世界のありとあらゆる物を見渡す能力が、神だけに許された物だとしたならば、人類は神に近づこうとしているのかもしれない。最近世間を騒がせるビッグデータの創りだす未来を想像するとそんなことを感じる。 未来の話をするまえに、少しだけインターネットの裏側に携わってきた人間の目から見た、インターネットと社会の関係性について話してみたい。 インターネットがもたらした情報革命 1988年に初めて商用利用が開始されたインターネット。この名前を日本で聞いた事が無い人は殆ど存在しないだろう。 しかし、インターネットがもたらした本質的な部分について語られることはそれほど多くは無い。何故なら、インターネットとは既に人々の生活の一部となっており、日常的に当たり前のように利用する物だからだ。水道の蛇口を捻る時に蛇口から水が出ることの「本質」を考える人は多くないように、当たり前となっている物の本質など普通は全く気にしない
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