概要
荒木飛呂彦のデビュー作品。同氏が20歳の頃に発表、第20回手塚賞を受賞して本格的に漫画家デビューへと至った。1981年の週刊少年ジャンプ(1号)にて掲載。
ちばてつやや筒井康隆など名だたる審査員たちからも高い評価を得て、手塚治虫にも「やや大人向けだがスリルがあり、映画を相当みていると思わせるすぐれた構図がある」と評された程に、娯楽映画を彷彿させる登場キャラクターや読者を引き付けるストーリー構成など、後年の荒木作品でもちりばめられている漫画の要素が様々に盛り込まれ、いわば荒木飛呂彦の原点とも呼べる作品の1つといえる。
なお、主人公達がポーカーで戦う場面は後に「ジョジョの奇妙な冒険」の第3部などでも描かれている。
(→ダニエル・J・ダービー)
現在は短編集「ゴージャス☆アイリン」にて収録されており、荒木が描いた他の初期作品『ゴージャス☆アイリン』『魔少年ビーティー』『バージニアによろしく』『アウトロー・マン』と合わせて読める。
ストーリー
舞台は西部開拓時代のアメリカ。馬でも隣町まで3日以上かかる、保安官不在の無法地帯となった街に住む男『ドン・ペキンパー』。そんな彼が酒場で出合いポーカー勝負を持ちかけた新顔のガンマン『マイク・ハーバー』。
両者は凄腕のガンマンにして、名の知れた賞金首である。
マイクの手腕に出し抜かれ、ポーカーで負けが込み段々と苛立っていくペキンパーだが、そんな折に3のフォーカードを掴んだペキンパーは唐突に悪魔の笑みを浮かべ「面白いアイデアを思いついた」と発言。そしてマイクへ持ちかけた提案はなんと『お互いが持っている拳銃を賭けよう』というものだった。
保安官がいない無法地帯にて命綱でもある拳銃を手放すとは、いうなれば命を差し出すにも等しい。酒場にいる男達も態度にこそ表さないが、賞金首たるペキンパーかマイクのいずれかが拳銃を手放す瞬間を虎視眈々と殺気立ちながら狙っている。
この大勝負は、最後にどんな結末を迎えるのか?
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関連項目
- 荒木飛呂彦
- ポーカー
- 西部劇
- グッド!
- ジョジョの奇妙な冒険
- ダニエル・J・ダービー(後年に描かれた、「武装ポーカー」同様カードゲームと心理戦を題材としたエピソード)
- ゴージャス★アイリン
- 漫画作品一覧
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