クロテナガザル属
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クロテナガザル属 | ||||||||||||||||||||||||
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キホオテナガザル Nomascus gabriellae
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Nomascus Miller, 1933[1] | ||||||||||||||||||||||||
タイプ種 | ||||||||||||||||||||||||
Nomascus leucogenys (Ogilby, 1840) | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
クロテナガザル属[2] ホオジロテナガザル属[3] | ||||||||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||||||||
クロテナガザル属(クロテナガザルぞく、Nomascus)は、哺乳綱霊長目テナガザル科に分類される属。別名ホオジロテナガザル属[3]。
従来はテナガザル属 Hylobates 内の1亜属で、この亜属の全ての個体が種クロテナガザル Hylobates concolor 1種に分類されていた。[注釈 1]全身が黒い種もあるし、全体は明るめで頭部に黒いトサカ状の毛を持つ種、頬に明るいヒゲ状の毛を持つ種など様々である。クロテナガザル属の1種であるヒガシクロテナガザルは、世界で最も絶滅の危機に瀕している類人猿とされている[4]。
分布
[編集]カンボジア東部、中華人民共和国南東部(海南島含む)、ベトナム、ラオス[5]
主にメコン川以東に分布するが、カンムリテナガザルの一部はメコン川以西にも分布する[5]。
分類
[編集]属名Nomascusは古代ギリシャ語で「遊動する」の意[6]。
以前はテナガザル属Hylobates内のクロテナガザル亜属Nomascusとされ、クロテナガザル亜属はクロテナガザルHylobates concolorのみで構成されていた[5][6]。後にクロテナガザルの亜種とされていたキホオテナガザル(ホオアカテナガザル)などの種が独立種として分割されるようになった[5][7]。2001年にはテナガザル属から分割し、独立した属とする説が提唱された[1]。
染色体数は2n=52[5]。
以下の分類・和名・英名は日本モンキーセンター(2018)に従う[5]。
- Nomascus concolor カンムリテナガザル Crested gibbon
- Nomascus gabriellae キホオテナガザル Red-cheeked gibbon
- Nomascus hainanus ハイナンテナガザル Hainan gibbon
- Nomascus leucogenys キタホオジロテナガザル Northern white-cheeked gibbon
- Nomascus nasutus カオヴィットカンムリテナガザル Cao-vit crested gibbon
- Nomascus siki ミナミホオジロテナガザル Southern white-cheeked gibbon
人間との関係
[編集]開発による生息地の破壊・分断化、食用や薬用の狩猟などにより生息数が減少している種もいる[7]。
出典
[編集]- ^ a b Colin P. Groves, "Order Primates,". Mammal Species of the World, (3rd ed.), Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 111-184.
- ^ 日本モンキーセンター霊長類和名編纂ワーキンググループ 「日本モンキーセンター 霊長類和名リスト 2018年3月版」(公開日2018年3月30日・2018年8月1日閲覧)
- ^ a b 川田伸一郎, 岩佐真宏, 福井大, 新宅勇太, 天野雅男, 下稲葉さやか, 樽創, 姉崎智子, 横畑泰志 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』58巻 Supplement号、日本哺乳類学会、2018年、S1-S53頁。
- ^ Geissmann, Thomas. “Gibbon Systematics and Species Identification”. 2006年4月13日閲覧。
- ^ a b c d e f 國松豊 「テナガザルの進化はどこまでわかっているのか」『霊長類研究』第19巻 1号、日本霊長類学会、2003年、65-85頁。
- ^ a b 岩本光雄 「サルの分類名(その4:類人猿)」『霊長類研究』第3巻 2号、日本霊長類学会、1987年、119-126頁。
- ^ a b 渡邊邦夫 「クロテナガザル」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ5 東南アジアの島々』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2000年、140-141頁。
注釈
[編集]- ^ 日本語版Wikipediaの項目のテナガザルは、テナガザル科の全ての種を Hylobates 1属とする旧来の分類法(1科1属9種)を採用している。