 978-4-15-012085-6
  5. ^ 『世界SF大賞傑作選2』所収 全国書誌番号:79021841
  6. ^ 『世界の中心で愛を叫んだけもの』所収 ISBN 978-4-15-010330-9
  7. ^ a b 『S-Fマガジン』1974年10月号 掲載
  8. ^ a b 『グリュフォンの卵』所収 ISBN 978-4-15-011558-6
  9. ^ 2024年に受賞を返上

脚注

[編集]
  1. ^ 2021 Hugo, Astounding, and Lodestar Awards Winners” (英語). Locus Online (2021年12月19日). 2021年12月23日閲覧。
  2. ^ 2022 Hugo, Astounding, and Lodestar Awards Winners” (英語). Locus Online (2022年9月5日). 2022年9月5日閲覧。
  3. ^ 2023 Hugo Awards” (英語). World Science Fiction Society. 2024年1月26日閲覧。
  4. ^ locusmag (2024年8月11日). “Hugo, Lodestar, and Astounding Awards Winners” (英語). Locus Online. 2024年12月25日閲覧。