コンテンツにスキップ

塩化スルホン酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。58.98.246.94 (会話) による 2022年11月15日 (火) 16:44個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (関連画像の提示。)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

塩化スルホン酸
構造式
IUPAC名 Sulfurochloridic acid
別名 クロロスルホン酸、クロロ硫酸
組成式 HSO3Cl
式量 116.52 g/mol
形状 油状液体
CAS登録番号 7790-94-5
密度 1.753 g/cm3, 液体
融点 -80 °C
沸点 151–152 °C
クロロスルホン酸の鉄道輸送用にJR貨物より承認登録されて、三菱化学物流所有の鉄道私有コンテナUT06C-5005東京都隅田川駅にて、1995年3月20日撮影。

塩化スルホン酸(えんかスルホンさん)は化学式 HSO3ClもしくはSO2Cl(OH)で表される無機化合物である。クロロ硫酸(chlorosulfuric acid)、クロロスルホン酸(chlorosulfonic acid)とも呼ばれる。

性質

無色ないし淡黄色の油状の液体で、強い刺激臭がある。水と激しく反応して、塩化水素硫酸に分解する。

吸湿性が強く、空気中で発煙する。皮膚に接触した場合には激しい薬傷を生じ、煙を吸入すると肺を侵す。毒物及び劇物取締法上、劇物に指定されている。

合成

クロロスルホン酸は濃硫酸に対する五塩化リンの作用によって合成できる。

クロロスルホン酸は三酸化硫黄塩酸を導入することでも合成できる。

用途

合成洗剤原料をはじめ、医薬品染料等の原料や、スルホン化剤として用いられる。

脚注