京急川崎駅

神奈川県川崎市川崎区砂子にある京浜急行電鉄の駅

京急川崎駅(けいきゅうかわさきえき)は、神奈川県川崎市川崎区砂子1丁目にある、京浜急行電鉄(京急)のである。駅番号KK20

京急川崎駅
京急川崎駅中央口(2018年4月)
けいきゅう かわさき
Keikyū Kawasaki
地図左下は乗換駅の川崎駅
所在地 川崎市川崎区砂子1丁目3番地1
北緯35度31分58.0秒 東経139度42分3.0秒 / 北緯35.532778度 東経139.700833度 / 35.532778; 139.700833座標: 北緯35度31分58.0秒 東経139度42分3.0秒 / 北緯35.532778度 東経139.700833度 / 35.532778; 139.700833
駅番号 KK20
所属事業者 京浜急行電鉄(京急)
駅構造 高架駅本線
地上駅大師線
ホーム 2面4線(本線)
2面2線(大師線)
計4面6線
乗降人員
-統計年度-
[京急 1]112,923人/日
-2022年-
開業年月日 1902年明治35年)9月1日
乗入路線 2 路線
所属路線 本線
キロ程 11.8 km(品川起点)
KK19 六郷土手 (1.2 km)
(1.3 km) 八丁畷 KK27
所属路線 大師線
キロ程 0.0 km(京急川崎起点)
(1.2 km) 港町 KK21
乗換 東日本旅客鉄道(JR東日本)川崎駅
テンプレートを表示

乗り入れ路線

編集
  • 京浜急行電鉄 - 駅番号KK20
    •   本線 - 一部の列車は当駅を始発・終着としている。
    •   大師線 - 当駅を起点としている。

歴史

編集

駅構造

編集

当駅は二層構造になっており、1階は改札口および大師線のホームが、2階に本線のホームがある。

  • 大師線:2面2線の頭端式ホームとなっており、1 - 3番線を使用する。2・3番線は同一の線路を共有している。2番線は降車専用ホームであるが、混雑時以外は3番線からの乗降となる。通常は2・3番線から発着するが、折り返し回送となる列車については1番線に到着する場合もある。2011年までは、正月に川崎大師への初詣客で混雑する際、1番線を使用したり、3番線を降車ホーム、2番線を乗車ホームとする場合もあった。その際2番線の「降車専用ホーム」の案内板は、「乗車専用ホーム」と表示が変えられていた。この他貸切列車の発着や車両展示イベントで1番線を使用する場合もある。大師線ホームでは駅自動放送による案内が行われている。
  • 本線:高架上にある島式ホーム2面4線であり、付番は大師線からの続きで4 - 7番線である。普通電車と一部の急行は優等列車の緩急接続を行うため、5・6番線を快特・特急・待避しない急行、4・7番線を主に普通と待避する急行が使用する。待避しない普通は5・6番線の本線に入線する。また、一部の快特と特急は4番線に入線する(後述)。自動放送はなく、駅員による案内が行われている。
  • 下り線で12両編成で運行される特急は、次に停車する神奈川新町駅のホーム有効長が8両編成分しかないことから、当駅で後ろ4両を回送にした上で、神奈川新町で切り離す。一部列車は後ろ4両を当駅で切り離して停止位置を変更し、当駅から先は種別を普通に変更して運行する。
  • 京急蒲田駅が高架化されるまでは、毎年1月3日東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)復路における空港線第一京浜踏切の遮断時間を短縮するためにダイヤ変更を実施していたため、横浜方面からの羽田空港発着列車は上下とも品川発着に、品川方面からの羽田空港発着列車は当駅発着にそれぞれ変更していた。2012年10月21日の京急蒲田駅高架化完成に伴い、2013年からは通常ダイヤとなっている。
  • 大師線と本線は側線を介してつながっているが、定期営業運転はない。年末年始終夜運転などの際や、車両点検などの際の新町検車区への回送、本線にある留置線からの出庫の際に使用されている。
  • ホーム上にある発車標は、長らく本線が反転フラップ式(パタパタ式)、大師線がLED式だった。京急線内での反転フラップ式発車標は当駅が最後の稼働駅となっていたが[6]、2022年2月12日未明の終電後に撤去され、LCD式に置き換えられた[6][7]
  • ホームの番号は7番線まであり、京急では最も番線が多い駅である(次に多いのは京急蒲田駅の6番線)。
  • 当駅に停車する本線下り「イブニング・ウィング号」は乗車専用となっている[5]。また、当駅発のWing Ticket(座席指定券)は「KQuick」でのインターネット購入のみの発売となり、当駅にWing Ticket発売機は設置されていない[5]

