サッカー・ロシアW杯 開催12会場の基礎知識ガイド

ワールドカップの試合会場マップ

画像提供, BBC Sport

画像説明, 1. ルジニキ・スタジアム 2. スパルタク・スタジアム 3. ニジニー・ノブゴロド・スタジアム 4. モロドビア・アリーナ 5. カザン・アリーナ 6. サマラ・アリーナ 7. エカテリンブルク・スタジアム 8. サンクトペテルブルク・スタジアム 9. カリーニングラード・スタジアム 10. ボロゴグラード・アリーナ 11. ロストフ・アリーナ 12. フィシュト・スタジアム

バルト海に面する飛び地のカリーニングラードから、ウラル山脈のふもとにあるエカテリンブルクまで、距離にして2900キロ以上。2018年FIFAワールドカップ(W杯)ロシアの64試合は、12会場をまたいで行われる。

会場の中で最も大きいのは、8万1000人を収容するルジニキ・スタジアムだ。このスタジアムは最も新しい会場でもあり、モスクワにあった古い競技場を改修し、昨年再開場されたばかりだ。

14日の開幕戦と7月15日の決勝戦が、このルジニキ・スタジアムで行われる。

ルジニキ・スタジアム(モスクワ)

収容人数: 8万1006人*

開場: 1956年(改修を経て2017年に再開場)

気候: 平均最高気温は23度、平均最低気温は18度。平均降水確率は50%(気温は摂氏、以下同)

時差:日本標準時からマイナス6時間

所在地: ロシアの首都モスクワは、同国西部、モスクワ川流域に位置する。スタジアムはモスクワ中心部から南西に約6キロ、モスクワ川の弧の部分に作られた公園内にある。

歴史:ルジニキ・スタジアムの完成当時の名前は、セントラル・レーニン・スタジアムという。同スタジアムは勝利と恐怖の両方を目撃してきた。1955年から1956年にかけ、わずか450日間で建てられたこのスタジアムは、ソビエト連邦政府(当時)の高まる野心の反映だった。ソ連はオリンピック初参加となった1952年ヘルシンキ五輪で71のメダルを獲得していたのだ。

スタジアムの当初の収容人数は10万人を少し越えるぐらいで、1980年モスクワオリンピックの主要会場にもなった。英国のアラン・ウェルズが男子100メートル走で金メダルを手にしたり、スティーブ・オベットとセバスチャン・コーが男子800メートル走と男子1500メートル走で伝説の1位争いを繰り広げたりしたのもここだった。しかし2年後の1982年、欧州サッカー連盟(UEFA)カップのスパルタク・モスクワ対HFCハールレム(ドイツ)戦で、終了間際に出入り口付近で群集事故が起こり66人が死亡するという悲劇の舞台ともなった。

1990年代には集中改修工事が実施され、会場名もルジニキに変わった。ルジニキは「草地」を意味するロシア語を大まかに翻訳した言葉。スタジアムが所在するモスクワ川の弧状の河畔に由来する。その後、パルマ(イタリア)がマルセイユ(フランス)に勝利した1999年のUEFAカップ決勝や、マンチェスター・ユナイテッドがチェルシー(共に英国)をペナルティキック(PK)戦の末に下した2008年の欧州チャンピオンズリーグ決勝の開催地となった。

2018年ロシアW杯に向けた再開発では、観客席は2つの段に分けられ、陸上競技用のトラックは取り除かれたものの、外観は維持された。今大会で決勝戦の舞台になることで、ルジニキ・スタジアムは、W杯決勝、欧州CLとその前身である欧州カップ決勝、そして夏季五輪の主要会場という大イベント3つを開催した世界で5番目のスタジアムとなる。

開催予定の試合(グループステージ): ロシア対サウジアラビア(6月15日(金)午前零時(時間は日本標準時の試合開始時間、以下同)、ドイツ対メキシコ(6月18日(日)午前零時)、ポルトガル対モロッコ(6月20日(水)午後9時)、デンマーク対フランス(6月26日(火)午後11時)

開催予定の試合(決勝トーナメント): ベスト16(グループB1位対グループA2位、7月1日(日)午後11時)、準決勝第2試合(6月12日(木)午前3時)、決勝(6月16日(月)午前零時)

スパルタク・スタジアム(モスクワ)

