ラファエル・ナダル(Rafael Nadal Parera)とはスペインのテニス選手である。
概要
Rafael Nadal | |
基本情報 | |
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国籍 | スペイン |
出身地 | スペイン:マヨルカ |
生年月日 | 1986年6月3日 |
身長 体重 |
185 cm 85 kg |
選手情報 | |
利き手 | 左 |
バックハンド | 両手打ち |
デビュー年 | 2001年 |
テニス選手テンプレート |
赤土の王者と呼ばれる程クレーコートでの試合に強く、数々の記録を持つ。2005年に19歳で初出場した全仏オープンにて4大大会初優勝を飾り、ピート・サンプラス以来15年ぶりとなる10代選手の優勝を挙げる。そこから2008年まで4連覇、さらに1年おいて2010年からも5連覇。ブレイク直後はクレーコート以外での大きな活躍はあまりなかったが徐々に力を付けていき、全仏オープン4連覇を達成した2008年にはロジャー・フェデラーを決勝史上最長の4時間48分で下してウィンブルドン優勝、さらに北京五輪でも金メダルを獲得して世界ランキング1位に立った。
2010年全仏オープンから全米オープンで四大大会3連勝を達成しているが、惜しくも4連勝には届かなかった。2009年全仏オープンで敗れたときは直後のウィンブルドンを故障欠場したが翌2010年に四大大会3勝、2012年ウィンブルドン早期敗退後にやはり故障で残りシーズンを全休したが翌2013年はシーズン終盤まで年間最高勝率も狙えるペースで勝ちまくる、、、といった具合で窮地に陥りながら復活しては強くなるというサイヤ人のようなキャリアになっている(何の偶然か本人もドラゴンボールのファンであることを公言している)。
日本ではジャパンオープンに2010年と2011年の2度出場し、2010年は優勝している。2011年も決勝に進出したがアンディ・マレーに敗れて連覇はならなかった。キャリアを通じてクレーコート以外では連覇の無い選手なので、実現していればかなり貴重な場面に立ち会えたのだが、、、惜しい。なお2010年はランキング1位として出場したが、男子のランキング1位選手が日本の大会に出場するのは2006年のフェデラー以来のことであった。
2013年は年間17大会に出場して優勝10回、準優勝4回、準決勝進出2回と圧倒的な成績を挙げ、全豪オープンを欠場したにも関わらずノバク・ジョコビッチから1位を取り返した。2014年は自身初めて春のヨーロッパクレー大会を一つしか優勝できずの全仏オープン入りで、いよいよ全仏オープン連覇も止まるのではないかという声もあったが、終わってみれば見事ジョコビッチを下して大会史上初の5連覇、9回目の優勝を達成している。しかしその後は全米オープンと前哨戦の北米シリーズを故障欠場、アジアシリーズで復帰したものの今度は虫垂炎で精彩を欠き、結局手術のためパリインドアとツアーファイナルも欠場となった。
2015年はこれまでのクレーでのポイントを大量に失い、第7シードでの出場となった全仏オープンは準々決勝でジョコビッチにストレートで敗れて遂に伝説も止まった。翌2016年はモンテカルロとバルセロナを取って全仏オープンに臨んだが、結局故障で3回戦を棄権することになってしまった。芝シーズンも欠場して臨んだリオ五輪ではシングルスこそ銅メダル決定戦で錦織圭に敗れたが、ダブルスではマルク・ロペスとのペアで見事金メダルを獲得した。同年は上海MSで初戦負けしたところで残り日程をキャンセル、一足先にシーズンを終了している。しかし2017年は全豪オープンでいきなり準優勝の活躍を見せると、クレーコートシーズンで爆発。3つの大会でV10を達成し、特に全仏オープンでは向かうところ敵無しの強さを見せつけて完全復活を印象付けた。また全米オープンでも3度目の優勝を達成、ツアーファイナルズこそ1試合のみでリタイアしたものの、見事1位を奪還した。なお30代での年末1位はATP史上初とのことである。
2018年は全豪オープンで故障を抱えてしまい春の北米シーズンをスキップしたため先を危ぶまれたが、クレーコートシーズンは相変わらずの強さを発揮。モンテカルロ、バルセロナ、全仏オープンの3大会でV11を達成している。クレーキングの座は当分安泰となりそうである。
4大大会優勝回数
主な記録
- 男子では史上7人目の生涯グランドスラム、2人目の生涯ゴールデンスラムを達成