のりば

編集
京急川崎駅配線図(本線ホーム)

六郷土手駅
                                 
                                   
                                           
                                           
                                   
                                 

八丁畷駅
凡例
出典:不明
番線 路線 方向 行先
地上ホーム
1   大師線 - (定期列車は折り返し回送列車のみ)
2 - 降車専用ホーム(混雑時以外不使用)
3 下り 川崎大師小島新田方面
高架ホーム
4・5   本線 下り 横浜三浦海岸方面
6・7 上り   羽田空港方面 / 品川方面

接近メロディ

編集

2008年12月20日から、川崎市出身の坂本九の代表曲「上を向いて歩こう」をアレンジしたものを接近メロディとして使用している[8]。メロディはスイッチの制作で、編曲は塩塚博が手掛けた[9]。なお、メロディは本線ホームのみ導入されており、大師線ホームでは流れない。

分割・併合

編集
 
引き上げ線の羽田空港始発とそれを追い抜かす快特

京急の羽田空港ターミナル乗り入れ以前は都営浅草線直通急行の終着駅だったほか日中の新逗子方面行き急行(現在の急行とは異なる)の一部が折り返していた。2010年5月15日までのダイヤでは羽田空港発着の快特と品川・泉岳寺発着および都営浅草線直通快特の分割併合駅だった。

品川方の上下線の間に1本引き上げ線があり、当駅始発の普通や、羽田空港発の浦賀行と新逗子行4両編成増結時の待避に使用された。羽田空港を発着する4両編成の特急の列車番号末尾はすべて「D」だった。なお、この引き上げ線は、かつて都営線からの直通急行の折り返し線として使用していた。現在は品川 - 京急蒲田駅間の区間運転列車がこの引き上げ線を使用して折り返している。これは京急蒲田駅の構造上、京急蒲田で品川方面に折り返すことができないためである。また、同じく品川方の多摩川鉄橋上に折り返し用の渡り線が設置されており、新逗子方面行き急行はこちらを使って本線上で折り返していた。

下り線の増結時は京急蒲田を羽田空港始発4両編成が先に発車し、当駅手前で上下線の間にある引き上げ線に入線後一旦停車し、後続の快特(8両編成)を先に通してから、後ろ4両の増結を行なっていた。増結後は当駅 - 金沢文庫間を12両編成で運転し、羽田空港 - 当駅間で特急だった種別が快特となっていた。

逆に上り線では、金沢文庫から増結された12両の快特の後ろ4両を当駅で分割し、8両編成の快特発車直後、4両編成の特急羽田空港行に種別変更し発車していた。発車前に停止位置を少し移動していた。また、増結待ちのD特急が引き上げ線に停車中は横浜方からの当駅止まりの電車が引き上げ線を使用できないため、品川方の上り線本線の多摩川鉄橋上で一旦停車し、渡り線を経由し折り返していた。引き上げ線使用時は5番線に入線するが、上り本線で折り返す場合は4番線に入線する。5番線の普通と緩急接続する快特と特急は4番線を使用する。

なお朝方に運行される12両編成の下り特急列車は神奈川新町駅のホーム有効長が8両編成のため後4両が当駅止まりとして運行されるが、当駅では分割せずに後4両を回送扱いにした状態で12両編成のまま次の神奈川新町駅まで運行され同駅にて分割作業を行なう。

