コンテンツにスキップ

au (通信)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
au
ロゴ
種類 通信 等
所持会社 KDDI
使用会社 同社と沖縄セルラー電話
使用開始国 日本の旗 日本
主要使用国 日本の旗 日本
使用開始 2000年
登録商標 日本の旗 日本
2017年7月14日[1]
ウェブサイト www.au.com
テンプレートを表示

au(エーユー)は、KDDIおよび沖縄セルラー電話が運営する通信事業を中核としたブランド。携帯電話等の移動体通信FTTx等の有線通信、派生して電力小売販売サービスや損害保険クレジットカードなども同ブランドを冠する。

東京 新宿にある旗艦ショップ「au SHINJUKU」

歴史

[編集]

ブランドとしてのauは、まずIDO(日本移動通信株式会社)と関西・九州・中国・東北・北海道・北陸・四国・沖縄の各DDIセルラーグループ8社を統合する移動体事業ブランドとして2000年7月より開始されたことに始まる[2]

同年10月にDDI(第二電電株式会社)はIDOとKDDケイディディ株式会社)の3社が合併してKDDI(株式会社ディーディーアイ)となり[3]、移動体通信事業については首都圏を含む関東と名古屋地域で開始した。翌11月には沖縄を除くセルラー7社が合併して株式会社エーユーが発足[4]。しかし12月になると株式会社エーユーは翌2001年3月をもってKDDIの完全子会社になることが発表され[5]2001年10月にはKDDI株式会社が株式会社エーユーを合併するに至り[6]、その後に続く形が整った。

ツーカー各社(ツーカーセルラー東京、ツーカーセルラー東海、及び株式会社ツーカーホン関西)については2005年10月にKDDIが吸収合併し[7]2008年3月までにサービスを終了させてauサービスへ統合を終えた[8]

その後はFMCの推進として、2007年9月よりポータルサイトau oneが開始[9]、同時にインターネットサービスプロバイダ事業をDIONからau one netに名称変更[10]2008年8月より固定電話としてauおうち電話と総称[11]2010年1月より光ファイバーサービスをauひかりに名称変更[12]など、次々にauブランドを冠するサービスが登場。

2012年3月より3M戦略の一環としてau oneブランドをauブランドに変更し、本格的な統合ブランドに発展している[13]

沿革

[編集]

沿革|KDDIについて|KDDI株式会社(外部サイト)

  • 2000年(平成12年)
    • 10月 - DDI、KDD、IDOが合併、株式会社ディーディーアイ (KDDI) 発足。
    • 11月 - エーユーセルラーグループ7社が合併、株式会社エーユー発足。
  • 2001年(平成13年)10月 - KDDIが株式会社エーユーを合併。
  • 2002年(平成14年)
    • 3月 - 携帯電話初の「電子コンパス」を搭載した、GPSケータイ発売。
    • 4月 - 第三世代携帯電話サービス (CDMA2000 1x) 開始。
    • 12月 - 音楽ダウンロードサービス「着うた (R)」開始。
  • 2003年(平成15年)
    • 11月 - DMA2000 1x EV-DO方式を利用した第三世代携帯電話サービス「CDMA 1X WIN (ウィン)」開始。
    • 11月 - au design projectファーストモデル「INFOBAR」発売。
  • 2004年(平成16年)11月 - 「着うたフル (R)」開始。
  • 2005年(平成17年)12月 - 世界初の「ワンセグ」対応携帯電話の販売開始。
  • 2006年(平成18年)
  • 2008年(平成20年)
    • 1月 - 「au Smart Sports Run&Walk」サービス開始。
    • 7月 - 三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)と共同設立のモバイルネットバンク「じぶん銀行 (現 auじぶん銀行)」サービス開始。
    • 8月 - au携帯電話とKDDI固定電話間で国内通話が無料になる「auまとめトーク」を開始。
  • 2009年(平成21年)4月 - au携帯電話の新ブランド「iida」を発表。
  • 2011年(平成23年)
  • 2012年(平成24年)
  • 2013年(平成25年)12月 - 「au スマートバリュー mine」開始。
  • 2014年(平成26年)
    • 3月 - プラチナバンド800MHz「4G LTE」の実人口カバー率が99%に到達。
    • 5月 - 「au WALLET」サービス開始。「LTE-Advanced (CA)」と「WiMAX 2+」ダブル搭載のスマートフォンを発売。
    • 8月 - auの新料金「カケホとデジラ」提供開始。
    • 10月 - 「au WALLET クレジットカード」発行開始。
    • 12月 - 次世代音声通話サービス「au VoLTE」提供開始
  • 2015年(平成27年)8月 - 「au WALLET Market」サービス開始。
  • 2016年(平成28年)
    • 4月 - auの電気サービス「auでんき」提供開始。金融サービス「auのほけん・ローン」提供開始。
    • 8月 - 会員制プログラム「au STAR」開始。
  • 2017年(平成29年)7月 - auの新料金プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」提供開始。家庭向けIoTサービス「au HOME」提供開始。
  • 2019年(平成31年/令和元年)
    • 4月 - スマホ決済「au PAY」提供開始。
    • 5月 - ブランドスローガンを「おもしろいほうの未来へ。」へ一新。
    • 7月 - 日本初、データ容量上限なしの料金プラン「auデータMAXプラン」提供開始。
  • 2020年(令和2年)
  • 2022年(令和4年)3月 - 3G携帯電話向け「CDMA 1X WIN」のサービスを終了。