収容人数:4万3298人*

開場:2014年

気候:平均最高気温は23度、平均最低気温は18度。平均降水確率は50%

時差:日本標準時からマイナス6時間

所在地:モスクワ北西部

歴史:スパルタク・スタジアム(W杯期間中の公式名。元々はオトクリティ・アリーナと呼ばれていた)はソ連とロシアの国内リーグで22度の優勝経験を持つスパルタク・モスクワの第1ホームスタジアム。2014年にこのスタジアムが開場する前は、スパルタク・モスクワはモスクワの違う試合場をいくつも転々としていた。その中にはルジニキ・スタジアムも含まれる。

かつて飛行場だったトゥシノ地区に位置する同スタジアムでの初試合は、2014年9月5日に行われたスパルタク・モスクワ対レッドスター・ベオグラード(セルビア)戦で、1-1の引き分けだった。

スタジアムの外観は、鎖帷子(くさりかたびら)を思わせるような、ひし形が連なった形状になっている。このひし形は普段はスパルタク・モスクワのチームカラーである赤と白に塗られているが、試合出場チームによって様々な色に変更が可能だ。

開催予定の試合(グループステージ): アルゼンチン対アイスランド(6月16日(土)午後10時)、ポーランド対セネガル(6月20日(水)午前零時)、ベルギー対チュニジア(6月23日(土)午後9時)、セルビア対ブラジル(6月28日(木)午前3時)

開催予定の試合(決勝トーナメント): ベスト16(グループH1位対グループG2位、7月4日(水)午前3時)

ニジニー・ノブゴロド・スタジアム(ニジニー・ノブゴロド)

収容人数:4万5331人*

開場:2018年

気候:平均最高気温は23度、平均最低気温は13度。平均降水確率は60%

時差:日本標準時からマイナス6時間

モスクワからの距離: 約426キロ

所在地: ニジゴロド・オブラスト(州)の州都ニジニー・ノブゴロドは、モスクワの東、ボルガ川とオカ川の合流点に位置する。

歴史:ボルガ川流域にある自然の光景から着想を受け、ニジニー・ノブゴロド・スタジアムはその円形のデザインで風や水を描いている。国際サッカー連盟(FIFA)による「半透明な波状の外観」という表現はこのスタジアムをよく表している。現代的ないいスタジアムが全てそうであるように、ニジニー・ノブゴロド・スタジアムも夜にはライトアップされる。

ニジニー・ノブゴロドの中央、オカ川と交わるボルガ川西岸に位置する同スタジアムは、2015年に建設が始まった。W杯終了後にスタジアムを譲り受けるサッカークラブ、FCオリンピエット・ニジニー・ノブゴロドも、解散したFCボルガ・ニジニー・ノブゴロドに代わって同年に設立された。

開催予定の試合(グループステージ):スウェーデン対韓国(6月18日(月)午後9時)、アルゼンチン対クロアチア(6月22日(水)午前3時)、イングランド対パナマ(6月24日(日)午後9時)、スイス対コスタリカ(6月28日(木)午前3時)

開催予定の試合(決勝トーナメント):ベスト16(グループD1位対グループC2位、7月2日(月)午前3時)、準々決勝第1試合(7月6日(金)午後11時)

モルドビア・アリーナ(サランスク)

収容人数:4万4442人*

開場:2018年

気候:平均最高気温は23度、平均最低気温は12度。平均降水確率は33%

時差:日本標準時からマイナス6時間

モスクワからの距離: 約644キロ

所在地:サランスクはモスクワの南東にあるモルドビア共和国の首都。ボルガ盆地のサランカ川とインサル川の合流地点にある。

歴史:規則正しいオレンジ、赤、白の外観は、モルドビア・アリーナを2018年ロシアW杯で最も彩り豊かな会場の一つにしている。サランスクの中心部、インサル側の川岸にあるこの試合場は2010年、モルドバ人とロシア他民族の統一1000周年の年に建設が始まった。資金不足を主な理由に建設は何度も遅れ、2017年後半まで完成しなかった。

W杯では4万5000人の収容人数となる予定だが、大会終了後には上段の客席が取り壊され、歩行者通路になるため、収容人数は2万8000人まで下がる。現在はスタルト・スタジアムを本拠地にしているロシア・プレミアリーグのFCモルドビア・サランスクが大会後に同スタジアムを本拠地にする予定だ。

開催予定の試合(グループステージ): ペルー対デンマーク(6月17日(日)午前1時)、コロンビア対日本(6月19日(火)午後9時)、イラン対ポルトガル(6月26日(火)午前3時)、パナマ対チュニジア(6月29日(金)午前3時)

