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'''System p'''(従来の名称は'''pSeries'''、'''RS/6000'''(RISC System/6000))は、[[IBM]]の[[RISC]]/[[UNIX]]ベースのワークステーションとサーバのシリーズである。RS/6000は[[1990年]]に[[IBM RT-PC|RT-PC]]の後継として登場した。 |
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'''System p'''は、[[IBM]]の[[UNIX]][[サーバ]]および[[ワークステーション]]のシリーズである。[[プロセッサ]]は[[POWER (マイクロプロセッサ)|POWER]]、稼働可能な[[オペレーティングシステム]] (OS) は[[AIX]]および[[Linux]]である。 |
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System pのpはperformance(パフォーマンス)を意味する。 |
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== 名称 == |
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正式名称は「IBM eServer pSeries」である。IBMのサーバ全体のブランド名「[[IBM Systems]]」を構成するシリーズ([[System z]]、[[System i]]、System p、[[System x]]、[[System Storage]])の1つである。「p」は「performance(パフォーマンス)」を意味する。また[[POWER5]]ベースのものを '''p5''' とも称する。 |
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== 歴史 == |
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POWER5+プロセッサを搭載した主にAIXを動作させるためのサーバーはSystem p5と呼ばれている。 |
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*[[1990年]] [[IBM RT-PC|RT-PC]]の後継として RS/6000 が発表された。この製品ファミリは何回か名称が変更されてきた。当初、サーバもワークステーションも RS/6000 と呼ばれていた。エントリモデルにPOWERステーション320(CPU動作周波数20MHz、29.5MIPS、主記憶容量8MB~128MB、HDD容量120MB~800MB、[[Micro Channel Architecture|MCA]]スロットx4)があった<ref>{{cite web| url=https://www.ibm.com/common/ssi/ShowDoc.wss?docURL=/common/ssi/rep_sm/0/897/ENUS7012-320/index.html| title=7012-320 IBM RS/6000 Model 320| date=2020-09-08 | accessdate=2022-07-26}}</ref>。 |
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*[[1990年代]] 従来の[[Micro Channel Architecture|MCA]]モデルから、[[PReP]]/[[CHRP]]ベースの[[Peripheral Component Interconnect|PCI]]モデルに、43P(7043)などから順次移行された。 |
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*2000年 e-Server ブランド戦略により、サーバだけを '''''e''Server pSeries''' とした。 |
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*2004年 [[POWER5]] プロセッサの導入に際して、該当モデルを '''''e''Server p5''' と呼んだ。 |
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*2005年 ブランド名戦略の変更により、このファミリは再び '''System''' を頭に置くブランド名とされ、'''System p''' となった。また、新たに IBM [[OpenPower]] 製品ラインが登場した。 |
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*[[2008年]]4月2日 後継の '''[[Power Systems]]''' が発表された。 |
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== プロセッサ == |
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[[ディープ・ブルー]]はRS/6000をベースに作られた。 |
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初期の RS/6000 では、[[POWER (マイクロプロセッサ)|POWER]] および POWER2 [[プロセッサ]]が使われていた。[[PowerPC]] [[命令セット|ISA]] が開発されると、下位機種は PowerPC 604e などを使うようになった。上位機種やクラスターでは、[[浮動小数点数|浮動小数点演算]]性能の高い POWER が引き続き使われた。整数演算性能が重視される商用向け機種では PowerPC から派生した RS64 が使われた。 |
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POWER4 が開発されると RS64 は使われなくなった。このためビジネス向けと科学技術計算向けの区別がなくなった。その後、System p は主に POWER5+ を使用し、一部の下位機種や[[ブレードサーバ]]では [[PowerPC 970]] も使用された。現在の最新は、ブレードを含めPOWER8である。 |
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== 機能 == |
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IBM System p5 と IBM ''e''Server p5 以降は、仮想化機能として以下を備えている。 |
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*[[動的論理パーティショニング]]([[Dynamic Logical Partitioning|Dynamic LPAR]]、D-LPAR) |
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*マイクロパーティショニング |
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*仮想I/Oサーバ(VIOS) |
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[[オペレーティングシステム]]は[[AIX]]およびPOWER版の[[Linux]](Linux on POWER)が使用できる。2008年4月現在、AIXはV6.1が最新である。 |
