バセル・アドラ
バセル・アドラ | |||||||||||
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第74回ベルリン国際映画祭でのバセル・アドラ | |||||||||||
国籍 | パレスチナ | ||||||||||
職業 | ジャーナリスト、映画監督、活動家、フォトグラファー | ||||||||||
ジャンル | ドキュメンタリー | ||||||||||
活動内容 | パレスチナ人に対する人権侵害に対する抵抗 | ||||||||||
公式サイト | https://twitter.com/basel_adra | ||||||||||
主な作品 | |||||||||||
『ノー・アザー・ランド』 | |||||||||||
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バセル・アドラ (アラビア語: باسل عدرا または باسل العدرا; 英語: Basel Adra、または Basil や Basal そして Al-Adra や Al-Adraa[1]とも綴られる) は、パレスチナのヨルダン川西岸地区を拠点とするパレスチナ人ジャーナリスト、映画監督、フォトグラファー、そして活動家である[2]。
アドラが共同脚本及び共同監督を務め、ヨルダン川西岸地区のイスラエル人入植者による暴力と強制追放を描いた2024年のドキュメンタリー映画『ノー・アザー・ランド』は、第74回ベルリン国際映画祭においてプレミア上映され[3]、2部門の最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した[4][5]。
私生活
[編集]バセル・アドラは、パレスチナのヨルダン川西岸地区、ヘブロン県アトゥワニで父親ナセルのもとに生まれた[6][7][8]。 アドラはヘブロンのマサフェル・ヤッタに在住している[9][10]。
キャリアと活動
[編集]バセル・アドラは活動家で[11]、ベツェレムのボランティア・フォトグラファーである[12]。彼はオンライン出版である『+972マガジン』と『ローカル・コール』のジャーナリストとして働いている[13]。また、ザ・ネイションなどの出版物にも寄稿している[14]。
2021年、ハコル・ハイェフディとイスラエルのテレビ局チャンネル12は、イスラエル国防軍 (IDF) を陥れるために、ヨルダン川西岸のヘブロン・ヒルズ地域で建物に放火したとしてアドラを偽って告発した[1]。しかしチャンネル12がニュースが「パレスチナ人が家屋に放火しようとしている」として提示したイスラエル軍将校のボディカメラには、将校がアドラに近づき、火事を起こしたと非難している様子が映っているだけだった[1]。一方、アドラが撮影していたビデオには将校の動画より前の時点から始まっており、イスラエル軍が撃った催涙ガス弾が枯れ木の山に着弾して火災が始まる様子がはっきりと映っていた[1]。
2022年5月2日、チャンネル12は「ベツェレムの写真家バセル・アル・アドラは、この事件の『放火未遂』には関与していなかった」との訂正ニュースを放映した[15]。
2022年5月8日、彼は自分が建てた建造物をイスラエル軍が解体する様子を取材中に同軍兵士に殴打された[13][16][17]。
2024年2月、アドラがイスラエル人ジャーナリストのユヴァル・アブラハムとともに共同監督を務めたマサフェル・ヤッタの状況を描いた映画『ノー・アザー・ランド』が、第74回ベルリン国際映画祭においてプレミア上映され、ベルリン国際映画祭ドキュメンタリー映画賞と最優秀ドキュメンタリー映画のパノラマ観客賞を受賞した[18][19]。
出典
[編集]- ^ a b c d Ziv, Oren (2021年10月7日). “Israel's top news show falsely accuses +972 writer of framing settlers for arson” (英語). +972 Magazine. 2022年5月12日閲覧。
- ^ Buxbaum, Jessica (2023年10月19日). “With all eyes on Gaza, Israeli settlers wage their own war” (英語). https://www.newarab.com/. 2024年3月26日閲覧。
- ^ Abbatescianni, Davide (17 January 2024). “The Panorama strand of the Berlinale to open with Levan Akin's Crossing” (英語). Cineuropa. 24 February 2024閲覧。
- ^ Roxborough, Scott (24 February 2024). “Berlin: Memories of a Burning Body, No Other Land Win Panorama Audience Awards”. The Hollywood Reporter 24 February 2024閲覧。
- ^ Roxborough, Scott (24 February 2024). “Mati Diop Doc Dahomey Wins Berlin Golden Bear”. The Hollywood Reporter 25 February 2024閲覧。
- ^ “תיעוד: חיילים מכים את כתב "שיחה מקומית" בעת סיקור אירוע” (ヘブライ語). שיחה מקומית (2022年5月8日). 2022年5月12日閲覧。
- ^ “'The world doesn't care when the victims are Palestinians, they will keep selling weapons to Israel,' says activist” (英語). Middle East Monitor (2022年3月20日). 2022年5月12日閲覧。
- ^ Cypel, Sylvain (2021). The State of Israel vs. the Jews. Other Press. ISBN 9781635420975. ""...Basil al-Adraa, an activist from the nearby village of at-Tuwani, reported that...""
- ^ “"No nos iremos": palestinos de Masafer Yatta prometen resistir al desalojo del Supremo israelí” (スペイン語). France 24. (2022年5月8日) 2022年5月12日閲覧。
- ^ Anouar, Souad (6 May 2022). “Israeli Supreme Court Legalizes Masafer Yatta Evictions” (英語). Morocco World News. 2022年5月12日閲覧。
- ^ “Israel upholds expulsion order against West Bank hamlets” (英語). ABC News. 2022年5月12日閲覧。
- ^ “Settlers versus Palestinians: 'This was a battle for our homes'” (英語). The Jerusalem Post | JPost.com. 2022年5月12日閲覧。
- ^ a b “Israeli Soldiers Beat Palestinian Journalist Documenting West Bank Demolition” (英語). Haaretz 2022年5月12日閲覧。
- ^ “Basel Adra” (英語). The Nation (2023年6月30日). 2024年3月26日閲覧。
- ^ שיחה מקומית. “Facebook” (ヘブライ語). www.facebook.com. 2024年3月26日閲覧。
- ^ “Shireen Abu Akleh: Israël assassine de sang froid un symbole palestinien et arabe*” (フランス語). Leaders. 2022年5月12日閲覧。
- ^ Ali Shah, Hamza (11 May 2022). “Israel Assassinated Journalist Shireen Abu Akleh” (英語). jacobinmag.com. 2022年5月12日閲覧。
- ^ Abbatescianni, Davide (24 February 2024). “Mati Diop’s Dahomey bags the Berlinale Golden Bear” (英語). Cineuropa. 26 February 2024閲覧。
- ^ “No Other Land” (英語). www.berlinale.de. 2024年2月23日閲覧。