ロゴの変遷

[編集]

由来

[編集]

KDDIによると、Access、Always、Amenityなどから“a”を、Unique、Universal、Userなどから“u”を、それぞれ組み合わせた造語である[14]

また当初より“Access to You”に由来する旨の説明もあった[15]。ブランド開発を行った株式会社ジザイズによれば『会う』から『合う』への表現したものである[16]

ブランド一覧

[編集]

通信事業

[編集]

IDサービス

[編集]
  • au ID - KDDIが提供するIDサービス。au・KDDI関連サービスや提携サービスのIDとして利用できる。「auスマートパス」など利用には「au ID」が必須のサービスもある。

コンテンツ・サービス

[編集]
  • au ケータイクーポン - KDDIが提供するau携帯電話用クーポン配信サービス。
  • au Q&Aプラス - KDDIが提供するナレッジコミュニティ。KDDIとOKWaveが提供する「なるほど! au」の後身。
  • auスマートパス - KDDIが提供するauスマートフォン、およびauタブレット向け専用サービス。スマートパスポート構想の下でアプリやクーポン、オンラインストレージ等を定額で提供する。
  • auニュースEX - KDDIと沖縄セルラー電話、朝日新聞社テレビ朝日の3社が配信するニュースおよびアプリケーション。
  • au ブログ - KDDIが提供するブログ・サービス。
  • auヘッドライン - KDDIとテレビ朝日が提供するニュースおよびアプリケーション。「auニュースEX for auスマートパス」の後進。
  • au ポータル - KDDIが提供するポータル・サイト。旧・au one。
  • au Market - KDDIが提供するAndroid搭載auスマートフォン・auタブレット専用ソフトウエア配布サイトおよびアプリケーション。
  • au My Page - KDDIが提供するau携帯電話向けポータル・サイト。
  • au LISTEN MOBILE SERVICE - KDDIが提供するau携帯電話とPCを組み合わせたコンテンツ配信サービス。略称LISMO!。
  • My au - KDDIが提供するau契約者向けサポート・サイトおよびアプリケーション。

ハードウェア

[編集]
INFOBAR A01au design projectのブランドiidaにによる、初のAndroid端末[17]
  • auの端末一覧 - KDDIと沖縄セルラー電話が提供するauブランド(前身ブランドを含む)の携帯電話端末一覧。
  • auの主な携帯電話端末納入メーカー - KDDIと沖縄セルラー電話が提供するau携帯電話用端末の開発業者一覧。
  • au ICカード - KDDIと沖縄セルラー電話が提供するau携帯電話・auスマートフォン(iPhone含む)・auタブレット(iPad含む)に用いられるR-UIMカード。
  • au BOX - KDDIと沖縄セルラー電話が提供していたau携帯電話とauひかりに用いられたセットトップボックス。
  • au design project - KDDIと沖縄セルラー電話が提供するau携帯電話端末のデザインを開発するプロジェクト。

ソフトウェア

[編集]

料金システム

[編集]
  • auスマートバリュー - KDDIと沖縄セルラー電話が提供するau携帯電話を固定通信サービスまたはモバイルWi-Fiルーターと合わせて利用することで、携帯電話の利用料金を割り引くシステム。
  • auセット割 - KDDIと沖縄セルラー電話が提供するau携帯電話を固定通信サービスと合わせて利用することで、固定通信の利用料金を割り引くシステム。
  • au買い方セレクト - KDDIと沖縄セルラー電話が提供するau携帯電話の販売システム。

金融

[編集]

電力小売事業

[編集]
  • auでんき - KDDIが2016年4月1日より日本全国(ただし沖縄県、および一部の離島は除く)にて提供する電力小売事業サービス。

冠番組

[編集]

その他

[編集]
au TOM'S LC500(2019年のSUPER GT
  • auセルモスープラ…2001〜2004年までトヨタ系レーシングチームのセルモに出資していた頃のレーシングカー名。2001年JGTCチャンピオン。
  • au TOM'S…2016年からトヨタ系レーシングチームのトムスに出資して付けられているレーシングカーの枕詞。RC F、LC500(以上レクサス)、GRスープラ(トヨタ)が存在。2021年、2023年au TOM'S GRスープラがSUPER GTチャンピオンを獲得。
  • auショップ天神FC柳町 - auショップ天神が出資するサッカー・チーム。

評価と問題

[編集]

au (携帯電話) 諸問題

[編集]

au one net 安全性

[編集]

au one ブログ 評価・問題点

[編集]

