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ケーシー・デラクア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケーシー・デラクア
Casey Dellacqua
ケーシー・デラクア
基本情報
フルネーム Casey Dellacqua
国籍 オーストラリアの旗 オーストラリア
出身地 同・パース
生年月日 (1985-02-11) 1985年2月11日(39歳)
身長 165cm
体重 66kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2002年
引退年 2018年
ツアー通算 7勝
シングルス 0勝
ダブルス 7勝
生涯通算成績 690勝498敗
シングルス 348勝214敗
ダブルス 342勝184敗
生涯獲得賞金 $4,233,102
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2008・14)
全仏 3回戦(2008)
全英 3回戦(2008・15)
全米 4回戦(2014)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 準優勝(2013)
全仏 準優勝(2008・15・17)
全英 準優勝(2013)
全米 準優勝(2013・15)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全豪 ベスト8(2015)
全仏 優勝(2011)
全英 ベスト8(2014)
全米 2回戦(2008・14)
優勝回数 1(仏1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 26位(2014年9月29日)
ダブルス 3位(2016年2月1日)

ケーシー・デラクア(Casey Dellacqua, 1985年2月11日 - )は、オーストラリアパース出身の女子プロテニス選手。2011年全仏オープン混合ダブルスで、スコット・リプスキーとペアを組んで優勝した。4大大会女子ダブルスの準優勝も7回ある。身長165cm、体重66kgの小柄な体格で、左利きの選手。WTAツアーでダブルス7勝を挙げた。自己最高ランキングはシングルス26位、ダブルス3位。

来歴

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デラクアは7歳からテニスを始め、2003年全豪オープンジュニア女子ダブルスで優勝した。2003年から2007年までは、全豪オープンで地元選手としての主催者推薦を受けながらも1回戦敗退が続き、2006年の全豪1回戦で第1シードのリンゼイ・ダベンポートに当たったこともある。2007年全仏オープンで、彼女は初めて全豪以外の4大大会に初出場し、同年の全米オープンで1回戦を突破した。この大会では2回戦で第2シードのマリア・シャラポワに敗退している。この後ジャパン・オープンにも出場し、サニア・ミルザとの2回戦まで進んだ。

デラクアは2008年、シングルス・ダブルスともに目覚ましい躍進を遂げた。全豪オープンでは、2回戦で第15シードのパティ・シュナイダー、3回戦で第18シードのアメリ・モレスモに勝ち、2人のシード選手を連破して初の4回戦進出を果たした。4回戦では第3シードのエレナ・ヤンコビッチに 6-7, 1-6 で敗退する。全仏オープンでもシングルス3回戦に進み、女子ダブルスでフランチェスカ・スキアボーネと組んで決勝に勝ち進む。デラクアとスキアボーネは、3回戦で第3シードのレネ・スタブス&クベタ・ペシュケ組、準々決勝で第6シードのビクトリア・アザレンカ&シャハー・ピアー組、準決勝で全豪女子ダブルス優勝者のアリョーナ・ボンダレンコ&カテリナ・ボンダレンコ組を連破した。デラクアは女子ツアーで初の決勝進出を、グランドスラム大会の女子ダブルスで決めたのである。決勝戦ではスペインペアのビルヒニア・ルアノ・パスクアル&アナベル・メディナ・ガリゲス組に 6-2, 5-7, 4-6 の逆転で敗れ、デラクアとスキアボーネは4大大会優勝のチャンスを逃した。

全仏オープン終了後、デラクアはナタリー・ドシーとペアを組み、ウィンブルドンでも女子ダブルス準決勝に進出した。ウィンブルドンでは、デラクアとドシーはビーナスセリーナのウィリアムズ姉妹組に 3-6, 3-6 のストレートで完敗した。同大会のシングルスでもニコル・バイディソバとの3回戦まで進出する。この後北京五輪オーストラリア代表選手に選ばれ、オリンピックにも初出場を果たす。オリンピックでは、シングルスは2回戦でベラルーシ代表のビクトリア・アザレンカに敗れ、アリシア・モリクと組んだダブルスでは1回戦でイタリア代表のスキアボーネ&フラビア・ペンネッタ組に当たってしまった。五輪後の全米オープンでは振るわず、シングルス・ダブルスとも1回戦敗退に終わる。それから東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメントで2年連続の来日をし、全仏オープン以来となったスキアボーネとのダブルスでは準決勝まで進んだが、シングルスの予選2回戦で、当年度から12年ぶりに現役復帰したクルム伊達公子に 6-3, 3-6, 3-6 で敗れてしまう。シーズン後半は両肩の故障に悩み、東レを最後に彼女の当年度のツアー出場が終わった。

