日本時間2014年4月9日、Windows XPのサポートが終了しました。 |
Windows XPとは、米Microsoft社製オペレーティングシステムである。Windows NT系に属し、バージョンはWindows NT 5.1である (ただしx64版はNT 5.2)。
名称の「XP」は「経験、体験」を意味するエクスペリエンス(Experience)から由来している。
Windows 2000をベースに、企業向けと家庭向けのOSの融合を目的として開発された。
それまでのWindowsは、Windows 95から続く家庭向けのWindows 9x系と、Windows NT 3.1から続く企業向けのWindows NT系が存在していた。
Windows 2000では9x系とNT系が統合されると発表されていたが、家庭向けのHomeエディション(コードネーム:Neptune)でヘルプアンドサポートなどの機能を追加を計画した結果、2000年に発売することが困難となり、結局2000に対する9x系としてWindows Meが発売された(キリスト教では千年紀(ミレニアム)は特別な年であることから、なんとかして記念のOSを出したい意図があったと見られる。)。
そのため、次期バージョンではクライアント向けOSでの完全な統合を前倒しをすることとなり、その結果、これまでサーバー向けとクライアント向けがほぼ同時に発売された慣例が崩れ、クライアント向けのWindows XPが先行発売され、遅れてWindows Server 2003がリリースされた(Windows 10に至るまで、このサイクルの遅れは続いた)。
また、安定性の高いWindows NT系のカーネルに操作性の高いWindows 9x系のユーザーインターフェースを上手く搭載し、安定性と操作性を両立したOSとなった。内部構造的にはWindows 2000とほとんど変わっておらず、それ故バージョンがWindows NT 5.0 (Windows 2000) に対しNT 5.1 (Windows XP) となっている。ちなみに次期バージョンのWindows VistaはNT 6.0、次々期バージョンのWindows 7はNT 6.1である。
2003年に起きたMS.Balsterによる大規模なウイルス被害に対するセキュリティ対策、それによって開発が遅れたWindows Vistaが不評を買ったことなどが重なり、リリースから12年以上サポートが続けられる異例の長期サポートとなった。
しかし、2014年4月9日を以て、無償でのサポートが終了した。現在は、一部の法人向けの有償サポートのみ提供されている。
サポートを既に終了している過去Windowsの記事にも掲載されている通り、(サポート終了状態で)インターネットに繋ぐのはセキュリティの関係上非常に危険。サポートが数年続くウイルス対策ソフトはどうしても使用しなければいけない場合に必ず導入するものであり、安心しきってインターネットに繋ぐことは厳禁である。単独で使用しない限りは早急のアップグレードを。WindowsXPでしか動かないソフトウェアはサポートがあるOSの仮想ソフト上で動かすと良い。(ネットには繋がないように)
また、64bit対応やセキュリティ強化などでWindowsXPで起動できないソフトやブラウザも増えており、メインとなる32bit版は4GB未満しかメインメモリを扱えない上、9スレッド以上のCPUが使用出来ないので現在メインで使用出来るOSではないことも付け加えておく。
現在でも役所や組み込み系などで動いているのを見ることが出来る・・・かもしれない。
先述の企業向けと家庭向けのOSの融合は大成功を収め、PCの低価格化による爆発的普及も相まって、利用者はそれまでのWindowsより爆発的に増加した。また、利用者のニーズに合わせてTablet PC Editionや64bit版などの特定の使い方に特化した製品も発売されていった。
一方で、上記のMS.Blasterワームのパンデミックによって、常時接続の普及に伴う一般ユーザー向けのセキュリティ強化を求められることとなり、Service Pack 2ではファイアウォールの強化などが行われた。
これを根本から改善する目的が加わったことで、後継OSであるWindows Vistaではセキュリティが格段に強化された反面、XPパソコンでは上位モデルレベルのスペックを要求したことで、XPからのアップグレードでは、「Vista=重い・使いづらい・意味不明」と誤解するユーザーが続出。
結果として、XPに残るユーザーが増えてしまい、XP以外のOSはすべて失敗作と叫ぶ者も現れた。これがXP最強説である。そのため、サポートが終了しても未だにXPに固執するユーザーも存在していた。
サポート終了まであと1年(2013年4月9日)に行われたサポート終了告知記者会見の際は、珍しく一般のマスメディアが取り上げていた。それだけ現在でも(伝説を残したと言われるほど)利用者が多いという事実でもあった。
使用用途が(利用規約上や購入方法等で)限定されたエディションがいくつも発売されたため、中身はともかく数としてはWindows Vistaと同等かそれ以上。ここでの掲載は、日本で発売されていた物に限る。
エディション名 | 概要 |
---|---|
Home Edition | 一般向け。9x系からのアップグレードに対応。 |
Professional | ビジネス・上級者向け。NT系からのアップグレードに対応。 |
Media Center Edition | リビングに置くPC向け。Media Center初搭載。Professionalベース。 日本では2003から発売、その後2004、2005、2005 Update Rollup 2が提供。 原則プリインストールのみだが、2005以降、DSP版も発売。 |
Tablet PC Edition | ペンタブレットPC向け。プリインストールのみ。Professionalベース。 Tablet PC Edition 2005は、Service Pack 2を適応した状態のもの。 |
64-bit Itanium Edition Professional x64 Edition |
どちらも、Professionalの64bit版。動作出来るCPUが違う。 Itaniumはプリインストールのみ。x64はプリインストールとDSP版のみ。 |
Home Edition ULCPC | Microsoftが提示している条件を満たしたネットブック・ネットトップ向け。 ライセンス価格が安いこと以外はただのHome Edition。プリインストールのみ。 |
なお、発展途上国向けにStarter Editionが存在する。
Windows XPをインストールして最初に見ることになる壁紙が草原であるが、これはカリフォルニア州にあるソノマバレーで1996年に撮影されたものである。ただ、2006年以降は一面がブドウ畑になってしまっており、当時の姿を見ることはできなくなっている(→ストリートビュー)。
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最終更新:2024/12/22(日) 00:00
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