長岡まつりとは、新潟県長岡市で毎年8月1日から3日にかけて行われる祭である。2日、3日の夜に行われる大花火大会が有名。
概要
以下の様な日程で行われる。
長岡まつりの直接的起源は1945年8月1日の長岡空襲からの復興を願って行われた翌1946年8月1日の戦災復興祭である。長岡まつりが集客に有利な週末ではなく、日付固定で行われるのはこのため。現在でも8月1日の空襲開始の時刻、及び大花火大会の冒頭に戦災犠牲者の慰霊と平和の願いを込めた白一色の花火が打ち上げられている。
大花火大会
2日、3日に信濃川河川敷で約2時間にわたって行われる花火大会。打ち上げ玉数両日約1万発。打ち上げ数だけ見ると他の花火大会とあまり変わらないが、長岡の花火は大玉が多く、おそらく火薬使用量は日本一。都会の花火大会では5号玉(直径15cm)程度までしか打ち上げられないところ、長岡まつりではとにかく尺玉(直径30cm)をバンバン上げる。間近で見ると衝撃波を肌で感じられ、花火が左右仰角90度近くまで視界を覆う。一つ一つのプログラムが並みの花火大会のラスボス級。その中でもいくつか名物花火を紹介する。
復興祈願花火フェニックス
2004年に発生した新潟県中越地震からの復興を祈願して始まった花火。信濃川沿い2kmを贅沢に使い、平原綾香のJupiterに合わせて打ち上げられる。視界すべてを覆い尽くす様は圧巻。ミュージックスターマインの一種ではあるが、最早別ジャンルとも言われる。感動で泣けるレベル。打ち上げ費用は市民の寄付と観覧席料金の一部で賄われている。
天地人花火
長岡ゆかりの武将直江兼続が主人公の大河ドラマ天地人放送を記念して2008年から打ち上げが始まったミュージックスターマイン。大河ドラマのOP曲に合わせて打ち上げられる。長岡まつりで初めての本格的ミュージックスターマインであり、以降毎年打ち上げが続いている。
この空の花
大林宣彦監督が長岡と長岡花火の歴史をテーマに描いた映画「この空の花」を記念して打ち上げられているミュージックスターマイン。曲は久石譲作曲。優しい曲の中で幻想的でな世界が繰り広げられる。同じ曲でありながら毎年花火の構成が変わっており、飽きさせない。
正三尺玉&ナイアガラ
直径90cm、重さ300kg。使用される火薬の量は80kgでこれは法律で認められた上限いっぱいである。ただし、打ち上げ場所はメインの観覧席からやや離れるため、思ったよりも小さく見えてしまうかも。三尺玉を間近でみるには、長生橋上流の無料席がオススメ。
三尺玉は8:30と9:00の2回打ち上がり、1回目は長生橋のナイアガラと同時に打ち上げられる。これまではそれぞれ1発づつだったが、2015年からは1回目が三尺玉3連発となり、1日4発の三尺玉を見ることができるようになった。贅沢!
ナイアガラはOPと8:30にライトアップされた大手大橋の下流側から滝のように花火を放つ名物プログラム。ただし打ち上げ式の花火ではない上に、橋という低い場所で行われる関係で現地に赴いても観覧場所によってはほぼ見えないのが惜しい。近年は配信などでナイアガラの様子が見られるようになったので、その圧巻の光景を限られた現地の観覧席でなくとも確認出来るようになった。
ナイアガラ超大型スターマイン
上記のプログラム半ばに行われるナイアガラとは別モノで、こちらはオープニングプログラムで行われるナイアガラと一緒に打ち上げられる超大型スターマイン。このプログラムもミュージックスターマインになっているが、固定テーマではないため採用される曲が年ごとに異なっているのが特徴。
故郷はひとつ
2015年から始まったミュージックスターマイン。楽曲は、ミアモーレプロジェクトの一環で2013年に製作されたもの。メドレー形式の楽曲に合わせてテーマごとに打たれる花火が変わっていくのが特徴。本祭で行われるテーマが固定されたミュージックスターマインとしては最も新しい。
米百俵花火・尺玉100連発
市政80週年を記念して尺玉80発として始まったもの。市政100周年以来、100発で固定されている。迫力満点の上に様々な玉を見ることができる。花火大会のトリを飾る。2016年よりバックミュージックとして長岡復興応援ソングとして製作された『空を見上げてごらん』が流されている。
光のメッセージ
これは花火ではないが、是非とも見てもらいたい。すべてのプログラムが終了した後、会場の観客が花火師さんに向かって感謝を込めて光を送る。長岡花火の会場は川を挟んで両側に観覧席があるので互いの光が見えてとてもきれい。
ホノルル市との交流
長岡市は真珠湾攻撃を指揮した連合艦隊司令長官山本五十六の出身地である。一方長岡も米軍の空襲で焼け野原となった。そのような歴史がある中、現在では真珠湾のあるホノルル市と長岡市は姉妹都市となっており、交流事業を続けてきた。2012年からはワイキキビーチで長岡花火の打ち上げを行ってきたが、なんと2015年に真珠湾で打ち上げられることとなった。真珠湾は現在でも軍港であるため当初は断られたようだが、打診を続けた結果理解を得られたそうである。
関連動画
素晴らしい動画は多数あるが、やはり長岡花火の魅力は生で感じる大迫力なので、ぜひ長岡まで足を運んで欲しい。
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