開催予定の試合(決勝トーナメント): なし

カザニ・アリーナ(カザ

収容人数:4万4779人*

開場:2013年

気候:平均最高気温は24度、平均最低気温は14度。平均降水確率は55%

時差:日本標準時からマイナス6時間

モスクワからの距離: 約821キロ

所在地: タタールスタン共和国最大の都市で首都のカザニは、モスクワの東に位置する。ヨーロッパロシア(ロシア領土のうちウラル山脈以西)を流れるボルガ川とカザンカ川の合流地点にある。

歴史: カザニ・アリーナに見覚えがあるのなら、その判断は正しい。このスタジアムはロンドンの新ウェンブリー・スタジアムや、英プレミアリーグ・アーセナルの本拠地エミレーツ・スタジアムを監修した建設会社により設計された。ロンドンにある2つのスタジアムより規模は小さく、収容人数は4万5000人を少し下回る程度だが、素晴らしいスタジアムに変わりはない。

2013年7月に完成し、同年夏のユニバーシアード(大学アスリートを対象とした複数スポーツの国際的な祭典)のメイン会場となった。その後、同競技場はルビン・カザニのホームスタジアムとして使われている。

このスタジアムは、今大会の会場の中で最も万能な会場でもある。2015年の世界水泳選手権で複数種目の会場となった時には、サッカー用グラウンドは2つの水泳プールに置き換えられた。

開催予定の試合(グループステージ):フランス対オーストラリア(6月16日(土)午後7時)、イラン対スペイン(6月21日(木)午前3時)、ポーランド対コロンビア(6月25日(月)午前3時)、韓国対ドイツ(6月27日(水)午後11時)

開催予定の試合(決勝トーナメント):ベスト16(グループC1位対グループD2位、6月30日(土)午後11時)、準々決勝第2試合(7月7日(土)午前3時)

サマラ・アリーナ(サマラ)

収容人数:4万4807人*

開場:2018年

気候:平均最高気温は26度、平均最低気温は16度。平均降水確率は50%

時差:日本標準時からマイナス5時間

モスクワからの距離: 約1054キロ

所在地:ヨーロッパロシアの南東部、ボルガ川東岸にあるボルガ川とサマラ川の合流地点に位置する。

歴史:後に完全に変更された当初の計画では、サマラ・アリーナはサマラ南部の見捨てられたといってもいい島に建てられるはずだった。多くの批判、そしていくらかの常識が奏功して、同会場は市内北部に移転した。

ドーム型の構造に、金属的で夜にはライトアップされる外観。サマラ・アリーナは、この地域で有名な航空宇宙産業を反映して、宇宙をテーマに設計されている。W杯終了後には、コスモス・アリーナと呼ばれるようになることまで決まっている。また、大会後には地元のサッカーチーム、クリリア・ソベトフが現在のメタルルグ・スタジアムからサマラ・アリーナに本拠地を移す。

開催予定の試合(グループステージ):コスタリカ対セルビア(6月17日(日)午後9時)、デンマーク対オーストラリア(6月21日(木)午後9時)、ウルグアイ対ロシア(6月25日(月)午後11時)、セネガル対コロンビア(6月28日(木)午後11時)

開催予定の試合(決勝トーナメント):ベスト16(グループE1位対グループF2位、7月2日(月)午後11時)、準々決勝第4試合(7月8日(日)午前3時)

エカテリンブルク・アリーナ(エカテリンブルク)

収容人数:3万5696人*

開場:1953年(臨時の座席と屋根を2018年に設置)

気候:平均最高気温は23度、平均最低気温は13度。平均降水確率は66%

時差:日本標準時からマイナス4時間

モスクワからの距離: 約1754キロ

所在地:ロシアで4番目の大きさを誇る都市エカテリンブルクは、ヨーロッパとアジアの地理的な境界線上、ウラル山脈のふもとにある。今回のW杯で使われる会場の中で最も東に位置するスタジアムでもある。しかし、ロシアの大きさを示すのは、この都市でもロシア東岸のウラジオストクからは約7387キロ離れているという事実だ。

歴史:2018年ロシアW杯の会場には独特の設計要素を持つものが多いが、客席がスタジアムの外側にあるのはここだけ。エカテリンブルク・アリーナは、必要性という概念が発明の母である証拠だ。W杯開催都市候補に名を連ねるにあたり、エカテリンブルクはどうやってFIFAの求める最低収容人数3万5000人という規定を満たすかという難題を突きつけられた。スタジアム周縁の外側、両ゴール裏の位置に、一時的な追加客席を組み込むという案が出され、提案した想像力豊かな何人かの建築家が建設を指揮した。メインの入口を示すソ連時代の新古典主義的な柱は残される。

