劃する

日本語

動詞

劃する (かくする)

1. (他動詞) 「画する」に同じ。
   • 1921年、森鴎外「古い手帳から」

     雅典市の民政には三期を劃することが出來る。第一期には男女公民の間に正當に生れた人に參政權があつた。しかし實際は生計に餘裕のあるものが此權を行使した。

   • 1933年、寺田寅彦「柿の種」

     甲が空間に一線を劃する。乙がそれに続けて少し短い一線を画く。二つの線は互いにある角度を保っているので、これで一つの面が定まる。

   • 1955年、下村湖人「青年の思索のために」

     もしすべての人が、すべての場合に、「公共のために」ということと「自分のために」ということとの間に一線を劃するならば、公共というものはどこにもない。公共というのは、常に自分をふくめての謂いなのである。

活用

劃-する 動詞活用表（日本語の活用）

サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
劃	し せ さ	し	する	する	すれ	せよ しろ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	劃しない	未然形 + ない
否定	劃せず	未然形 + ず
自発・受身 可能・尊敬	劃される	未然形 + れる
丁寧	劃します	連用形 + ます
過去・完了・状態	劃した	連用形 + た
言い切り	劃する	終止形のみ
名詞化	劃すること	連体形 + こと
仮定条件	劃すれば	仮定形 + ば
命令	劃せよ 劃しろ	命令形のみ