2009年1月、メディバンク国際の女子ダブルスでドシーと組んで準優勝。全豪オープンの女子ダブルスではスキアボーネとペアを組み、この準決勝でもウィリアムズ姉妹組に 0-6, 2-6 で完敗した。

2011年全仏オープン混合ダブルスでは、スコット・リプスキーと組んでノーシードから決勝に進出。第1シードで前年優勝のネナド・ジモニッチ&カタリナ・スレボトニク組に 7–6(6), 4–6, [10–7] で勝利して初優勝を果たした。

2012年7月のロンドン五輪で2度目のオリンピックに出場した。サマンサ・ストーサーと組んだダブルスに出場したが1回戦でスペインヌリア・リャゴステラ・ビベス&マリア・ホセ・マルティネス・サンチェス組に 1-6, 1-6 で敗れた。

2013年全豪オープンではアシュリー・バーティと組み主催者推薦での出場から決勝に進出。決勝では第1シードのサラ・エラニ&ロベルタ・ビンチ組に 2-6, 6-3, 2-6 で敗れ準優勝となった。2月のPTTパタヤ・オープンではクルム伊達公子と組み決勝に進出し、アクグル・アマンムラドワ&アレクサンドラ・パノワ組を 6–3, 6–2 で破りツアー初優勝を果たした。ウィンブルドン全米オープンでも決勝で敗れ4大大会4度目の準優勝となった。全米オープン後のインタビューで、自身が同性愛者であることと、8月にはパートナーとの間に男の子が誕生したことを公表した[1]

2014年全豪オープンでは、1回戦でベラ・ズボナレワ、2回戦で第18シードのキルステン・フリプケンス、3回戦で鄭潔を破り6年ぶりの4回戦進出を果たした。4回戦では第30シードのウージニー・ブシャールに 7-6(5), 2-6, 0-6 で敗退した。全米オープンでも4回戦に進出した。2014年9月29日付のランキングで自己最高の29位となりトップ30入りを果たしている。

シングルスの出場は2016年3月が最後になり、ダブルスに絞って出場した。2017年全仏オープンアシュリー・バーティと組んで決勝に進出した。決勝ではベサニー・マテック=サンズルーシー・サファロバ組に 2–6, 1–6 で敗れ4大大会7度目の準優勝となった。

デラクアは2018年に現役を引退した[2]

WTAツアー決勝進出結果

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ダブルス: 20回 (7勝13敗)