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== ディープ・ブルー == |
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[[ディープ・ブルー (コンピュータ)|ディープ・ブルー]]はRS/6000をベースに作られた[[スーパーコンピュータ]]であり、正式な時間制限でチェスの世界チャンピオン([[ガルリ・カスパロフ]])に初めて勝利したコンピュータとなった。30台のRS/6000で構成されたマシンに、480台の特殊なチェス専用VLSIを接続していた。[[チェス]]プログラムは[[C言語]]で書かれ、AIX 上で動作した。ディープ・ブルーは1秒間に20億箇所の位置を評価する能力を有していた。 |
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== 関連項目 == |
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== 外部リンク == |
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* [https://www.ibm.com/jp-ja/it-infrastructure/power IBM Power Systems] |
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* [https://www.ibm.com/jp-ja/it-infrastructure IBM Systems] |
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* [https://www.ibm.com/software/jp/ IBM ソフトウェア] |
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* [http://www.thinkwiki.org/wiki/Category:860 IBM RS/6000 PowerPC/AIX Notebook] |
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* [http://archive.rootvg.net/RStimeline.htm RS/6000 Machine Timeline] |
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* [http://archive.rootvg.net/RSmodels.htm RS/6000 Machine Type Models] |
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2022年7月27日 (水) 03:38時点における最新版
公式サイト | IBM Power Systems |
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Power アーキテクチャ |
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System pは、IBMのUNIXサーバおよびワークステーションのシリーズである。プロセッサはPOWER、稼働可能なオペレーティングシステム (OS) はAIXおよびLinuxである。
従来のRS/6000(RISC System/6000)、pSeriesの後継である。2008年4月に後継の Power Systems が発表された。
名称
[編集]正式名称は「IBM eServer pSeries」である。IBMのサーバ全体のブランド名「IBM Systems」を構成するシリーズ(System z、System i、System p、System x、System Storage)の1つである。「p」は「performance(パフォーマンス)」を意味する。またPOWER5ベースのものを p5 とも称する。
歴史
[編集]- 1990年 RT-PCの後継として RS/6000 が発表された。この製品ファミリは何回か名称が変更されてきた。当初、サーバもワークステーションも RS/6000 と呼ばれていた。エントリモデルにPOWERステーション320(CPU動作周波数20MHz、29.5MIPS、主記憶容量8MB~128MB、HDD容量120MB~800MB、MCAスロットx4)があった[1]。
- 1990年代 従来のMCAモデルから、PReP/CHRPベースのPCIモデルに、43P(7043)などから順次移行された。
- 2000年 e-Server ブランド戦略により、サーバだけを eServer pSeries とした。
- 2004年 POWER5 プロセッサの導入に際して、該当モデルを eServer p5 と呼んだ。
- 2005年 ブランド名戦略の変更により、このファミリは再び System を頭に置くブランド名とされ、System p となった。また、新たに IBM OpenPower 製品ラインが登場した。
- 2008年4月2日 後継の Power Systems が発表された。
広い範囲をカバーしているが、ワークステーションは徐々に品揃えを減らしつつある。
プロセッサ
[編集]初期の RS/6000 では、POWER および POWER2 プロセッサが使われていた。PowerPC ISA が開発されると、下位機種は PowerPC 604e などを使うようになった。上位機種やクラスターでは、浮動小数点演算性能の高い POWER が引き続き使われた。整数演算性能が重視される商用向け機種では PowerPC から派生した RS64 が使われた。
POWER4 が開発されると RS64 は使われなくなった。このためビジネス向けと科学技術計算向けの区別がなくなった。その後、System p は主に POWER5+ を使用し、一部の下位機種やブレードサーバでは PowerPC 970 も使用された。現在の最新は、ブレードを含めPOWER8である。
機能
[編集]IBM System p5 と IBM eServer p5 以降は、仮想化機能として以下を備えている。
- 動的論理パーティショニング(Dynamic LPAR、D-LPAR)
- マイクロパーティショニング
- 仮想I/Oサーバ(VIOS)
オペレーティングシステムはAIXおよびPOWER版のLinux(Linux on POWER)が使用できる。2008年4月現在、AIXはV6.1が最新である。
ディープ・ブルー
[編集]ディープ・ブルーはRS/6000をベースに作られたスーパーコンピュータであり、正式な時間制限でチェスの世界チャンピオン(ガルリ・カスパロフ)に初めて勝利したコンピュータとなった。30台のRS/6000で構成されたマシンに、480台の特殊なチェス専用VLSIを接続していた。チェスプログラムはC言語で書かれ、AIX 上で動作した。ディープ・ブルーは1秒間に20億箇所の位置を評価する能力を有していた。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “7012-320 IBM RS/6000 Model 320” (2020年9月8日). 2022年7月26日閲覧。
参考文献
[編集]この記事は2008年11月1日以前にFree On-line Dictionary of Computingから取得した項目の資料を元に、GFDL バージョン1.3以降の「RELICENSING」(再ライセンス) 条件に基づいて組み込まれている。