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バインミー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バインミー
各種表記
チュ・クオック・グー bánh mì, bánh mỳ
漢字・チュノム 餅麵
北部発音: バインミー
南部発音: バンミー
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バインミー[1][2][3][4]またはバンミー[5]ベトナム語bánh mì, bánh mỳ / 餅麵?)は、ベトナム料理の一種で、ベトナムサンドイッチである。ベトナム本国では、バインミーは「パン」を意味[1]し、フランスパンや食パンなど「パン」の総称である。

長さ20センチメートルほど[6]の柔らかいフランスパンバゲット)に切り込みを入れ、バター(マーガリン)、パテを塗り、野菜、ハーブ類、肉などをはさみ、ヌクマム(魚醤)などのソースを振り掛ける。携帯性のよさから屋台だけでなく、バスターミナルなどでは駅弁がわりとして新聞紙に包んでも売られる庶民のファーストフードである。同じくフランスの植民地支配を受けたカンボジアラオスでも一般化している。

名称

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バインミーの本来の意味はパンである。

ベトナム語での一般的な名称は、bánh mì kẹp(バイン・ミー・ケップ:"kẹp"は「挟む」の意味)、bánh mì thịt(バイン・ミー・ティット:"thịt"は「肉」の意味)や bánh mì pa tê(バイン・ミー・パーテー:"pa tê"はパテの意) だが、省略して単に「バインミー」と呼ぶことが多い。ベトナム語でバインミーは「小麦粉の餅」、つまりパンの総称であるが、様々な種類のパンを楽しむ文化がいまだ途上のため、パンといえばフランスパンを指す風潮が根強い(厳密に「フランスパン」と言いたい場合は bánh mì Pháp や bánh mì baguette と言う)。

ラオス語では「カオ・チー・パーテ」[7]カンボジアクメール語では「ノムパン・パッテェイ」[8]といい、共に「パテのパン」を意味する。

ベトナムでは、鶏肉が入ったものであれば、bánh mì gà、目玉焼きを挟めば bánh mì ốp la、さつま揚げを挟むと bánh mì chả cá となるなど名前がさまざまに変わる。

歴史

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いつからサンドイッチとしてのバインミーがベトナムで食べられるようになったのかは正確には分からないが、第一次インドシナ戦争後、フランスが撤退してから、フランスのバゲット風のパンを使ったサンドイッチが広まっていった。さらにベトナム戦争終結後の1970~80年代には、米国などへ多くのベトナム人が移住したことで、結果として世界各国でバインミーが親しまれるようになった。2011年には「オックスフォード英語辞典」に「バインミー」という言葉が収録された[1]

レシピと調理法

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バインミーの屋台
バインミーの中身

バインミーに挟む食材は、それぞれの屋台や店によって、またメニューによって大きく異なる。

パテはレバーペーストの他、や魚のペーストを用いる例もある。野菜は、紅白なますラディッシュキュウリ玉葱、ハーブはザウムイなどが一般的である。肉についても、豚耳ベーコンサラミ、甘みの強い中華ハム肉でんぶ、さつま揚げ(chả cá)、ベトナムハム (giò) あひるや豚の丸焼きを切り出した物など、店ごとに工夫をしている。

なおパンは調理の直前に炭火で炙る事も多く、作り置きはせず、注文を受けてから客の好みを聞きながら作るのが原則である。

脚注

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出典

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  1. ^ a b c 実はがっつり? 野菜たっぷりベトナム風サンドイッチ”. NIKKEI STYLE. WORLD FOOD WATCH. 日本経済新聞社日経BP (2017年9月28日). 2021年3月17日閲覧。
  2. ^ 高橋洋太 (2020年11月14日). “決め手は「パクチー」?ベトナム発の次世代ランチ「バインミー」が流行中”. 現代ビジネス. 講談社. 2021年3月17日閲覧。
  3. ^ にらさわあきこ (2020年8月21日). “米粉がモチモチ!人気店のバインミーと和菓子がヘルシーなのに満足度高い”. 女子SPA!. 扶桑社. 2021年3月17日閲覧。
  4. ^ 【バインミー専門店】米粉100%のグルテンフリー!日本人の体質に合ったバインミーをお届け”. OZmall. スターツ出版 (2021年2月25日). 2021年3月17日閲覧。
  5. ^ 印束義則 (2010年10月16日). “アメリカで大人気のベトナムサンドイッチ“バンミー”。その専門店「Pacific Sandwich Place(パシフィック サンドイッチ プレイス)」が太平洋で一番おいしい店を目指して原宿に堂々オープン!”. FOOD STADIUM. フードスタジアム. 2021年3月17日閲覧。
  6. ^ bánh mì queなど細長いものも存在する。
  7. ^ 地球の歩き方編集部. 地球の歩き方 D23 ラオス '13-'14. ダイヤモンド社/ダイヤモンド・ビッグ社. p. 32. ISBN 978-4-478-04354-7 
  8. ^ 第42回 親子をつなぐカンボジア版お好み焼き|ナショナルジオグラフィック日本語版サイト”. 2015年6月30日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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