- 大会史上初の全仏オープン5連覇を達成
- 全仏オープンでの優勝11回は史上最多記録
- ギレルモ・ビラスが保持していた全仏オープンのマッチ勝利数「58勝」を更新(2018年までで86勝)
- 同じくビラスが保持していたクレーコートの通算優勝回数「49回」を更新(2018年全仏オープンで57回)
- 2007年ハンブルク決勝でフェデラーに敗れるまでクレーコートでの連勝記録「81連勝」を記録
- 上記クレーコートでの81連勝は単一サーフェスでの連勝記録でもある
- 2010年はクレーコートのATP1000シリーズ3大会全て優勝した。これはマスターズシリーズ時代を含めて史上初である。またコートサーフェスによらずATP1000シリーズ(旧マスターズシリーズ)3大会連続優勝も史上初とのこと。
- 2010年は上記クレーコートのATP1000シリーズ3大会に加えて全仏オープンでも優勝。クレーコート主要4大会での優勝はクレーグランドスラムと呼ぶ人もいるようだ。
- 3大会連続でも凄いのに2013年にはATP1000シリーズ4大会連続優勝を達成してしまった(マドリッド、ローマ、カナダ、シンシナティ)。
- 2005年から2012年までモンテカルロ大会で8連覇を達成。2010年の同一大会6連覇の時点でオープン化後初の快挙である。同一大会7連覇はオープン化前に例があるが8連覇は史上初。なおバルセロナの大会でも2009年まで5連覇を続けていたが、2010年は欠場したため、こちらは6連覇はならなかった(連覇は途切れたものの2011年~2013年もきっちり優勝している)。
- 2017年モンテカルロでオープン化後史上初となる同一大会10回目の優勝を達成。さらにバルセロナ、全仏オープンでも同記録を達成した。3大会でのV10は前人未到というより空前絶後になるのではないかと思われる。
- これまでのクレーコート成績は415勝36敗(2018年全仏オープン終了時点)。勝率.920は2位のボルグに5分以上の差をつけるぶっちぎりの歴代最高クレー勝率である。30代に入ってなお勝率を上げているのが凄まじい。2018年まで全仏オープンの成績は86勝2敗となった。
- 2013年末までクレーコートで2回以上負けた相手は ガストン・ガウディオ(3勝3敗)、フェデラー(13勝2敗)、ジョコビッチ(16勝7敗) の3人しかいなかった。2014年に4人目としてダビド・フェレール(19勝2敗)に2敗目を喫している。2015年にはこれに加えてファビオ・フォニーニ(6勝2敗)にまさかの連敗を喫した。2016年にはアンディ・マレー(8勝2敗)が、2017年にはドミニク・ティエム(7勝3敗)が加わっている(括弧内は2018年全仏オープン終了時点でのクレー対戦成績)。
プレースタイル
俊敏なフットワークでボールに追いつき、強力なトップスピンショットで叩きこむベースライナー。そのトップスピンはエッグボールとよばれる急激に落ちるボールで、全力で打ち込める上落差も武器になる。クレーコートは球足が遅くトップスピンが跳ねやすいためナダルにとって非常に有利となる。彼は左利きのためフォアハンドで右利き選手のバックハンドを狙いやすく、かつ高く跳ねるボールは片手打ちバックハンドでは処理が難しいため、右利き片手打ちバックハンドの選手には相性が良い。
かつては驚異的な守備力と鋼のメンタルで圧倒してきたが、近年は以前に比べると展開を速めている。そのことが関係しているのか、負けるときはネットにかけるミスが多かったり、返球も浅くなっていることが多いようだ。高く弾むボールは深くコントロールできているうちは強力だが、浅くなると打ち頃になってしまって叩かれるのが負けパターンになってきている。
エピソード
- 試合中独特のルーチンを行うが、本人曰く「やらないと落ち着かない」らしい。
- ゲームが大好きで仲間と対戦することもあるが、キレた相手にPS2のコントローラーを破壊されたことがある。
- 水泳の金メダリスト、マイケル・フェルプスはナダルのファン
- 2009年の全米4回戦でコート内に侵入してきた男に抱きつかれ、更にキスまでされた。
- 同名の小惑星が存在する(地元マヨルカの天文台が発見したものにつけられた)。
関連動画
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関連項目
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