正信念仏偈
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「正信念仏偈」(正信念佛偈、しょうしんねんぶつげ)は、親鸞の著書『教行信証』の「行巻」の末尾に所収の偈文。一般には「正信偈」(しょうしんげ)の名で親しまれている。真宗の要義大綱を七言60行120句の偈文にまとめたものである。
同じ親鸞撰述の『三帖和讃』とともに、文明5年(1473年)3月本願寺第8世蓮如によって、僧俗の間で朝暮の勤行として読誦するよう制定され[1] 、現在も行われている。
内容
[編集]大きく二つの部分によって構成されている。「総讃」の2句に続く前半は、「依経段」と言われ『仏説無量寿経(大無量寿経)』に依って明らかにされている、浄土往生の正因は信心であり、念仏は報恩行であることを説明し讃嘆している。後半の部分は「依釈段」と言われ、インド・中国・日本でこの教えを正しく伝えた七高僧の業績・徳を讃嘆している。
科文
[編集]- 「総讃」-「帰命無量寿如来 南無不可思議光」
- 「依経段」
- 「依釈段」
旋律
[編集]正信偈の読誦は、独特の旋律(メロディー)にのせた「声明」でなされることが多い。読誦の旋律は各派ごとに異なる。また各派ごとに3種類から10種類程度の旋律が定められており、読誦のTPOによって使い分けられる。以下、主な旋律を挙げる[2]。
- 大谷派は「句淘」(くゆり)・「句切」(くぎり)・「真四句目下」(しんしくめさげ)・「行四句目下」(ぎょうしくめさげ)・「草四句目下」(そうしくめさげ)・「中拍子」(ちゅうびょうし)・「真読」(しんどく)・「中読」(ちゅうどく)・「舌々」(ぜぜ)の9種類。日常的に最も頻繁に用いる旋律は「草四句目下」。
- 本願寺派は「真譜」(しんぷ)・「行譜」(ぎょうふ)・「草譜」(そうふ)の3種類。日常的に用いる旋律は「草譜」。
- 木辺派は「真引」・「中引」(ちゅうびき)・「舌々」・「真流」(しんりゅう)の4種類。日常的に用いる旋律は「中引」。
- 佛光寺派は「真譜」・「行譜」・「草譜」・「舌々」の4種類。日常的に最も頻繁に用いる旋律は旋律は「草譜」。
- 興正派は「墨譜」・「中拍子」・「草譜」・「舌々」の4種類。日常的に多く用いるのは「中拍子」。
脚注
[編集]関連項目
[編集]- 勤行 (浄土真宗本願寺派)
- 勤行 (真宗大谷派)
- つボイノリオ - 楽曲「本願寺ぶるーす」の歌詞に取り入れている。
- 山本正之 - 楽曲「おきょードドンパ」の歌詞に取り入れている。
外部リンク
[編集]- 正信偈の教え 東本願寺
- 正信念仏偈 (意訳聖典) ウィキソース
- 親鸞聖人の御真筆画像正信偈.com