公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院(大阪市北区、病院長 秦 大資:以下、北野病院)および関連グループが進めている先天性無歯症に対する歯の再生治療薬(通称名「歯生え薬」)の研究計画について、2024年3月25日付で独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)から承認が下りたことに伴い、この度、京都大学医学部附属病院(京都市左京区、病院長 髙折 晃史)の協力のもと医師主導治験を開始することとなりました。 治験までの経緯と背景 先天性無歯症は、通常6本以上の歯の欠如を認める症例(発症頻度0.1%)で、その原因遺伝子の多くがマウスとヒトで共通しています。先天性無歯症患者は顎骨の発達期である幼少期から無歯症となるため、義歯や歯科インプラントでの対応は困難です。また、成長期にオーラルフレイル(食べる機能の低下)の状態となり、歯を支える顎骨の萎縮など、成長にも悪影響を及ぼします。既存の治療法と