カスタマーレビュー

2020年8月8日に日本でレビュー済み
ありきたりな恋愛描写にとどまらず、そこに自己肯定感とか、過去との向き合い方が織り込まれていて、心に響きます。大人の恋愛ですね。

染物、時計、薪割り、金魚すくい、などの小道具を巧みに使うことで、登場人物の性格、心情、作品のテーマが映像的に表現されています。そのため、画面に映っているもののほとんどすべての物に無駄がなく、退屈とは無縁の120分でした。

カメラワークも絶妙です。自転車に乗っているつぐみに男たちが声をかけるシーンとか、笑ってしまいました。でも同時につぐみと彼らとの「すれ違い」も暗示してるのは、見事です。

俳優の演技にも、観る人をとらえて離さないものがありました。とくに秋本役の安藤さんのリアルすぎる都会のOLには、俳優魂を感じました。

他の方のレビューにもあるように、男尊女卑的な描写が目立つというのは、その通りだと思います。でもそれは、宮崎駿映画の喫煙描写で騒ぎ立てるようなもので、芸術家の演出にポリティカルコレクトネスを求めすぎるのも、野暮な気がします。

あと音楽も最高でした!

何度も観たくなる洗練された恋愛映画です。じっくり丁寧に映画を観る方におすすめしたいです。
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5つ星のうち3.8
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