レッド・ショーエンディーンスト

レッド・ショーエンディーンスト
*Red Schoendienst*
	1983年
基本情報
国籍	アメリカ合衆国
出身地	イリノイ州ジャーマンタウン（英語版）
生年月日	1923年2月2日
没年月日	2018年6月6日（95歳没）
身長; 体重	183 cm; 77 kg
選手情報
投球・打席	右投両打
ポジション	二塁手
プロ入り	1942年
初出場	1945年4月17日
最終出場	1963年7月7日
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
	選手歴セントルイス・カージナルス（1945 - 1956）; ニューヨーク・ジャイアンツ（1956 - 1957）; ミルウォーキー・ブレーブス（1957 - 1960）; セントルイス・カージナルス（1961 - 1963）; 監督・コーチ歴セントルイス・カージナルス（1960 - 1976）; オークランド・アスレチックス（1977 - 1978）; セントルイス・カージナルス（1979 - 1995）;
アメリカ野球殿堂殿堂表彰者
選出年	1989年
選出方法	ベテランズ委員会選出
	この表について

アルバート・フレッド・ショーエンディーンスト（Albert Fred "Red" Schoendienst、1923年 2月2日 - 2018年 6月6日）は、主に1940 - 1970年代に活躍したアメリカ合衆国・MLBの元選手、及び監督。選手時代の主なポジションは二塁手。イリノイ州ジャーマンタウン（英語版）生まれ。右投げ、スイッチヒッター。

名字はシェーンディーンスト （/ˈʃeɪndiːnst/）とも読むメディアもある。

経歴

現役時代のショーエンディーンスト(1953年)

1942年、19歳の時にセントルイス・カージナルスと契約。1943年にはマイナーのインターナショナルリーグで最優秀選手になったこともある。第二次世界大戦中は陸軍に従軍していたが、眼と肩を負傷して帰還した。1945年に外野手としてメジャーリーグにデビュー、137試合に出場し、打率.278、26盗塁で盗塁王を獲得。翌1946年に二塁手に転向、俊敏で確実な守備でこの年のカージナルスのワールドシリーズ制覇に貢献した。この年に、320守備機会で失策なしという二塁手の守備記録を作っている。

チームメートだったスタン・ミュージアルは、彼の守備について『私が見た中で最も偉大な両手』 ("The greatest pair of hands I've ever seen") と評している。二塁手の通算の守備記録としては、最高守備率が6シーズン、また通算の補殺数5263、併殺数1368などの記録が残っている。

打撃面では1950年にリーグ最多となる43本の二塁打を放ったのを始め、1953年に打率.342とリーグ2位の打率を記録した。また1957年には、シーズン途中でニューヨーク・ジャイアンツからミルウォーキー・ブレーブスへ移籍しながら、リーグ最多の200安打を放っている。

1960年にブレーブスからカージナルスに復帰。この後1963年までコーチ兼任選手で、1964年に選手を引退しコーチに専念するようになった。翌1965年に監督に就任、1976年までカージナルスの指揮をとり、この間1967年と1968年の2度のリーグ制覇を成し遂げた。なおリーグを二連覇した1968年には、カージナルスを率いて日米野球のため来日もしている。カージナルスの監督は1976年まで務め、一度勇退するが、4年後の1980年のシーズン終盤に監督に復帰し37試合を、さらに1990年にも7月6日から8月1日までの約1ヶ月間、10年ぶりにカージナルスの指揮をとり、13勝11敗の戦績をおさめている。監督退任後はカージナルスのスペシャルアドバイザーの1人としてカージナルスのスプリングトレーニングや現場に立った。

ショーエンディーンストのカージナルス在籍時の背番号「2」。
セントルイス・カージナルスの永久欠番に1996年指定。

アドバイザーとして現場に立つショーエンディーンスト(2013年)

1989年にベテランズ委員会がアメリカ野球殿堂入り選手に選出。ショーエンディーンストのカージナルス在籍時の背番号『2』は、1996年にカージナルスの永久欠番に指定された。ショーエンディーンストは現役時代は名選手で、かつ監督においても成功した稀有な人物である。