利用状況

編集

2022年(令和4年)度の1日平均乗降人員112,923人[京急 1]であり、京急線72駅の中では上大岡駅に続いて第4位である。

近年の1日平均乗降・乗車人員は下表の通りである。

年度別1日平均乗降・乗車人員[10]
年度 1日平均
乗降人員[11]
1日平均
乗車人員[12]
出典
1995年(平成07年) 58,310 [* 1]
1996年(平成08年) 55,486
1997年(平成09年) 54,067
1998年(平成10年) 57,149 [* 2]
1999年(平成11年) 52,161 [* 3]
2000年(平成12年) 52,099 [* 3]
2001年(平成13年) 52,537 [* 4]
2002年(平成14年) 104,267 52,031 [* 5]
2003年(平成15年) 106,264 52,802 [* 6]
2004年(平成16年) 106,691 53,214 [* 7]
2005年(平成17年) 108,019 53,911 [* 8]
2006年(平成18年) 111,983 55,969 [* 9]
2007年(平成19年) 115,323 57,240 [* 10]
2008年(平成20年) 117,282 58,359 [* 11]
2009年(平成21年) 116,073 57,743 [* 12]
2010年(平成22年) 115,036 57,246 [* 13]
2011年(平成23年) 113,634 56,403 [* 14]
2012年(平成24年) 114,311 56,760 [* 15]
2013年(平成25年) 118,034 58,577 [* 16]
2014年(平成26年) 120,030 59,560 [* 17]
2015年(平成27年) 122,931 60,913 [* 18]
2016年(平成28年) 126,304 62,665 [* 19]
2017年(平成29年) 129,351 64,108 [* 20]
2018年(平成30年) 131,920 65,353 [* 21]
2019年(令和元年) 132,524 65,502 [* 22]
2020年(令和02年) [京急 2]97,300
2021年(令和03年) [京急 3]103,024
2022年(令和04年) [京急 1]112,923

駅周辺

編集

当駅と川崎駅の間と市役所方面にかけては商業地区が形成されている。西口周辺は小規模な歓楽街があり、東側には京急の所有する駐車場や変電所が大きな面積を占めている。

東日本旅客鉄道(JR東日本)の川崎駅までは200mほどの距離がある。川崎駅北口または中央口からは地上または地下通路(川崎アゼリア)を利用して徒歩で3-4分程度で乗り換えが可能である。京急線ホームからJR線ホームへはJR川崎駅北改札利用の場合で5-6分程度である。

川崎駅との連絡乗車券は発売されていない。例えば、羽田空港で南武線矢向までの連絡乗車券を購入した場合は乗換駅が品川・横浜・八丁畷のいずれかとなり、当駅の改札機で当該連絡乗車券を投入した場合は前途無効として回収される。一方、当駅と川崎駅を乗換駅とする連絡定期券2008年3月15日より発売を開始した。

2000年代に入ってから駅周辺の再開発が進んでいる。旧小美屋跡地にはTOHOシネマズTSUTAYAなどが入居する専門店ビルである川崎DICE、旧チネチッタ川崎複合商業施設ラ チッタデッラとなり、商業地区の活性化が進んでいる。

また、京急の高架線が、川崎駅東口バスターミナル南東部を通過していることから、東口駅前広場の整備に合わせ、2009年頃より、高架下空間のバスターミナルとしての再整備、および2012年には車道の歩行者空間化が行われた。それに伴い、京急ストアも高架下へ移転した。

その後、大師線のホーム上空に人工地盤を設けて駅ビルが建て替えられ、ショッピングセンター「Wing」・ホテル京急EXイン保育所等からなる京急川崎駅前ビルが2016年4月27日に開業した[13][14]

今後は、西口駅前の再開発が計画されており、京浜急行電鉄などによる高さ約120mのオフィスビルが2025年着工、2028年に竣工する予定となっている。

中央口

編集

西口

編集

バス路線

編集

隣の駅

編集
京浜急行電鉄
  本線
快特
京急蒲田駅 (KK11) - 京急川崎駅 (KK20) - 横浜駅 (KK37)
特急
京急蒲田駅 (KK11) - 京急川崎駅 (KK20) - 神奈川新町駅 (KK34)
急行
京急蒲田駅 (KK11) - 京急川崎駅 (KK20) - 京急鶴見駅 (KK29)
普通
六郷土手駅 (KK19) - 京急川崎駅 (KK20) - 八丁畷駅 (KK27)
  大師線
京急川崎駅 (KK20) - 港町駅 (KK21)

