「労働からの解放」実現なるか 厚労省研究会が描くイマドキの働き方

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宮川純一 北川慧一
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 働き方の多様化に対応するため、労働基準法の改正などを検討してきた厚生労働省の「労働基準関係法制研究会」が24日、報告書をとりまとめた。副業促進に向けた労働時間規制の緩和などに踏み込んだ一方、労使の対話のあり方など残された課題も多い。

 「副業時の割増賃金に関する制度は複雑だ。副業を希望する社員に理解してもらうためにも、シンプルになるのはありがたい」

 不動産情報サイトを運営するライフルの人事担当者はこう話す。同社では、社員の成長を促そうと、業種を問わず、他社に雇用される形での副業を認めている。

今後の議論、労使対立か

 現行制度では、本業・副業先の労働時間を通算し、1日8時間・週40時間の法定労働時間を超えると、契約の先後関係などをもとに割増賃金を支払う。副業先を含めた労働時間の管理は煩雑なうえ、労働者の自主申告頼みで違法リスクも伴うとされていた。

 研究会の報告書は「複雑な制…

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この記事を書いた人
北川慧一
経済部|労働キャップ
専門・関心分野
労働政策、労働組合、マクロ経済