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大会グレード
グランドスラム (0–7)
WTAファイナルズ (0–0)
プレミア・マンダトリー (1–0)
プレミア5 (0-1)
WTAエリート・トロフィー (0-0)
プレミア (1–5)
インターナショナル (5–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2008年6月7日 フランスの旗 全仏オープン クレー イタリアの旗 フランチェスカ・スキアボーネ スペインの旗 アナベル・メディナ・ガリゲス
スペインの旗 ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
6-2, 5-7, 4-6
準優勝 2. 2009年1月16日 オーストラリアの旗 シドニー ハード フランスの旗 ナタリー・ドシー チャイニーズタイペイの旗 謝淑薇
中華人民共和国の旗 彭帥
0-6, 1-6
準優勝 3. 2013年1月25日 オーストラリアの旗 全豪オープン ハード オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ イタリアの旗 サラ・エラニ
イタリアの旗 ロベルタ・ビンチ
2-6, 6-3, 2-6
優勝 1. 2013年2月3日 タイ王国の旗 パタヤ ハード 日本の旗 クルム伊達公子 ウズベキスタンの旗 アクグル・アマンムラドワ
ロシアの旗 アレクサンドラ・パノワ
6–3, 6–2
優勝 2. 2013年6月16日 イギリスの旗 バーミンガム オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ ジンバブエの旗 カーラ・ブラック
ニュージーランドの旗 マリーナ・エラコビッチ
7–5, 6–4
準優勝 4. 2013年7月6日 イギリスの旗 ウィンブルドン オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ チャイニーズタイペイの旗 謝淑薇
中華人民共和国の旗 彭帥
6–7(1), 1–6
準優勝 5. 2013年9月9日 アメリカ合衆国の旗 全米オープン オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ チェコの旗 アンドレア・フラバーチコバ
チェコの旗 ルーシー・ハラデツカ
7–6(4), 1–6, 4–6
優勝 3. 2014年5月24日 フランスの旗 ストラスブール クレー オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ アルゼンチンの旗 タチアナ・ブア
チリの旗 ダニエラ・セグエル
4–6, 7–5, [10–4]
準優勝 6. 2014年6月15日 イギリスの旗 バーミンガム オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ アメリカ合衆国の旗 ラケル・コップス=ジョーンズ
アメリカ合衆国の旗 アビゲイル・スピアーズ
6–7(1), 1–6
準優勝 7. 2015年4月12日 アメリカ合衆国の旗 チャールストン クレー クロアチアの旗 ダリア・ユラク スイスの旗 マルチナ・ヒンギス
インドの旗 サニア・ミルザ
0–6, 4–6
優勝 4. 2015年5月9日 スペインの旗 マドリード クレー カザフスタンの旗 ヤロスラワ・シュウェドワ スペインの旗 ガルビネ・ムグルサ
スペインの旗 カルラ・スアレス・ナバロ
6–3, 6–7(4), [10–5]
準優勝 8. 2015年6月7日 フランスの旗 全仏オープン クレー カザフスタンの旗 ヤロスラワ・シュウェドワ アメリカ合衆国の旗 ベサニー・マテック=サンズ
チェコの旗 ルーシー・サファロバ
6–3, 4–6, 2–6
準優勝 9. 2015年8月23日 アメリカ合衆国の旗 シンシナティ ハード カザフスタンの旗 ヤロスラワ・シュウェドワ チャイニーズタイペイの旗 詹皓晴
チャイニーズタイペイの旗 詹詠然
4–6, 5–7
準優勝 10. 2015年9月13日 アメリカ合衆国の旗 全米オープン ハード カザフスタンの旗 ヤロスラワ・シュウェドワ スイスの旗 マルチナ・ヒンギス
インドの旗 サニア・ミルザ
3–6, 3–6
優勝 5. 2017年3月5日 マレーシアの旗 クアラルンプール ハード オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ アメリカ合衆国の旗 ニコール・メリヒャル
日本の旗 二宮真琴
7–6(5), 6–3
優勝 6. 2017年5月27日 フランスの旗 ストラスブール クレー オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ チャイニーズタイペイの旗 詹皓晴
チャイニーズタイペイの旗 詹詠然
6–4, 6–2
準優勝 11. 2017年6月11日 フランスの旗 全仏オープン クレー オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ アメリカ合衆国の旗 ベサニー・マテック=サンズ
チェコの旗 ルーシー・サファロバ
2–6, 1–6
優勝 7. 2017年6月25日 イギリスの旗 バーミンガム オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ チャイニーズタイペイの旗 詹皓晴
中華人民共和国の旗 張帥
6-1, 2–6, [10–8]
準優勝 12. 2017年7月1日 イギリスの旗 イーストボーン オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ チャイニーズタイペイの旗 詹詠然
スイスの旗 マルチナ・ヒンギス
3–6, 5–7
準優勝 13. 2017年8月26日 アメリカ合衆国の旗 ニューヘイブン ハード オーストラリアの旗 アシュリー・バーティ カナダの旗 ガブリエラ・ダブロウスキー
中華人民共和国の旗 徐一幡
6–3, 3–6, [8–10]

4大大会シングルス成績

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略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 通算成績
全豪オープン 1R 1R 1R 1R 1R 4R 1R 3R A 2R 1R 4R 2R 10–12
全仏オープン A A A LQ 1R 3R A A 1R 1R LQ 2R 1R 3–6
ウィンブルドン LQ A A LQ 1R 3R A 1R LQ 1R LQ 2R 3R 5–6
全米オープン A A A LQ 2R 1R A A 1R 2R 1R 4R 1R 5–7

脚注

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外部リンク

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