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アンドレ・ドーソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンドレ・ドーソン
Andre Dawson
2009年
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州マイアミ
生年月日 (1954-07-10) 1954年7月10日(70歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 1975年 MLBドラフト11巡目(全体250位)
初出場 1976年9月11日
最終出場 1996年9月29日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
殿堂表彰者
選出年 2004年
殿堂表彰者
選出年 2010年
得票率 77.92%
選出方法 BBWAA[:en]選出

アンドレ・ノーラン・ドーソンAndre Nolan Dawson, 1954年7月10日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ出身の元プロ野球選手外野手)。右投右打。愛称はホーク[1]

400本塁打・300盗塁はウィリー・メイズバリー・ボンズアレックス・ロドリゲスを含めMLB史上4人しか達成していない[1]

経歴

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プロ入りとエクスポズ時代

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1975年MLBドラフト11巡目(全体250位)でモントリオール・エクスポズ(現:ワシントン・ナショナルズ)から指名され[2]、入団。

1976年9月11日にメジャーデビューし、その年は24試合に出場。

1977年には139試合に出場して打率.282、19本塁打、65打点、21盗塁の成績でナ・リーグ新人王を受賞した。

1983年までの間、1980年(34盗塁を記録したが本塁打が17に終わる)を除いて毎年20本塁打、20盗塁以上を記録。 ただしその1980年には打率.308、17本塁打、87打点、34盗塁でシルバースラッガー賞を初受賞(以後4回受賞)。守備力にも優れ、1980年にゴールドグラブ賞を初受賞し、通算8回受賞した。

1981年(チームが球団創設初の地区優勝)と1983年にはいずれもMVPの投票で2位となった。 当初は中堅手であったが膝の故障もあり1985年には右翼手にコンバート。 そこでも華麗な守備は変わらず、1986年を除いて毎年ゴールドグラブ賞を受賞した。

1986年のオフにフリーエージェントとなった。このオフには、各球団のオーナーが共謀して高額のフリーエージェントの締め出しにかかった(後に独占禁止法違反とされた)。その結果、エクスポズでのチームメイトティム・レインズは旧所属球団との交渉解禁となる翌年5月1日までどこの球団とも契約できず、結局エクスポズと契約したり、ボブ・ホーナー(前アトランタ・ブレーブス)も行き場を失いNPBの東京ヤクルトスワローズと契約するなど、FAにとっては冬の時代であった。ドーソンもホーナーと同じくNPB行きを検討していたが、妻の反対にあい断念[1]。移籍先はなかなか決まらなかった。

シカゴ・カブス時代

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1987年3月9日にシカゴ・カブスが好きな数字を入れられるよう金額部分を白紙にした契約書を用意し、スプリングトレーニング中に契約を結んだ[1]。1986年オフのFAでは唯一に近い移籍例となったが、額は50万ドルでしかなく、カブスのレギュラーでは最低クラスの年俸での移籍であった。 移籍先にカブスを選んだ理由の一つに、膝の故障を抱えているため天然芝でのプレイを希望していたことがあげられる[1]。(エクスポズの本拠地オリンピック・スタジアムは人工芝だが、カブスの本拠地リグレー・フィールドは天然芝であった。)

同年は前年の20本塁打から49本塁打と倍増以上の強打を誇り、打点も137を記録。本塁打王と打点王のタイトルを獲得し、チームが地区最下位にもかかわらずMVPを受賞した(当時カブスはナ・リーグ東地区所属)。

1989年にカブスはナ・リーグ東地区優勝を果たし、サンフランシスコ・ジャイアンツとプレーオフで戦った。しかしドーソンはこのシリーズで打率.105に終わり、チームもジャイアンツに1勝4敗で敗退。チーム史上44年ぶりのワールドシリーズ進出はならなかった。

1990年には通算300盗塁を記録して、300本塁打を1989年4月23日に達成していたため史上3人目となる「300-300クラブ」の一員となった。

1992年にFAとなった。

カブス退団後

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1993年にはボストン・レッドソックスに移籍。

1995年には故郷のフロリダ・マーリンズに移籍して、2年プレイして現役を引退した。

引退後

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ドーソンのエクスポズ在籍時の背番号「10」。
モントリオール・エクスポズの永久欠番1997年に指定。

引退した1997年にエクスポズ在籍時の背番号10』は、永久欠番に指定された。なお、エクスポズの背番号『10』はドーソン以前につけていたラスティ・スタウブが1993年に同じく欠番に指定されており、初の永久欠番指定追加者となった。なお、エクスポズがワシントンD.C.に移転し、ワシントン・ナショナルズとなった2005年をもって欠番は失効、現在は「旧モントリオール・エクスポズ永久欠番」として残っている。2004年カナダ野球殿堂入りを果たした。アメリカ野球殿堂の投票では、2005年から4年連続して60%前後の得票率(殿堂入りには75%の得票が必要)に留まり、殿堂入りは果たせていなかったが、2010年に殿堂入りを果たした。