脚注

編集

注釈

編集

出典

編集
  1. ^ 初代の川崎駅は、本駅の開業に伴って『六郷橋駅』に改称し、1949年7月1日に廃駅。
  2. ^ 鉄道ジャーナル』第21巻第10号、鉄道ジャーナル社、1987年8月、128頁。 
  3. ^ お知らせ 2020年4月25日(土)始発より京急川崎駅4・5番線のホームドアの運用を開始いたします”. 京浜急行電鉄 (2020年4月17日). 2020年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月9日閲覧。
  4. ^ お知らせ 2020年6月25日(木)始発より京急川崎駅6・7番線のホームドアの運用を開始いたします”. 京浜急行電鉄 (2020年6月17日). 2020年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月9日閲覧。
  5. ^ a b c 京急線ダイヤ改正のお知らせ”. 京浜急行電鉄. 2024年10月22日閲覧。
  6. ^ a b 京急川崎駅で「パタパタ」と音を奏でていた 京急最後の「パタパタ」発車案内装置が引退!! 「引退記念乗車券の発売(事前抽選制)」や「パタパタさよならナイトツアー」などを実施します。』(PDF)(プレスリリース)京浜急行電鉄、2022年1月12日。オリジナルの2022年1月12日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20220112224114/https://www.keikyu.co.jp/assets/pdf/20220112HP_21132IT.pdf2022年1月12日閲覧 
  7. ^ “関東最後の「パタパタ」ついに撤去、最新式の液晶モニターに”. 読売新聞 (読売新聞社). (2022年2月12日). オリジナルの2022年2月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220212060528/https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220212-OYT1T50137/ 2022年2月12日閲覧。 
  8. ^ 16駅の駅メロディ採用曲が決定いたしました!(報道発表資料) - 京浜急行電鉄(2008年11月14日)(2008年12月1日時点でのアーカイブ
  9. ^ テレビ、出ちゃいました。”. ☆♪☆ 鉄のみゅーじしゃん ☆♪☆. 塩塚博. 2020年3月14日閲覧。
  10. ^ 川崎市統計書
  11. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  12. ^ 神奈川県県勢要覧 - 神奈川県
  13. ^ “京浜急行電鉄 川崎に新たな玄関口”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年3月11日) 
  14. ^ 新たな川崎エリアの玄関口が誕生/2016年4月27日(水)に京急川崎駅前ビルが開業します/12階建て複合ビル 商業施設・宿泊施設・認可保育所等を展開』(プレスリリース)京浜急行電鉄、2016年3月1日。オリジナルの2016年3月25日時点におけるアーカイブhttps://megalodon.jp/2016-0325-2115-25/www.keikyu.co.jp/company/news/2015/20160301HP_15217MT.html2016年3月25日閲覧 
京浜急行電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 駅別1日平均乗降人員
  2. ^ 京急グループ会社要覧 2021 - 2022” (PDF). 京浜急行電鉄. p. 31. 2021年9月25日閲覧。
  3. ^ 京急グループ会社要覧 2022 - 2023” (PDF). 京浜急行電鉄. p. 28. 2023年6月25日閲覧。
神奈川県県勢要覧
  1. ^ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 (PDF) - 23ページ
  2. ^ 神奈川県県勢要覧(平成12年度)224ページ
  3. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成13年度) (PDF) - 226ページ
  4. ^ 神奈川県県勢要覧(平成14年度) (PDF) - 224ページ
  5. ^ 神奈川県県勢要覧(平成15年度) (PDF) - 224ページ
  6. ^ 神奈川県県勢要覧(平成16年度) (PDF) - 224ページ
  7. ^ 神奈川県県勢要覧(平成17年度) (PDF) - 226ページ
  8. ^ 神奈川県県勢要覧(平成18年度) (PDF) - 226ページ
  9. ^ 神奈川県県勢要覧(平成19年度) (PDF) - 228ページ
  10. ^ 神奈川県県勢要覧(平成20年度) (PDF) - 232ページ
  11. ^ 神奈川県県勢要覧(平成21年度) (PDF) - 242ページ
  12. ^ 神奈川県県勢要覧(平成22年度) (PDF, 1.38MB) - 240ページ
  13. ^ 神奈川県県勢要覧(平成23年度) (PDF, 2.36MB) - 240ページ
  14. ^ 神奈川県県勢要覧(平成24年度) (PDF, 830KB) - 236ページ
  15. ^ 神奈川県県勢要覧(平成25年度) (PDF, 509KB) - 238ページ
  16. ^ 神奈川県県勢要覧(平成26年度) (PDF) - 240ページ
  17. ^ 神奈川県県勢要覧(平成27年度) (PDF, 536KB) - 240ページ
  18. ^ 神奈川県県勢要覧(平成28年度) (PDF, 533KB) - 248ページ
  19. ^ 神奈川県県勢要覧(平成29年度) (PDF) - 240ページ
  20. ^ 神奈川県県勢要覧(平成30年度) (PDF) - 224ページ
  21. ^ 神奈川県県勢要覧(令和元年度) (PDF) - 224ページ
  22. ^ 神奈川県県勢要覧(令和2年度) (PDF) - 224ページ

関連項目

編集

外部リンク

編集