DAIZ
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒860-0812 熊本県熊本市中央区南熊本5-1-1 テルウェル熊本ビル 4F |
設立 | 2015年12月1日 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 7330001022318 |
事業内容 | 植物加工肉の製造及び販売 |
代表者 |
代表取締役会長 井出剛 代表取締役社長 河野淳子 |
資本金 | 1億円[1] |
従業員数 | 65人 |
決算期 | 12月31日 |
主要子会社 | DAIZ USA Inc. |
外部リンク |
www |
DAIZ株式会社(ダイズ[2])は、熊本県熊本市中央区に本社を置く、植物肉の開発・販売を手掛ける日本のベンチャー企業[3][4]。
概要
[編集]ノックアウトマウスの供給を行う「トランスジェニック[注 1]」や熊本県内の耕作放棄地を主に有機栽培によるベビーリーフの生産を手掛ける「果実堂」のベンチャー設立に続き[5][6]、2015年に井出剛により創業された[3]。旧社名は「大豆エナジー」[5]。
創業当時、国内外において既存の植物肉は大手食用油メーカーが油を絞ったあとの大豆粕を原材料としており、油脂以外にも栄養価やおいしさを損なう現状に社長の井出剛は納得がいかなかった[7]。そこで発芽の力に着目した大豆に与える酸素や二酸化炭素の濃度、温度、水の量を加減することで、肉の成分に近づけるのに成功したという[7]。
日本の植物肉のスタートアップとしては、2021年に「世界を目指す有望株」と日経ビジネスから評され[8]、畑からの大豆を丸ごと使用して、大豆そのものから旨味成分、栄養価を引き出した「ミラクルミート」を主軸に据えた事業展開を行っている[4]。工場はテクノリサーチパーク(益城町)に所在し、年間4,000トンの生産能力を有している[3]。
また、植物肉に限らず、代替卵や代替牛乳の開発も進めている[3]。
食品販売大手のスーパーマーケット・ライフや[8][9]、愛知県豊橋市に本社を置き、全国的に店舗を展開している大手外食チェーン・物語コーポレーション等との提携を推し進め[10]、勢いを加速させている。
アメリカ合衆国への進出準備を進めており[11]、2021年5月にはボストンにて子会社が設立された[12]。2022年夏にアメリカでも商品の販売が開始される予定という[12]。
DAIZの母体である果実堂は、四大公害病の一つ水俣病が起こった水俣市発祥であるため、SDGsの概念が提唱される前より環境負荷の低減や環境の再生などの企業理念のもと、持続可能な環境づくりに取り組んできた[7][13]。その取り組み姿勢の延長がDAIZの創業であるという[6]。
2021年3月24日には「低炭素・循環型社会の実現」を目指し、ENEOSと提携した[7][13]。
さらに、2021年10月20日にはJ-Startup企業に選定され[14]、2022年1月31日にはプレシリーズCで日清食品ホールディングス[15]、丸井グループ[16]、三菱ケミカルホールディングス[17]、長谷川香料[18]、物語コーポレーション[19]、東洋製罐グループホールディングス[20]等を引受先とした総額30億円の資金調達を実施。調達資金を元に「ミラクルミート」の生産体制の拡大と研究開発(R&D)の強化、グローバルでの事業展開、成長を支える人材採用などにあて、さらなる事業基盤の拡充を図る。[21]
2023年7月11日、セブン‐イレブン・ジャパンの創立50周年記者会見にて、環境に配慮した商品シリーズ「みらいデリ」の発売が発表された。[22]DAIZが提供した発芽えんどう豆由来のセブン‐イレブン専用の「ミラクルミート」は、「みらいデリおにぎりツナマヨネーズ」と「みらいデリナゲット」の2商品に採用され、2023年7月14日より全国のセブン-イレブンにて販売を開始している。[23]
2025年2月、益城町に新工場を建設予定[24]。
受賞歴
[編集]日経トレンディによるスタートアップ大賞2021優秀賞に選出された[25]。
社長の井出剛はDAIZ創業前の2003年10月に「藍綬褒章」(新産業貢献)を受章[5]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 実験動物の区分にちなむ社名であり遺伝子組み換え作物とは一切関係ない。
出典
[編集]- ^ “会社概要”. DAIZ株式会社. 2023年1月28日閲覧。
- ^ “大豆由来の植物肉メニュー登場 熊本県庁食堂、26日まで”. 熊本日日新聞 (2021年11月24日). 2021年12月9日閲覧。
- ^ a b c d 「植物肉の技術、卵や牛乳の代替品も 進化する食の最先端技術 熊本市のベンチャーDAIZ」『熊本日日新聞』2021年10月25日。2021年12月1日閲覧。
- ^ a b “DAIZ株式会社の会社情報と資金調達”. 日経テレコン. 2021年12月1日閲覧。
- ^ a b c “ミッション”. DAIZ(公式サイト). 2021年12月2日閲覧。
