りそな銀行、約20年ぶりに米拠点　ロサンゼルス

りそな銀行は年度内に米ロサンゼルスで駐在員事務所を立ち上げる。数人が駐在し、米国に進出済みの中堅・中小企業に現地の情報を提供する。りそなは実質国有化された後の2004年に米ニューヨークの駐在員事務所を廃止しており、米拠点の復活はおよそ20年ぶりとなる。

りそな銀行は海外に支店を持たない国内基準行で、現地の通貨建てで融資はできない。顧客企業の多くが米西海岸に進出していることから、ロサンゼルスに拠点を設けることにした。同行の海外拠点は中国や東南アジアに限られていた。

前身のひとつである大和銀行では、ニューヨーク支店の元嘱託が簿外で行った米国債の取引で1000億円を超える損失を出していたことが1995年に発覚。96年に米国内の支店を住友銀行（現在の三井住友銀行）へ譲渡し、米国から撤退した経緯がある。旧あさひ銀行も合理化の一環で米ニューヨークや英ロンドンの各支店を02年までに全廃していた。