2022年10月4日発売の「日経トレンディ2022年11月号」 ▼Amazonで購入する では、「スタートアップ大賞2022」を特集。熱狂的なファンが集う空間の創出や、NFTの活用などに、国内の大手IP(知的財産)保有企業が熱視線を送っている。バンダイナムコエンターテインメントやサンリオなどから相次ぎ出資を受けたWeb3関連企業のGaudiy(ガウディ/東京・渋谷)を、22年の優秀賞の1社として選出した。

※日経トレンディ2022年11月号より。詳しくは本誌参照

●Gaudiy Fanlink(ガウディ ファンリンク)
従来のコミュニティー基盤との違いは、NFTの発行やコインを使ったインセンティブ設計ができる点。ブロックチェーンの特性を生かした機能の実装に強みがある(上)。IP企業向けに提供する、ファンコミュニティーを開設・運用するための基盤サービス。大手IP企業などが相次ぎ採用した(下)
従来のコミュニティー基盤との違いは、NFTの発行やコインを使ったインセンティブ設計ができる点。ブロックチェーンの特性を生かした機能の実装に強みがある

 バンダイナムコエンターテインメント、ソニー・ミュージックエンタテインメント、サンリオ――。国内の大手IP(知的財産)保有企業から相次ぎ出資を受け、累計資金調達額が37億円に達した注目のWeb3関連企業がある。石川裕也氏が率いるGaudiyだ。

 各社が熱視線を送る理由は、エンタメコンテンツのファンコミュニティーを開設・運用するための基盤「Gaudiy Fanlink」の先進性にある。ブロックチェーン技術を使ってデジタルコンテンツやデジタルチケットをNFTで販売・配布したり、活動に応じてコインやNFTをファンにインセンティブとして提供する独自ノウハウに各社は期待を寄せる。各ファンがコミュニティー内でどれぐらいの熱量を持つのかをスコア化する仕組みにも定評がある。

 例えばソニー・ミュージックエンタテインメントの場合、アイドルユニット「22/7(ナナブンのニジュウニ)」の公式ファンコミュニティー「ナナコミ」をGaudiy Fanlinkを使って2020年6月に開設。コミュニティーで他のファンたちと交流するなど積極的に活動していくとコインがプレゼントされる。一定量たまると、ファンにはたまらない「設定資料集」などのレアなNFTと交換できるようにした。

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