ED76とは、旧国鉄が開発・製造した交流用電気機関車の一つである。
製作の背景
それまでの九州向け交流機関車は、比較的初期に製造された旅客用機ED72や、その兄弟形式の貨物用機ED73、あるいは北陸などからいらない子扱いされて流れてきた機関車群でまかなわれてきたが、そのほとんどが軸重が重く、このままでは路盤の弱い九州南部で運用できない。
このため、鹿児島本線・日豊本線の全線電化に合わせて開発されたのが本機である。
概要
九州用機関車の決定版と言ってさしつかえない貨客両用機である。
九州での客車普通列車牽引に合わせて蒸気暖房装置を装備し、その分車体が長くなった。
空気バネの圧力を調整して動輪の軸重を分散することを目的とした中間台車を持ち、これでローカル線への入線に対応することとした。
上記の2つは九州向けとして配備された。
これは北海道へ配備されたグループである。
蒸気暖房装置と車輪配置の仕様が共通のため同じ形式とされたが、貫通扉や強化耐寒装備を備え、もはや別機種と言ってもいいほど仕様が違う。
あえてED76形とされたのは、新形式を起こすと労働組合との折衝を行わねばならず、多大な労力を必要としたためであった。
客車列車の激減により、九州の0番台と北海道の500番台は全廃された。
現在は貨物列車(JR貨物)の牽引で活躍している。
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