- ^ a b 安蔵靖志 (2020年12月9日). “「大豆ミート」はもはや“フェイク“じゃない。植物肉ベンチャーに聞く「大豆肉バーガーを美味しくする」方法”. Business Insider Japan(メディアジーン). 2021年12月2日閲覧。
- ^ a b c d 『植物肉「ミラクルミート」のDAIZとENEOSが資本業務提携、カーボンクレジットなど低炭素・循環型社会の実現に向け協業』(プレスリリース)PR TIMES、2021年3月24日 。2021年12月2日閲覧。
- ^ a b “「植物肉」がぐっと身近に 日本発スタートアップ躍動”. 日本経済新聞. (2021年6月3日) 2021年12月1日閲覧。
- ^ “DAIZ「ミラクルミート」 ライフのプライベートブランド「発芽豆からつくったおにく」シリーズに採用、チルド・冷凍で6品展開”. 食品産業新聞社ニュースWEB. (2021年4月6日) 2021年12月1日閲覧。
- ^ “植物肉のDAIZ、「焼肉きんぐ」に新メニュー提供”. 日本経済新聞. (2021年11月18日) 2021年12月1日閲覧。
- ^ 「「植物肉」のDAIZ、米国進出 工場設立して製品販売へ」『日本経済新聞』2021年5月24日。2021年12月1日閲覧。
- ^ a b 「植物肉で米国進出 井出剛さん 独自技術で「飢餓を撲滅」」『日本経済新聞』2021年9月9日。2021年12月1日閲覧。
- ^ a b “SDGsへの取り組み”. DAIZ(公式サイト). 2021年12月2日閲覧。
- ^ 『J-Startup事務局は、このたび、50社の新たなスタートアップをJ-Startup企業として選定しました。』(プレスリリース)PR TIMES、2021年10月20日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『植物肉「ミラクルミート」のDAIZと日清食品ホールディングスが資本提携“新たな食の創造”と“環境問題の解決”を目指し、共同開発等に取り組む』(プレスリリース)PR TIMES、2022年1月31日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『植物肉「ミラクルミート」のDAIZと丸井グループが資本業務提携、体験型店舗やZ世代への訴求を通じて、消費者の植物肉の認知度向上を目指す』(プレスリリース)PR TIMES、2021年10月5日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『植物肉「ミラクルミート」のDAIZと三菱ケミカルホールディングスが資本業務提携、持続可能な食糧供給・温室効果ガス低減への貢献を目指す』(プレスリリース)PR TIMES、2021年9月3日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『植物肉「ミラクルミート」のDAIZと香料メーカーの長谷川香料が資本業務提携、両社技術を掛け合わせた研究開発を推進しSDGs達成を目指す』(プレスリリース)PR TIMES、2021年8月31日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『植物肉「ミラクルミート」のDAIZと物語コーポレーションが資本業務提携、植物肉メニューを協働開発し「焼肉きんぐ」などの国内・海外の店舗で展開へ』(プレスリリース)PR TIMES、2021年11月19日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『植物肉「ミラクルミート」のDAIZと東洋製罐グループホーディングスが資本業務提携、食材から容器まで持続可能な食のトータルソリューション提供を目指す』(プレスリリース)PR TIMES、2022年1月20日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『植物肉スタートアップのDAIZ、プレシリーズCで総額30億円を資金調達、累計調達額は60億円超に、新工場建設による生産体制の強化と更なる国内外の販路拡大を目指す』(プレスリリース)PR TIMES、2022年2月1日 。2022年2月21日閲覧。
- ^ 『セブンイレブン、環境配慮の商品シリーズ 味の素などと』(プレスリリース)日本経済新聞、2023年7月11日。2023年8月1日閲覧。
- ^ 『植物肉のDAIZ、セブン‐イレブン・ジャパンへ植物肉原料を提供 鶏肉や魚をハイブリッドで使用した新シリーズ『みらいデリ』商品を共同開発』、(プレスリリース)PR TIMES、2023年7月11日。2023年8月1日閲覧。
- ^ “DAIZ、2025年2月操業開始予定 次世代型発芽・植物肉工場新設に向けて熊本県益城町と立地協定締結”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2023年10月12日). 2023年12月25日閲覧。
- ^ “大豆のみで最強の“肉らしさ”追求 様々な食材に化ける秘密とは:日経クロストレンド” (2021年10月20日). 2021年12月1日閲覧。