EU(欧州連合)の自動車排出CO₂(二酸化炭素)の規制は、昨年までの95g/kmから今年(2025年)は93.6g/kmが上限になる。OEM(自動車メーカー)ごとにモデル別販売台数からOEMとしての平均値を計算し、93.6g/kmを超えた分は罰金対象になる。自動車業界からはBEV(バッテリー電気自動車=日本のメディアが言う、いわゆるEV)が売れない現在「この目標はバカげている」との声があがっている。EU委員会はACEA(欧州自動車工業会)加盟社、部品・素材のサプライヤー(供給会社)、労働組合を招いて今月30日に会合を開く予定だが、すでにOEM各社は新規のBEV投入計画の延期や凍結、BEV生産台数の縮小を打ち出している。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) 「BEVがICVの利益を食い潰している」 いま、OEM各社が何を考えているかを、決算発表記者会見や正式な発表、在欧ジャーナ