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海馬体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
脳: 海馬体
脳を底部から見た図(上が前頭葉、下が後頭葉)。海馬は外部からは直接見えないが赤色でその位置を表している。
ヒト脳の冠状断面。青色でHFと書かれている所が海馬体。
名称
日本語 海馬体
英語 hippocampal formation
ラテン語 formatio hippocampi
略号 HiF
関連構造
上位構造 終脳大脳前脳大脳皮質辺縁皮質
構成要素 海馬, アンモン角(CA1, CA2, CA3), 歯状回, 海馬台, 海馬鉤
画像
Digital Anatomist 海馬体
下方
下方
辺縁系
脈絡叢
冠状断(海馬)
冠状断(脚間窩)
冠状断(黒質)
水平断(視床下部)
水平断(上丘)
水平断(前交連)
関連情報
Brede Database 階層関係、座標情報
NeuroNames 関連情報一覧
NIF 総合検索
MeSH Hippocampus
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海馬体(かいばたい、英語: hippocampal formation)は、大脳皮質側頭葉の内側にあり側脳室下角底部に突出した大脳辺縁系の一部である。

左右に一対ずつ存在し、ヒトでは直径 1 cm、長さも 5 cm ほどの器官である。ギリシャ神話に登場する海神ポセイドンが駆る馬車を引く半馬半魚の想像上の動物ヒッポカンポス (hippocampus) の尾に形が似ているとされたことから名づけられた。 学名が同じ Hippocampus であるタツノオトシゴから由来すると言う説もある。

1950年代にてんかん手術のために海馬体を切り取った、H.M. というイニシャルを持つ患者が、その後新たに記憶を獲得する能力をなくしてしまった(前向性健忘)というエピソードは大変有名である。このエピソードにより、海馬が脳の記憶形成に重大に関わる分野として、研究が盛んになっていった。

歯状回(dentate gyrus)、海馬(hippocampus)、海馬台(海馬支脚)(subiculum)、前海馬支脚(presubiculum)、傍海馬支脚(parasubiculum)、嗅内野皮質(entorhinal cortex)の各部に分けられる。海馬体全体のことを慣例として「海馬」と呼ぶことも多いが、解剖学においては厳密には海馬体の一部の神経細胞層を持つ部位のみを海馬とする。

外部リンク

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