スランプ(slump)とは、ある技能・技術の習得過程における、成長の一時的停滞である。
概要
技術の習得は、一般に練習(トレーニング・勉強等)が必要である。例えば筋力であれば筋力トレーニングをすることで、器官の発達が見込まれる(オーバーロードの原則)。その他の技能においても、学科や実技などのトレーニングを継続して行うことで、成長(成果や成績の向上)することが理論的、経験的に理解される。ある信号に対して反応する速度も、練習継続することで向上する(学習曲線)。
ただし、時間と技能の達成度との相関は直線的ではない。サボタージュをしているわけではなくとも、技術があるところまで達すると、自身の意識とは無関係に一時的に成長が停滞する現象が発生する(練習の階級説)。この停滞期間がスランプ、プラトー(Plateau)である。または俗に「壁」とも呼ばれる。
原因およびスランプの性質は複合的である。練習による疲労、同じ内容のトレーニングの継続による身体の慣れなどの身体的要因が主であるが、技能(成果や成績)が停滞していることを自覚することによるモチベーション(動機づけ)の低下、焦燥などの心理的マイナス要因もある。
特に心理面への影響は大きく、技術習得そのものの挫折につながる可能性もあるので注意が必要である。また、身体的に負荷が強すぎるトレーニングを行うことも障害をきたす恐れがある。
解決策としては、適切な練習内容への変更や練習プログラムの変化付け、モチベーション維持のための気分転換などを行うことによって、練習そのものの継続を止めない工夫をすることが挙げられる。
スランプを脱したとき技術は確実に向上している、と練習の階級説の解明者である心理学者のブライアントハーターは語っている。
「あきらめたら、そこで試合終了だよ」 by安西先生
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関連項目
- ニコニコ大百科:楽しく過ごすために (ニコニコ大百科でスランプに陥った人に向けての記述がある)
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