砂糖(さとう、sugar)とは、料理などでドジっ娘が塩と間違えるために用意された調味料である。
概要
砂糖と一口に言っても数多くの種類が存在するが、総じて甘みを付けるための調味料として使われる。
甘味以外にも、イースト発酵を促進する、料理に照りを付ける、果物のペクチンをゲル化させるなど様々な副次的用途がある。
- 上白糖
- 一般家庭でよく使われる、最も目にする機会の多い「砂糖」。ショ糖(スクロース)が主成分で、水分と転化糖を約1%ずつ含む。
甘みが強く、水に溶けやすく、加熱時にコゲやすいという特徴を持つ。様々な料理に使われるが、煮物の味付けなどに良く使われる。
ちなみに、世界的には砂糖といえばグラニュー糖の方を指す。上白糖をメインに使うのはアジアの、特に日本にだけ見られる特徴なので海外へ行くときは注意。 - グラニュー糖
- 世界的に一般化している砂糖。全体の99.9%以上がショ糖。(このレベルの精製ができるようになったのはイオン交換樹脂が実用化された戦後になってからなのだ)
上白糖よりもさらに水に溶けやすいが、転化糖が含まれていない分甘みが少なく、固まりやすい。と言うか、市販のグラニュー糖はたいてい細かい粒状に加工された物が主。
日本ではコーヒー等に入れるシュガーや、プレーンヨーグルトについていた砂糖などがグラニュー糖である。(ヨーグルトに付いている砂糖は甘みが薄いからと、付属の砂糖を使わずに家にある砂糖をドバっと入れてヨーグルトを食べたことのある人は少なくないはず。) - ザラメ
- 基本的な成分や成分はグラニュー糖と同じであるが、粒の結晶がやや大きいもの。(1mm~5mm程度)
「あらめ(粗目)」がなまって「ざらめ」となり、「双目」と当て字されて今に至っている。(ざらめでも粗目と変換できるけど)
純粋にショ糖のみで出来ている「白双糖(しろざらとう)」と、カラメルを添加した「中双糖(ちゅうざらとう)」の2種類がある。
主に料理に使われるが、味付けではなく砂糖が主成分の1つになるような菓子類にはザラメが用いられる場合が多い。また、中双糖はカラメルが入っている関係上一部の菓子や料理では必須であり、また佃煮や味噌カツの味噌などの醤油を使う料理でも中双糖が好まれる。 - 氷砂糖
- ザラメよりさらに結晶を大きく育てて、数cmほどの大きさにしたもの。規則的なクリスタル状のものとゴツゴツしたロック状のものがある。正体はショ糖の塊。
- そのまま非常食にするほか(乾パンの缶詰のアレね)、粒が大きく(=表面積が小さい)ゆっくり溶けることを利用して、果実酒やフルーツシロップなどの、長時間じっくりとエキスを抽出したい漬け込みの用途で使う。
- 黒砂糖
- サトウキビなどの絞り汁をそのまま加熱・凝固させたもの。この項目のほかの砂糖とは違って精製を行っていないため不純物が多い。
特徴としては固まりやすく、不純物による雑味(苦味・渋み)が存在する。しかしその雑味の関係で甘みも一層強く感じられるため、黒砂糖の味そのものを生かした菓子も存在する。逆に強すぎる甘みや雑味のせいで料理の味付けとして使うにはやや不向きであり、使う料理を選ぶ。 - 三温糖
- 若干の茶褐色を帯びているため、黒砂糖と混同されやすい。成分的には上白糖とほとんど変わらないが、製造過程での加熱により一部がカラメル化し、独特の甘みと風味を持つ。そのため黒砂糖ほどではないが、若干用途を選び、和食の煮物などによく用いられる。茶褐色で精製塩と区別しやすいので、塩と砂糖を頻繁に間違えるドジっ娘の人は台所での使用を三温糖に切り替えるといいかもしれない。
精製方法
砂糖は原料が数種類あるが、最もメジャーなものはサトウキビである。
- サトウキビ
- サトウキビの幹を絞って取った絞り汁をしばらく置いておくと不純物が沈殿する。そうして出来た上澄み液を煮詰めて結晶を作り砂糖とする。ただしこれだけで不純物が完全に除去出来る訳ではなく、現在市販されている砂糖ほどの純度は得られないため、遠心分離機などを利用する。絞りカスは廃糖蜜と呼ばれ、ラム酒やうま味調味料など発酵させて作るものの原料になる。
