「頭痛や寒気がして、熱があるかと思って体温を測ってみたら、35度台だった」「だるくて風邪かと思い、体温を測ったら、平熱よりも低かった」なんて経験、ないだろうか。
熱があるように感じて、体温を測ってみると、なぜかいつもより低いことがある。
風邪の症状なのに体温が低いときって、どういう状態なのだろうか。何かの病気だったりしないだろうか。
『ここ10年で、これだけ変わった! 最新医学常識99』(祥伝社黄金文庫)等の著書を持つ、医療法人社団池谷医院の池谷敏郎院長に聞いた。
「体調が悪く、頭痛や寒気がしているのに、体温が低いという場合はときどきありますね。もしかしたらこれから熱が上がるところなのかもしれませんし、すでに熱が出ていて、体温を下げるために汗をかき、下がったところなのかもしれません。あるいは、脇に汗をかいていて、うまく脇窩の体温を測れていない場合もあります」
発汗によってかえって普段よりも体温が低くなることもあると言う。
「また、体の冷えそのものが、風邪の場合に自覚するような体調不良の原因になっていることもあるでしょう」
睡眠不足や、就寝と起床のリズム、さらに運動不足やダイエットなどにより自律神経のバランスが崩れると、熱の産生が減り、血液の循環障害が生じるため、肩こり、頭痛、腰痛、消化不良などの原因となる。
冷えを自覚する人も多いが、自分の冷えに気づいていない人も少なくないのだと言う。ちなみに、脇で測った体温が36℃未満であれば、かなり低体温と言えるそうだ。
「体温が低くなっていて体調が悪いときは、体を冷やすものばかり飲んだり食べたりしていないかなど、食事の見直しをしてみましょう。規則正しい生活を心がけ、運動不足があるならば適度な運動も必要です」
身体にイイことをすれば、体温も自然と上がるそうだ。
ところで、高熱時よりも微熱のときのほうが、かえって体調が悪く感じられることもあるけれど……。
「微熱の場合は、しんどいながらも、仕事に行ったり、いつもと同じく過ごしてしまったりすることがあると思います。高熱の場合はしっかり休むけれど、微熱の場合はムリしてしまい、かえって症状を長引かせてしまうケースも多いんですよ。高熱になればだれでもしんどいと感じるはずです。ちなみに平熱が低い人の場合には、微熱でもかなりダルく感じるはずです」
体調が悪いときに体温を測って、熱がないと、どこかしらガッカリしたり、気が抜けてしまったりすることもあるが、熱がないからといって安心するのではなく、「体調が悪くなっている」事実を受け止めたうえで、原因を探り、改善する必要があるようだ。
(田幸和歌子)
熱があるように感じて、体温を測ってみると、なぜかいつもより低いことがある。
風邪の症状なのに体温が低いときって、どういう状態なのだろうか。何かの病気だったりしないだろうか。
『ここ10年で、これだけ変わった! 最新医学常識99』(祥伝社黄金文庫)等の著書を持つ、医療法人社団池谷医院の池谷敏郎院長に聞いた。
「体調が悪く、頭痛や寒気がしているのに、体温が低いという場合はときどきありますね。もしかしたらこれから熱が上がるところなのかもしれませんし、すでに熱が出ていて、体温を下げるために汗をかき、下がったところなのかもしれません。あるいは、脇に汗をかいていて、うまく脇窩の体温を測れていない場合もあります」
発汗によってかえって普段よりも体温が低くなることもあると言う。
「また、体の冷えそのものが、風邪の場合に自覚するような体調不良の原因になっていることもあるでしょう」
睡眠不足や、就寝と起床のリズム、さらに運動不足やダイエットなどにより自律神経のバランスが崩れると、熱の産生が減り、血液の循環障害が生じるため、肩こり、頭痛、腰痛、消化不良などの原因となる。
冷えを自覚する人も多いが、自分の冷えに気づいていない人も少なくないのだと言う。ちなみに、脇で測った体温が36℃未満であれば、かなり低体温と言えるそうだ。
「体温が低くなっていて体調が悪いときは、体を冷やすものばかり飲んだり食べたりしていないかなど、食事の見直しをしてみましょう。規則正しい生活を心がけ、運動不足があるならば適度な運動も必要です」
身体にイイことをすれば、体温も自然と上がるそうだ。
ところで、高熱時よりも微熱のときのほうが、かえって体調が悪く感じられることもあるけれど……。
「微熱の場合は、しんどいながらも、仕事に行ったり、いつもと同じく過ごしてしまったりすることがあると思います。高熱の場合はしっかり休むけれど、微熱の場合はムリしてしまい、かえって症状を長引かせてしまうケースも多いんですよ。高熱になればだれでもしんどいと感じるはずです。ちなみに平熱が低い人の場合には、微熱でもかなりダルく感じるはずです」
体調が悪いときに体温を測って、熱がないと、どこかしらガッカリしたり、気が抜けてしまったりすることもあるが、熱がないからといって安心するのではなく、「体調が悪くなっている」事実を受け止めたうえで、原因を探り、改善する必要があるようだ。
(田幸和歌子)
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