揖斐川
岐阜県と三重県を流れる川
揖斐川(いびがわ)は、岐阜県から三重県へと流れる木曽川水系の一級河川である。いわゆる木曽三川の1つに数えられる。
揖斐川 | |
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福岡大橋東詰から北望(海津市) | |
水系 | 一級水系 木曽川 |
種別 | 一級河川 |
延長 | 121 km |
平均流量 |
84.28 m3/s (万石観測所1961年~2004年) |
流域面積 | 1840 km2 |
水源 | 冠山(岐阜県揖斐郡揖斐川町) |
水源の標高 | 1257 m |
河口・合流先 | 伊勢湾(三重県桑名市) |
流域 |
日本 岐阜県・三重県 |
地理
編集岐阜県揖斐郡揖斐川町の冠山に源を発し、岐阜県内の福井県や滋賀県との県境付近から集水しながら、おおむね南流している。途中、一部で木曽川、長良川と平行して流れ、河口附近の三重県桑名市で長良川と合流し、そのまま伊勢湾に注ぐ。下流部は愛知県との県境に近いものの、愛知県内には入らない。元々は大垣市内を南北に流れる杭瀬川が揖斐川の本流だったが、戦国時代の1530年に発生した大洪水で呂久川と呼ばれていた現在の揖斐川筋に流れが変わり[1][2]、今日に至っている。
大規模改修工事
編集揖斐川はかつて下流域で木曽川・揖斐川と合流・分流を繰り返していた。江戸時代の宝暦治水で長良川・木曽川との間に大榑川洗堰や油島締切堤が建造されたのに続き、明治の木曽三川分流工事で木曽川本川とは完全に流路が分けられるが、現在でも揖斐川は「木曽川水系の支流」と位置づけられている。また、木曽三川分流工事では岐阜県と三重県の県境付近にあった派川の香取川が廃川となった
木曽三川分流工事後も揖斐川右岸の支川を主として河床上昇が進行しており、水害が絶えなかった。大正から昭和にかけての木曽川上流改修工事では揖斐川本川とともに粕川・牧田川などの右岸支川および根尾川でも改修工事が行われた。
語源
編集揖斐荘(現揖斐川町)を貫流して流下する河川として名付けられたと考えられている[3]。「揖斐」は大昔、水田へ水を引く「井樋」(イビ)から名付けられたと見られる[4]。
流域の自治体
編集主な災害
編集主な支流
編集→「木曽川 § 主な支流」を参照
主な河川施設
編集揖斐川・概略図 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 揖斐川本川
- 根尾川
- 根尾東谷川
- 上大須ダム(ロックフィルダム、中部電力株式会社) 本巣市
- 坂内川
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西平ダム
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川上取水堰
文化
編集揖斐川は方言の境界線
編集- 下流域では揖斐川を挟んで、三重県の旧桑名市が近畿方言(京阪式アクセント)と岐阜・愛知方言(東京式アクセント)、三重県の旧桑名郡長島町(東京式アクセント)の境界線である。
- 中流域の大垣市内では、1530年の大洪水まで揖斐川の本流であった杭瀬川を挟んで住民の話す言葉のアクセントが異なっており、杭瀬川以東は東京式アクセント、杭瀬川以西の地域は垂井式アクセント及び京阪式アクセントである。
関連作品
編集- 「ほたるのふる里」- 2003年にリリースされた石原詢子の楽曲。石原は本作品の表題曲「ふたり傘」で第54回NHK紅白歌合戦に出場した。
関連項目
編集- 養老の滝 - 支流にある滝
- イビデンの水力発電所 - 揖斐川にあるイビデンの水力発電所について
脚注
編集- ^ 国土交通省 中部地方整備局 木曽川下流河川事務所. “KISSOこぼれネタ VOL.47 海津町特集号”. 2023年8月17日閲覧。
- ^ 瑞穂市. “呂久の渡し”. 2023年8月17日閲覧。
- ^ “木曽三川について”. www.cbr.mlit.go.jp. 2019年9月6日閲覧。
- ^ “市町村・地名の由来【西濃エリア】 - 岐阜県雑学”. gifu-omiyage.sakura.ne.jp. 2019年9月6日閲覧。
- ^ 「福井・岐阜にも豪雨禍 真名川などはんらん」『日本経済新聞』昭和40年9月16日夕刊,7面