元々はセントラル・スタジアムとして知られたエカテリンブルク・アリーナは、1953年から1957年にかけて最初に建設され、2007年から2011年にかけて改築された。ロシア・プレミアリーグで戦うウラル・エカテリンブルクの本拠地となっている。

開催予定の試合(グループステージ):エジプト対ウルグアイ(6月15日(金)午後9時)、フランス対ペルー(6月22日(金)午前零時)、日本対セネガル(6月25日(月)午前零時)、メキシコ対スウェーデン(6月27日(水)午後11時)

開催予定の試合(決勝トーナメント): なし

サンクトペテルブルク・スタジアム(サンクトペテルブルク)

収容人数:6万8134人*

開場:2017年

気候:平均最高気温は21度、平均最低気温は13度。平均降水確率は60%

時差:日本標準時からマイナス6時間

モスクワからの距離: 約684キロ

所在地:ネバ川流域に位置し、バルト海のフィンランド湾を望むサンクトペテルブルクは、W杯開催会場の中で最も北に位置する。

歴史:日によってクレストフスキー・スタジアムもしくはゼニト・アリーナと呼ばれるこの会場は、W杯期間中はサンクトペテルブルク・スタジアムという名前になる。2007年に建設が始まったこの会場は、2009年に完成予定だった。しかし、FIFAが求めるW杯会場の規定に合致させるための再設計を含め、工事は何度も遅延した。ロシアのエネルギー大手ガスプロムが手放した建築計画はサンクトペテルブルク市庁によって引き継がれ、サッカー・コンフェレデーションズカップに合わせた2017年、スタジアムは最終的に完成した。当初の予算は約2億5000万ドルだったが、報道によると少なくとも3倍の予算が完成までにかかったという。

建築家、黒川紀章による「宇宙船」のデザインに基づき建設された同スタジアムは、日本の豊田市にある豊田スタジアムの規模を小さくしたものだ。移動式の競技場と格納可能な芝が整備され、同スタジアムは世界で最も高度な技術を誇る競技場の1つとなっている。

同スタジアムは大会後、ロシアのサッカーチーム、ゼニト・サンクトペテルブルクの本拠地となる。2020年のサッカー欧州選手権でもグループステージ3試合と準々決勝1試合の舞台となる予定だ。

開催予定の試合(グループステージ):モロッコ対イラン(6月16日(土)午前零時)、ロシア対エジプト(6月20日(水)午前3時)、ブラジル対コスタリカ(6月22日(金)午後9時)、ナイジェリア対アルゼンチン(6月27日(水)午前3時)

開催予定の試合(決勝トーナメント):ベスト16(グループF1位対グループE2位(7月3日(火)午後11時)、準決勝第1試合(7月11日(水)午前3時)、3位決定戦(7月14日(土)午後11時)

カリーニングラード・スタジアム(カリーニングラード)

収容人数:3万5212人*

開場:2018年

気候:平均最高気温は22度、平均最低気温は12度。平均降水確率は50%

時差:日本標準時からマイナス7時間

モスクワからの距離: 約1239キロ

所在地:カリーニングラードはカリーニングラード州の州都で、バルト海に面するロシアの飛び地。南はポーランド、北と東はリトアニアに接している。

歴史:バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)の本拠地アリアンツ・アレーナを大まかに基盤として新たに建てられたカリーニングラード・スタジアムは、何度も遅延や困難に悩まされた。当初設計を担当した会社が破産する出来事もあった。当初は、移動式の屋根がある収容人数4万5000人のスタジアムが予定されていた。しかし、スタジアムは簡素化しなければならなくなり、屋根のない3万5000人収容の会場となった。2018年ロシアW杯ではグループステージ4試合を開催する。

同スタジアムは大会後には、更に客席1万席を除去し、ロシアのサッカー2部リーグに所属するバルティカ・カリーニングラードの本拠地となる。このチームの昨シーズンの1試合あたり平均動員数は、3500人にも満たなかった。

開催予定の試合(グループステージ):クロアチア対ナイジェリア(6月17日(日)午前4時)、セルビア対スイス(6月23日(土)午前3時)、スペイン対モロッコ(6月26日(火)午前3時)、イングランド対ベルギー(6月29日(金)午前3時)

開催予定の試合(決勝トーナメント): なし

ボルゴグラード・アリーナ(ボルゴグラード)