砂糖成分が幹に含まれてるので、皮さえむけばサトウキビは生で齧っても甘いです(それなりに)。 - テンサイ(サトウダイコン)
- テンサイの根をお湯に浸しておくと糖分が溶け出てくる。濾過して("溶け出て"きたものなので、サトウキビのような沈殿方法では不純物は取り除けない)煮詰めて出来た結晶が砂糖。
サトウキビと同様に高純度の砂糖を得るために遠心分離機等を利用する。 - サトウカエデ(シュガーメープル)
- サトウカエデの樹液を精製して、固体になるまで煮詰めるとメープルシュガーとなる。煮詰める前の、メープルシロップの状態のほうが知名度が高いだろう。カナダを中心とした北米でおもに生産されているが、わずかながら日本でも作られているらしい。
- サトウヤシ
- 樹液から砂糖を得るのはサトウカエデと同じだが、こちらはおもに東南アジアで見られる。収穫した農家で樹液を煮詰め、未精製の赤砂糖として出荷するほか、樹液を天然発酵させてアルコール飲料としても用いられる。
砂糖だけで作れる料理
- 鼈甲飴(べっこうあめ)
- 砂糖を溶かした水(ギリギリ砂糖が溶けきる程度に目いっぱい砂糖を入れてOK)を弱火で熱し、静かにグツグツと煮立てて狐色になったら火を止めて冷ますと出来上がり。
コツとしては狐色になってきたらすぐに火を止める。かなり薄い色でOK。やりすぎると砂糖が変質して突然苦くなるので注意。上白糖でない砂糖を使えば多少はコゲにくくなると思われるが、上白糖でしかやったこと無いので知りません。
また、飴なので普通の容器で作ると容器から取れなくなる。アルミホイルカップ等に入れ、さらにそれをフライパンの上に並べるなどして熱すると良い(形は不恰好になるけど)。もしくは、狐色になってから冷めないうちに油を塗ったアルミホイルの上に垂らすと飴細工のようなことも出来る。 - 綿菓子
- 砂糖を溶かし、ごく細い糸状にして固まらせたものを割り箸などにぐるぐると巻きつけて集めたもの。
原理は簡単だが、「ごく細い糸状にして固まらせる」のが専用の機器がないと非常に難しいため、綿菓子の製作よりも綿菓子製作機の製作をする必要がある。
専用の綿菓子製作機を購入なりレンタルするのが最も良いが、自作するならば空き缶の周囲に小さな穴を沢山空け、中に砂糖を入れてコンロの火で炙りながら回転させる事である。当然だがある程度勢いよく回さないと細い糸状にならない上にコンロの火の上に落下して意味が無くなる。また、回転させて飛ばすため、綿菓子をキャッチするための囲いも必要である。
砂糖の保存方法
高温多湿を避け冷暗所で保存するのがよい。まれに砂糖を冷蔵庫で保管する人がいるが、カッチカチに固まってしまうのでお勧めできない(なおこの現象は砂糖が湿気たためと思われがちだが、実際は乾燥しすぎたことが原因である)。封を切った後は、アリ等に食害されないために、タッパーに入れる、または、端を折って洗濯ばさみやクリップで留めるとよい。
佐藤年男
白い粉であるため、良く塩と間違われてオニギリに使われることがある。実際に砂糖を振りかけたオニギリは不味くはないのだが(むしろそれが良いという意見もある)、様々な物語内での表現としては失敗作となる。似たような例に、クッキーなどのお菓子を作る際に砂糖を塩と間違えるというものもあるが、お菓子作りの際に使用する砂糖の量は料理に使う塩の量の比ではないため(パウンドケーキなら全重量の約1/3)、こちらは正真正銘食えたものではない。
ただし、分量さえ間違えなければ、砂糖を使う際に若干の塩を加えると甘みを引き立てることが出来る(舌が甘みより塩味をわずかに先に感じるため)。
甘い物体なのだが、下手に嘗めてかかると汚れてしまう。
さよなら絶望先生では木津千里が「砂糖と塩を間違える」を「佐藤年男を間違える」というミスを犯したことが記憶に新しい。
関連動画
関連項目
調味料 - さ·し·す·せ·そ |
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砂糖(酒) - 塩 - 酢 - しょうゆ - 味噌(ソース) |
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