SecureDrop
SecureDrop SourceのUIのスクリーンショット | |
作者 | |
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開発元 | 報道の自由財団 |
初版 | 2013年10月15日 |
最新版 |
2.5.0
/ 2022年10月18日[1] |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 | Python |
対応OS | Linux |
対応言語 | 英語 |
種別 | セキュア通信 |
ライセンス | GNU Affero General Public License、バージョン3 |
公式サイト |
securedrop |
SecureDrop(セキュアドロップ)は、ジャーナリストと情報提供者の間で安全な通信を行うためのフリーソフトウェアプラットフォーム[2]。当初は「DeadDrop」の名称でアーロン・スワーツとケビン・ポールセンによって設計・開発された[3][4]。ジェームズ・ドーランもSecureDropの開発に携わった[5]。
歴史
[編集]アーロン・スワーツの死後、2013年5月15日に最初のSecureDropのインスタンスが「Strongbox」の名称でザ・ニューヨーカーの従業員によって設置された[6]。報道の自由財団は「SecureDrop」の名称でDeadDropの開発を引き継ぎ、プロパブリカ、ガーディアン、ジ・インターセプト、ワシントン・ポストを含む複数の報道機関でSecureDropの導入を支援した[7][8][9]。
セキュリティ
[編集]SecureDropは匿名化ネットワークであるTorを使って内部告発者やジャーナリストと報道機関との間に通信を確立する。このため、SecureDropのサイトはTorネットワークのOnion Serviceとしてのみアクセス可能である。利用者がSecureDropのサイトを訪問すると、ランダムに生成されたコードネームが与えられる[6]。このコードネームは情報を特定の編集者にアップロードして送るのに使う。調査報道を行うジャーナリストは、SecureDropのメッセージング機能を使って内部告発者と連絡することができる。したがって、内部告発者は自分のランダムなコードネームをメモしておく必要がある[3]。
SecureDropは、報道機関が所有する専用の隔離されたサーバを利用する。ジャーナリストは2本のUSBメモリと2台のパーソナルコンピュータを使ってSecureDropのデータにアクセスする[3][6]。1台目のコンピュータはTorネットワーク経由でSecureDropにアクセスするのに使い、ジャーナリストは1本目のUSBメモリにSecureDropサーバから暗号化されたデータをダウンロードする。2台目のコンピュータはインターネットに接続せず、再起動のたびに初期化される[3][6]。2本目のUSBメモリには復号用のコードが入っている。1本目と2本目のUSBメモリを2台目のコンピュータに接続すると、ジャーナリストが情報を閲覧できるようになる。コンピュータは使用後に毎回シャットダウンする[3]。
報道の自由財団は、SecureDropのソースコードとセキュリティ環境を各メジャーバージョンのリリース時に独立した第三者機関に依頼して監査し、結果を公表するとしている[10]。1回目の監査はワシントン大学のセキュリティ研究者とブルース・シュナイアーによって実施された[11]。2回目の監査はドイツのセキュリティ企業であるCure53によって実施された[10]。
SecureDropは匿名性を維持するため、情報提供者にJavaScriptを無効化するよう呼びかけている[12]。
賞
[編集]- 2016年: フリーソフトウェア財団、Free Software Award、Award for Projects of Social Benefit[13]
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ^ “Releases · freedomofpress/securedrop”. github.com. 2022年11月5日閲覧。
- ^ Ball, James (5 Jun 2014). “Guardian launches SecureDrop system for whistleblowers to share files”. The Guardian
- ^ a b c d e “Aaron Swartz legacy lives on with New Yorker's Strongbox: How it works”. TechRepublic (20 May 2013). 29 July 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。20 May 2013閲覧。
- ^ Poulsen, Kevin (2013年5月14日). “Strongbox and Aaron Swartz” (英語). The New Yorker .
- ^ Timm, Trevor (9 January 2018). “A tribute to James Dolan, co-creator of SecureDrop, who has tragically passed away at age 36”. Freedom of the Press Foundation
- ^ a b c d Davidson, Amy (15 May 2013). “Introducing Strongbox”. The New Yorker 20 May 2013閲覧。.
- ^ “Strongbox”. The New Yorker. オリジナルの13 April 2017時点におけるアーカイブ。 15 November 2013閲覧。.
- ^ Biryukov, Alex; Pustogarov, Ivan; Thill, Fabrice; Weinmann, Ralf-Philipp (2013). "Content and popularity analysis of Tor hidden services". arXiv:1308.6768 [cs.CR]。
- ^ Davidson, Amy (15 May 2013). “Introducing Strongbox”. The New Yorker 26 December 2013閲覧。.
- ^ a b Timm, Trevor (20 January 2014). “SecureDrop Undergoes Second Security Audit”. Freedom of the Press Foundation 13 July 2014閲覧。
- ^ “DeadDrop/StrongBox Security Assessment”. University of Washington Department of Computer Science and Engineering. 13 July 2014閲覧。
- ^ Source Guide SecureDrop
- ^ Sullivan, John (25 March 2017). “SecureDrop and Alexandre Oliva are 2016 Free Software Awards winners” (英語) (Press Release). Free Software Foundation