収容人数:4万5568人*

開場:2018年

気候:平均最高気温は28度、平均最低気温は16度。平均降水確率は40%

時差:日本標準時からマイナス6時間

モスクワからの距離: 約941キロ

所在地: 旧名をスターリングラードというボルゴグラードは、ロシア南西部、ボルガ川西岸に位置する。

歴史:W杯専用のスタジアムとして企画されたボルゴグラード・アリーナは、1958年に建設されたセントラル・スタジアムの跡地に建設された。

網状でレタスのような形をした外観にケーブルで吊られた天井。ボルゴグラード・アリーナはW杯開催地の中でも独特な会場の1つだ。FIFAのウェブサイトには「特別な方法で作られた、自転車の車輪のスポークを思わせるような形状のスタジアムの屋根は、ボルゴグラード・アリーナに風通しの良さという副次的要素を加えている」書かれている。

W杯終了後には、同スタジアムは収容人数を3万5000人に減らし、ロシア・プレミアリーグに所属するロー取る・ボルゴグラードの本拠地になる予定。

開催予定の試合(グループステージ):チュニジア対イングランド(6月19日(火)午前3時)、ナイジェリア対アイスランド(6月23日(土)午前零時)、サウジアラビア対エジプト(6月25日(月)午後11時)、日本対ポーランド(6月28日(木)午後11時)

開催予定の試合(決勝トーナメント): なし

ロストフ・アリーナ(ロストフ・オン・ドン)

収容人数:4万5145人*

開場:2018年

気候:平均最高気温は28度、平均最低気温は17度。平均降水確率は33%

時差:日本標準時からマイナス6時間

モスクワからの距離: 約1110キロ

所在地:モスクワの南、ドン川流域に位置する。アゾフ海からは20キロほど離れている。

歴史:W杯に合わせて2013年に建設が始まったロストフ・アリーナでは、工事中に第2次世界大戦時代の炸裂弾が無傷のまま見つかった。完成予定は2017年後半から2018年に遅れた。

ドン川南岸に位置する同スタジアムは、現在の都市部の北側にある新市街の中心になる計画だ。

2014年にロシア・カップを制したFCロストフがW杯後に同スタジアムを本拠地にする予定。その際、収容人数は2万5000人まで減らされる。

開催予定の試合(グループステージ):ブラジル対スイス(6月18日(月)午前3時)、ウルグアイ対サウジアラビア(6月21日(木)午前零時)、韓国対メキシコ(6月24日(日)午前零時)、アイスランド対クロアチア(6月27日(水)午前3時)

開催予定の試合(決勝トーナメント):ベスト16(グループG1位対グループH2位(7月3日(火)午前3時)

フィシュト・スタジアム(ソチ)

収容人数:4万7700人*

開場:2013年

気候:平均最高気温は26度、平均最低気温は18度。平均降水確率は40%

時差:日本標準時からマイナス6時間

モスクワからの距離: 約1674キロ

所在地:黒海沿岸にあるソチは、全長140キロにもなる市だ。欧州で最長の市であり、世界でもメキシコシティに次いで2番目に長い。ソチはW杯開催と氏の中で最も南に位置し、コーカサス山脈を背景に臨む。

歴史:フィシュト・スタジアムは、2014年ソチ冬季五輪のメイン会場として建てられた。独特な斜面型の形状は、雪山に似せて設計されている。FIFAのウェブサイトは、「フィシュト・スタジアムはもともと、コーカサス山脈を形成する山の1つであるフィシュト山から命名されている。『フィシュト』は現地の言語、アディゲヤン語で『白い頭』を意味する言葉だ」と書いている。

試合場の両端はもともと開いており、北にクラスナヤ・ポリアナ山脈、南に黒海の光景を見ることができた。しかしW杯では、収容人数を増やしてFIFAの基準に到達するため、両端は臨時の座席で埋められる。

開催予定の試合(グループステージ):ポルトガル対スペイン(6月16日(土)午前3時)、ベルギー対パナマ(6月19日(火)午前零時)、ドイツ対スウェーデン(6月24日(日)午前3時)、オーストラリア対ペルー(6月26日(火)午後11時)

開催予定の試合(決勝トーナメント):ベスト16(グループA1位対グループB2位、7月1日(日)午前3時)、準々決勝第3試合(7月7日(土)午後11時)

*FIFAによる注釈「収容人数の数字は、スタジアム完成時の予想合計収容人数を表示している。W杯における個別の要求条件や構造の仕様上、2018年ロシアW杯での公式収容人数はここに挙げた数字より小さくなる可能性がある」