カスタマーレビュー

  • 2011年6月26日に日本でレビュー済み
    面白いです。

    ポール・エルディシュの生涯を中心とした記述ですが、数学の問題や、
    またエルディシュと同じような天才数学者達の話も多いです。

    数学の魅力、美しさも当然紹介されていますが、
    天才数学者達の悲劇も同じように紹介されており、
    数学の光と闇を表現しているところに好感が持てます。

    そしてエルディシュについて。
    エルディシュの奇行は他のレビューで説明されていますが、
    彼の特徴として数学の真理に挑むために「他の数学者と協力する、フォローする」
    という行動を取った点です。そう、彼一人だけでは真理に到達できないから、
    いろんな数学者と共同研究をし、議論し、また数学への興味を持たせ、金銭的な援助や励ましの言葉を送るのです。
    そして、実はエルディシュは数学だけが好きではありません。
    エプシロン{子供のこと)も愛していた、という人間らしさもあります。
    さらに恵まれない障害者や貧困者を出来る限りバックアップしていて、そういう方を救うこともスキだったようです。

    まさに奇人で天才であるエルディシュですが、
    我々が共感できるような人間らしさがあることは覚えておいたほうがいいかと思います。

    お勧めの本です。
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5つ星のうち4.6
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