富士の裾野に、未来都市。
トヨタ自動車株式会社はアメリカのラスベガスで開催されている電子機器見本市「CES2025」で、同社が静岡県の東富士工場跡地に建設予定の近未来交通都市「Woven City(ウーブン・シティ)」の第1フェーズの建設が完了したことを発表しました。ちなみに、Woven Cityとは「織りこまれた街」という意味。トヨタの前身が織物業であったのが由来です。
単なる「クルマ」から、社会の発展を導く「モビリティ」に
同社では、このWoven Cityを「トヨタがモビリティカンパニーへ変革するためのテストコース」と位置付け、モビリティを単なる「クルマ・移動手段」ではなく、人・モノ・情報・エネルギーを動かし、人や社会の発展に貢献するものとして、その可能性を広げていく方針です。
私有地シティならではの自由な実証実験が可能
Woven Cityでは東京ドーム15個分の敷地内でAIや自動運転技術、ロボット、IoTや金融、スマートホームといった、実践的なテストを展開していくとのこと。Woven City内の道路はトヨタの私有地という扱いになるため、公道では実践しにくいテストも行なうことが可能。
現在、第一街区にあたるフェーズ1の建設が完了し、すでに第2フェーズの造成工事も開始しており、2025年秋以降の公式ローンチに向けて準備が本格化しています。
人口2,000名のスマートシティ建設へ
ローンチ時には同社の関係者やその家族約100名が居住する予定で、徐々に同社の理念に賛同する企業やスタートアップ、起業家といった“Inventors”やその家族にも拡大。フェーズ1には最終的に約360人が、フェーズ2以降は約2,000名が居住する見込みで、彼らからのフィードバックをもとにさらなるイノベーションを生み出していくといいます。
EV化やIoT化が進む自動車産業で、単なる移動手段としてのハードを提供するだけでなく、新たな技術を受け入れる街ごと作ってしまおう、というのはなんとも画期的。性質上、万人が住める都市ではないかもしれませんが、アイデア豊富な人たちが集まることで、ものすごい化学変化が起きるかも!? ネコ型ロボットがいざなう22世紀のような近未来都市の誕生が今から楽しみです!
CES2025で見つけた最新AIプロダクトのトークイベント、1月23日開催
登壇者は、國本知里(Cynthialy 代表取締役)、西谷茂リチャード(ギズモード・ジャパン インターナショナル&事業開発チーフ)、小林優多郎(Tech Insider編集チーフ)。
Source: トヨタ自動車