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セバシン酸ジブチル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セバシン酸ジブチル[1]
識別情報
CAS登録番号 109-43-3 チェック
PubChem 7986
ChemSpider 7697 チェック
UNII 4W5IH7FLNY チェック
EC番号 203-672-5
ChEMBL CHEMBL2106225 ×
RTECS番号 VS1150000
特性
化学式 C18H34O4
モル質量 314.46 g mol−1
外観 無色液体
密度 0.9405 g/cm3 at 15 °C
融点

-10 °C, 263 K, 14 °F

沸点

344.5 °C, 618 K, 652 °F

への溶解度 0.04 g/L
溶解度 ジエチルエーテルおよび四塩化炭素に可溶
構造
双極子モーメント 2.48 D
熱化学
標準定圧モル比熱, Cpo 1.968 J·g−1·K−1
危険性
GHSピクトグラム 急性毒性(低毒性)
GHSシグナルワード 警告(WARNING)
Hフレーズ H315, H319, H335
Pフレーズ P261, P264, P271, P280, P302+352, P304+340, P305+351+338, P312, P321, P332+313, P337+313, P362, P403+233, P405
引火点 178 °C (352 °F; 451 K)
発火点 365 °C (689 °F; 638 K)
爆発限界 >0.4%
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

セバシン酸ジブチル(Dibutyl sebacate、DBS)は、セバシン酸のジブチルエステルである。主な用途はプラスチック可塑剤であり、酢酸酪酸セルロースや酢酸プロピオン酸セルロース、エチルセルロースポリビニルブチラールポリ塩化ビニルポリスチレン、あるいは多くの合成ゴム(特にニトリルゴムおよびクロロプレンゴム)またはその他のプラスチックに添加される。食品包装業界で使用されるプラスチックフィルムの他、医療機器や錠剤あるいはフィルムコート剤といった医薬品用途にも使用される[2]。シェービングローションの潤滑剤の他、ノンアルコール飲料アイスクリームキャンディ、焼き菓子などの香料として食品添加物の用途もある。さまざまなプラスチック材料に使用でき、低温で特性に優れ、耐油性も良好である。商品名としてはモーフレックス(Morflex)、コダフレックス(Kodaflex)、ポリサイザー(polycizer)、プロヴィプラスト1944(Proviplast 1944)、PX404などがある。この他、魚雷推進剤オットー燃料IIに減感剤として添加されている。

参考文献

[編集]
  1. ^ Lide, David R. (1998). Handbook of Chemistry and Physics (87 ed.). Boca Raton, Florida: CRC Press. pp. 3–162, 15–18. ISBN 0-8493-0594-2 
  2. ^ chemicalland21.com Dibutyl Sebacate Archived 2010-01-30 at the Wayback Machine.