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クロンメリン彗星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クロンメリン彗星
27P/Crommelin
仮符号・別名 1818 D1, 1818 I
1873 V1, 1873 VII, 1873g
1928 W1, 1928 III, 1928b
1956 S1, 1956 VI, 1956g
1984 IV, 1983n[1]
分類 周期彗星
発見
発見日 1818年2月23日[1][2]
発見者 ジャン=ルイ・ポン[1][2]
軌道要素と性質
元期:2013年3月13.0日 (TDB 2456364.5)
軌道長半径 (a) 09.2360 au[1]
近日点距離 (q) 00.7483 au[1]
遠日点距離 (Q) 17.7236 au[1]
離心率 (e) 0.9190[1]
公転周期 (P) 28.07[1]
軌道傾斜角 (i) 028.967 °[1]
近日点引数 (ω) 196.025 °[1]
昇交点黄経 (Ω) 250.626 °[1]
平均近点角 (M) 020.616 °[1]
前回近日点通過 2011年8月3日[3][4]
次回近日点通過 2039年5月27日[3][4]
最小交差距離 0.215 au(地球)[1]
1.021 au(木星)[1]
ティスラン・パラメータ (T jup) 1.483[1]
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クロンメリン彗星(英語: 27P/Crommelin)は太陽系周期彗星である。公転周期が約28年で20年以上200年以下の範囲にあるためハレー型彗星に分類される[1]。1930年に軌道を計算したイギリスの天文学者アンドリュー・クロンメリンの名前にちなんで名付けられた。

1818年2月23日にマルセイユジャン=ルイ・ポンによって最初に観測され、悪天候によって中止される2月27日まで継続して観測が続けられた。ヨハン・フランツ・エンケは軌道の計算を試みたが、算出された値には大きな誤差があった[2]

1872年、ジョン・ハインドは大まかな軌道を計算し、ビエラ彗星の軌道と近いことを発見した。これに基づき、エトムント・ヴァイスは後に、この彗星はビエラ彗星の一部(1806年と1826年の間の未発見だった回帰)であると推定した[2]

次の観測は、1873年11月10日にマルセイユのジェローム・E・コッジャ、11月11日にストラスブールフリードリヒ・ヴィネッケによるものだったが、11月16日には再び見失われた[2]

ヴァイスはこれが1818年のポン彗星の再帰と考えたが、軌道を1つに決定することができなかった。1874年には周期6.98年(8周)か55.82年(1周)、1876年には周期6.20年(9周)か18.61年(3周)か55.82年、最終的に1885年には周期7年か9.3年(6周)か55.8年とした。また、9.3年の場合は1808年9月のポン彗星も同一とした[2][注 1]。一方1886年、レオポルド・シュルホフは周期6.20年か55.82年を主張した[2]

3度目の発見は、1928年11月19日にケープタウンアレクサンダー・フォーブズによって行われ、11月21日にユニオン天文台ハリー・エドウィン・ウッドによって確認された。ただし、フランスのフラマリオン天文台のFerdinand Quénisset英語版が10月25日に撮影した写真に写っていたのが見つかり、軌道計算には用いられた。日本の水沢緯度観測所山崎正光も1928年10月27日(時差により10月26日とも)に観測していたが、月と雲により11月10日まで観測できない間に、見失われた[2]

正確な軌道が求まる前に、クロンメリンは、ポン彗星、コッジャ・ヴィネッケ彗星、フォーブズ彗星の軌道の類似を指摘したが、公転周期についてはまだ、55年かその整数分の1とするに留まった。しかし1930年には、1928年10月25日から12月16日までの観測データを元に27.90年の公転周期を決定し、3つの彗星が同一であることを確定させた[2]。この彗星はしばらくポン・コッジャ・ヴィネッケ・フォーブズ彗星と呼ばれていた時期があった[5]が、クロンメリンの死後の1948年[6](1956年[7]とも)、国際天文学連合によりクロンメリン彗星と改名された。

その後、1956年、1984年、2011年に回帰した[3][4]。これまで及び今後の近日点通過は以下の通りである。

  • 1818年2月6日
  • 1845年9月29日 (観測されず)
  • 1873年12月2日
  • 1901年5月14日 (観測されず)
  • 1928年11月4日
  • 1956年10月25日
  • 1984年2月20日
  • 2011年8月3日
  • 2039年5月27日
  • 2066年7月7日
  • 2093年7月4日
  • 2120年12月24日

脚注

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注釈

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  1. ^ 上記出典には、55.8年の場合はC/1457 A1と同一としたともあるが、年数が合わない

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 27P/Crommelin”. Small-Body Database Lookup. Jet Propulsion Laboratory (2012-01-26 last obs.used). 2021年10月9日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i Kronk, Gary W.. “27P/Crommelin”. cometography.com. 2021年10月9日閲覧。
  3. ^ a b c クロンメリン彗星 27P/Crommelin”. 吉田誠一のホームページ (2012年6月24日). 2021年10月9日閲覧。
  4. ^ a b c 27P/Crommelin”. 木下一男 (2011年7月21日). 2021年10月9日閲覧。
  5. ^ Crommelin, A. C. D. (1929). “The perturbations of comet Pons-Coggia-Winnecke-Forbes from 1818-1928”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 89 (6): 556-566. Bibcode1929MNRAS..89..556C. doi:10.1093/mnras/89.6.556. 
  6. ^ COMETS 481-490”. The Earthrise Institute. 2021年10月9日閲覧。
  7. ^ Andrew Claude Delacherois Crommelin (1865 - 1939): Astronomer”. The Dictionary of Ulster Biography. 2021年10月9日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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