イメージキャラクター

[編集]
三太郎は、2015年からのイメージキャラクター。(左から)桃ちゃん、浦ちゃん、金ちゃん

脚注

[編集]
  1. ^ このロゴの商標登録番号第5962833号の場合。たまごのような旧ロゴマークのうち4449667は2001年1月。
  2. ^ 全国シームレスな移動体通信事業の統一ブランド「au(エーユー)」について 第二電電株式会社 KDD株式会社 日本移動通信株式会社 関西セルラー電話株式会社 九州セルラー電話株式会社 中国セルラー電話株式会社 東北セルラー電話株式会社 北海道セルラー電話株式会社 北陸セルラー電話株式会社 四国セルラー電話株式会社 沖縄セルラー電話株式会社 (2000年5月22日) - ウェイバックマシン 2000年8月24日アーカイブ分
  3. ^ 合併について 第二電電株式会社 KDD株式会社 日本移動通信株式会社 (1999年12月16日) - ウェイバックマシン 2001年2月10日アーカイブ分
  4. ^ 工藤 ひろえ (2000年9月29日). “セルラー7社、株式会社エーユーへの合併認可申請”. ケータイ Watch. https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/155.html 2013年1月18日閲覧。 
  5. ^ KDDIによる株式会社エーユーの完全子会社化に関するお知らせ』(プレスリリース)株式会社ディーディーアイ 株式会社エーユー、2000年12月15日http://www.kddi.com/corporate/news_release/kako/2000/1215-1/ 
  6. ^ 100%子会社の吸収合併に関するお知らせ』(プレスリリース)KDDI株式会社、2001年7月24日http://www.kddi.com/corporate/news_release/kako/2001/0724/ 
  7. ^ 100%子会社の吸収合併に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)KDDI株式会社、2005年7月25日http://media3.kddi.com/extlib/files/corporate/ir/news/2005/pdf/press_050725.pdf20191-06-20閲覧 
  8. ^ ツーカー携帯電話サービス終了のお知らせ』(プレスリリース)KDDI株式会社、2008年3月31日。オリジナルの2013年5月29日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20130529035641/https://www.kddi.com/tu-ka/news/080331_01.html2019年6月20日閲覧 
  9. ^ au携帯電話とPCが一体化したポータルサイト「au one」の提供開始について』(プレスリリース)KDDI株式会社 沖縄セルラー電話株式会社、2007年7月30日http://www.kddi.com/corporate/news_release/2007/0730/ 
  10. ^ au携帯電話とPCが一体化したポータルサイト「au one」、およびインターネット接続サービスの新ブランド「au one net」の提供開始について』(プレスリリース)KDDI株式会社 沖縄セルラー電話株式会社、2007年9月21日http://www.kddi.com/corporate/news_release/2007/0921/ 
  11. ^ au携帯電話とKDDI固定電話、およびKDDI固定電話間の国内通話料が24時間無料になる「auまとめトーク」の開始について』(プレスリリース)KDDI株式会社 沖縄セルラー電話株式会社、2008年6月25日http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0625/ 
  12. ^ KDDI光ファイバーサービス名称の変更について』(プレスリリース)KDDI株式会社、2009年11月30日http://www.kddi.com/corporate/news_release/2009/1130/ 
  13. ^ 新しいauブランドについて』(プレスリリース)KDDI株式会社 沖縄セルラー電話株式会社、2012年1月16日http://www.kddi.com/corporate/news_release/2012/0116m/ 
  14. ^ 全国シームレスな移動体通信事業の統一ブランド「au(エーユー)」について 別紙 第二電電株式会社 KDD株式会社 日本移動通信株式会社 関西セルラー電話株式会社 九州セルラー電話株式会社 中国セルラー電話株式会社 東北セルラー電話株式会社 北海道セルラー電話株式会社 北陸セルラー電話株式会社 四国セルラー電話株式会社 沖縄セルラー電話株式会社 (2000年5月22日) - ウェイバックマシン 2001年2月10日アーカイブ分
  15. ^ DDI アニュアルレポート 2000』(PDF)(プレスリリース)株式会社ディーディーアイhttp://www.kddi.com/corporate/ir/annual_report/2000/pdf/ddi_ar2000.pdf。「“au,” which stands for “Access to You.”」 
  16. ^ ドコモ、au、りそな銀行、あいおい損保、BIGLOBE、ゼクシオ等のネーミング開発実績:株式会社 ジザイズ:—ZYXYZ— - ウェイバックマシン 2013年12月15日アーカイブ分
  17. ^ INFOBAR A01”. TIME & SPACE. au Design project 15th Anniversary 2002-2017. KDDI株式会社. 2022年9月20日閲覧。
  18. ^ オダギリジョーがラジオ初ナビゲート! リスナーから寄せられた“真実(ほんとう)の物語”を音楽と共に紹介する新番組が4/2(土)16時スタート”. J-WAVE NEWS. 株式会社 J-WAVE (2022年3月23日). 2022年9月19日閲覧。

参考文献

[編集]

外部リンク

[編集]