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
1976 MON 24 92 85 9 20 4 1 0 26 7 1 2 2 0 5 1 0 13 0 .235 .278 .306 .584
1977 139 566 525 64 148 26 9 19 249 65 21 7 1 4 34 4 2 93 6 .282 .326 .474 .800
1978 157 660 609 84 154 24 8 25 269 72 28 11 4 5 30 3 12 128 7 .253 .299 .442 .741
1979 155 684 639 90 176 24 12 25 299 92 35 10 8 4 27 5 6 115 10 .275 .309 .468 .777
1980 151 638 577 96 178 41 1 17 284 87 34 9 1 10 44 7 6 69 9 .308 .358 .492 .850
1981 103 441 394 71 119 21 3 24 218 64 26 4 0 5 35 14 7 50 6 .302 .365 .553 .918
1982 148 660 608 107 183 37 7 23 303 83 39 10 4 6 34 4 8 96 8 .301 .343 .498 .841
1983 159 698 633 104 189 36 10 32 341 113 25 11 0 18 38 12 9 81 14 .299 .338 .539 .877
1984 138 583 533 73 132 23 6 17 218 86 13 5 1 6 41 2 2 80 12 .248 .301 .409 .710
1985 139 570 529 65 135 27 2 23 235 91 13 4 1 7 29 8 4 92 12 .255 .295 .444 .739
1986 130 546 496 65 141 32 2 20 237 78 18 12 1 6 37 11 6 79 13 .284 .338 .478 .816
1987 CHC 153 662 621 90 178 24 2 49 353 137 11 3 0 2 32 7 7 103 15 .287 .328 .568 .896
1988 157 640 591 78 179 31 8 24 298 79 12 4 1 7 37 12 4 73 13 .303 .344 .504 .848
1989 118 459 416 62 105 18 6 21 198 77 8 5 0 7 35 13 1 62 16 .252 .307 .476 .783
1990 147 581 529 72 164 28 5 27 283 100 16 2 0 8 42 21 2 65 12 .310 .358 .535 .893
1991 149 596 563 69 153 21 4 31 275 104 4 5 0 6 22 3 5 80 10 .272 .302 .488 .790
1992 143 582 542 60 150 27 2 22 247 90 6 2 0 6 30 8 4 70 13 .277 .316 .456 .772
1993 BOS 121 498 461 44 126 29 1 13 196 67 2 1 0 7 17 4 13 49 18 .273 .313 .425 .738
1994 75 306 292 34 70 18 0 16 136 48 2 2 0 1 9 3 4 53 15 .240 .271 .466 .737
1995 FLA 79 246 226 30 58 10 3 8 98 37 0 0 0 3 9 1 8 45 7 .257 .305 .434 .739
1996 42 61 58 6 16 2 0 2 24 14 0 0 0 0 2 0 1 13 1 .276 .311 .414 .725
MLB:21年 2627 10769 9927 1373 2774 503 98 438 4787 1591 314 109 24 118 589 143 111 1509 217 .279 .323 .482 .805
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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左翼(LF) 中堅(CF) 右翼(RF)




































1976 MON 8 13 1 0 1 1.000 14 45 1 2 0 .958 2 2 0 0 0 1.000
1977 14 10 0 0 0 1.000 129 342 8 4 1 .989 3 3 1 0 0 1.000
1978 - 153 412 17 5 2 .988 -
1979 - 153 397 7 5 1 .988 -
1980 - 147 403 13 6 3 .986 -
1981 - 103 324 10 7 2 .979 -
1982 - 147 419 7 8 1 .982 -
1983 - 157 438 6 8 2 .982 -
1984 - - 134 292 10 8 2 .974
1985 - 24 46 1 1 0 .979 122 198 8 6 1 .972
1986 - - 127 198 10 3 2 .986
1987 CHC - - 152 269 10 4 0 .986
1988 - - 147 269 6 3 1 .989
1989 - - 112 226 4 3 0 .987
1990 - - 139 251 10 5 4 .981
1991 - - 137 243 7 3 2 .988
1992 - - 139 223 11 2 3 .992
1993 BOS - - 20 42 0 0 0 1.000
1995 FLA 12 12 3 2 2 .882 - 47 64 0 6 0 .914
1996 6 5 0 1 0 .833 - -
MLB 40 40 4 3 3 .936 1027 2826 70 46 12 .984 1281 2280 77 43 15 .982

タイトル

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表彰

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記録

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背番号

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脚注

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  1. ^ a b c d e 400本塁打・300盗塁はメジャーで3人だけ”. スポニチ (2010年1月7日). 2010年1月9日閲覧。
  2. ^ 1975 DRAFT TRACKER” (英語). MLB.com. July 16, 2023閲覧。

関連項目

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外部リンク

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