多摩川とは、山梨県と東京都、神奈川県を流れる一級河川である。
山梨県の笠取山を源流とし、羽田沖の東京湾を河口とする全長138km、流域面積1240km²に及ぶ多摩川水系の本流。
サイクリングロードにはライダーが、河川敷には釣り人やキャンパーなどが集い様々なイベントも開催される日本屈指の人出が多い川。多摩川流域にはおよそ380万人の人々が暮らし、一年間の利用者数は1800万人に上る。
一級河川でありながら護岸工事を施されていない場所も多いため美しい自然と触れ合える場として人気が高い。
1960年代には生活排水や工場排水による汚染で凄まじい臭気を放つ日本一汚い川となった時期もあったが、人々の努力と浄水技術の向上によって現在は水質がかなり改善されている。
洪水・氾濫が多い「暴れ川」としても有名で、1974年には台風16号による大雨の影響で大規模な水害が発生した(多摩川水害)。
近年は心ない飼い主に放流された観賞魚が繁殖し、グッピーを始めとしてアロワナやピラニア、アリゲーターガーなどの多種多様な外来魚が見られることからタマゾン川と揶揄されることもある。カラフルな南国の魚が生きていけるのは下水処理をしても熱い生活排水が多く流れ込む影響で水温が一定の温度に保たれるからだとされる。この状況を問題視した漁協総代の山崎充哲によって2003年、稲田公園内に飼えなくなった水生生物の放流を抑止する「おさかなポスト」が設置されたが、漁協の職員の高齢化と施設の老朽化により2019年に廃止されてしまった。外来魚の引き取りについては川崎市生田のおさかなポストの会の飼育管理事務所が継続して請け負っている。
多摩川と聞くとアゴヒゲアザラシのタマちゃんを思い出す人もいる。2002年に丸子橋付近に出没すると様々な媒体に載り、横浜市が住民票を交付したりそれに対しアザラシが貰えるなら私たちにも交付しろと外国人団体が抗議の声をあげたり、パナウェーブ研究所の白装束軍団がエサをやったりと一世を風靡したのだが2004年4月以降は姿を消しブームも急速に過ぎ去った。それでも知名度は未だ高い。
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最終更新:2024/12/28(土) 06:00
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