晩年はカージナルスの球団特別補佐を務めた。2006年ワールドシリーズの第4戦では、ショーエンディーンストの娘が"God Bless America"を斉唱した。

2018年 6月6日、95歳で逝去。逝去当時、アメリカ野球殿堂入りした存命する選手・監督で最年長であり、またカージナルス永久欠番選手でもっとも長く生きた人物だった^[1]。

詳細情報

年度別打撃成績

年度	球団	試合	打席	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁死	犠打	犠飛	四球	敬遠	死球	三振	併殺打	打率	出塁率	長打率	O P S
1945	STL	137	597	565	89	157	22	6	1	194	47	26	--	10	--	21	--	1	17	6	.278	.305	.343	.648
1946		142	650	606	94	170	28	5	0	208	34	12	--	7	--	37	--	0	27	11	.281	.322	.343	.665
1947		151	711	659	91	167	25	9	3	219	48	6	--	3	--	48	--	0	27	16	.253	.304	.332	.636
1948		119	438	408	64	111	21	4	4	1528	36	1	--	2	--	28	--	0	16	6	.272	.319	.373	.691
1949		151	702	640	102	190	25	2	3	228	54	8	--	9	--	51	--	2	18	10	.297	.351	.356	.707
1950		153	693	642	81	177	43	9	7	259	63	3	--	16	--	33	--	2	32	15	.276	.313	.403	.717
1951		135	602	553	88	160	32	7	6	224	54	0	1	11	--	35	--	3	23	13	.289	.335	.405	.740
1952		152	673	620	91	188	40	7	7	263	67	9	6	11	--	42	--	0	30	17	.303	.347	.424	.772
1953		146	627	564	107	193	35	5	15	283	79	3	3	3	--	60	--	0	23	19	.342	.405	.502	.907
1954		148	679	610	98	192	38	8	5	261	79	4	2	5	9	54	--	1	22	17	.315	.366	.428	.794
1955		145	615	553	68	148	21	3	11	208	51	7	7	0	4	54	5	4	28	9	.268	.335	.376	.711
1956		40	168	153	22	48	9	0	0	57	15	0	1	1	1	13	0	0	5	2	.314	.365	.373	.738
1956	NYG	92	368	334	39	99	12	3	2	123	14	1	2	2	2	28	1	2	10	11	.296	.352	.368	.721
'56計		132	536	487	61	147	21	3	2	180	29	1	3	3	3	41	1	2	15	13	.302	.356	.370	.726
1957	NYG	57	269	254	35	78	8	4	9	121	33	2	1	1	1	10	0	2	8	4	.307	.337	.476	.813
1957	MIL	93	426	394	56	122	23	4	6	171	32	2	3	7	1	23	1	1	7	6	.310	.348	.434	.782
'57計		150	695	648	91	200	31	8	15	292	65	4	4	8	2	33	1	3	15	10	.309	.344	.451	.795
1958	MIL	106	465	427	47	112	23	1	1	140	24	3	1	5	1	31	0	1	21	8	.262	.313	.328	.641
1959		5	3	3	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	.000	.000	.000	.000
1960		68	246	226	21	58	9	1	1	72	19	1	0	2	0	17	4	1	13	3	.257	.311	.319	.630
1961	STL	72	133	120	9	36	9	0	1	48	12	1	0	1	0	12	2	0	6	1	.300	.364	.400	.764
1962		98	153	143	21	43	4	0	2	53	12	0	0	0	0	9	2	1	12	6	.301	.346	.371	.717
1963		6	6	5	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	1	0	0	0	1	0	.000	.000	.000	.000
通算：19年		2216	9224	8479	1223	2449	427	78	84	3284	773	89	27	97	19	606	15	21	346	180	.289	.337	.387	.724

各年度の太字はリーグ最高

タイトル

盗塁王：1回（1945年）

表彰

アメリカ野球殿堂表彰：1989年
→「en:Baseball Hall of Fame balloting, 1989」も参照
永久欠番：2（セントルイス・カージナルス）
選手としてワールドシリーズ出場：3回（1946年、1957年、1958年）
オールスターゲーム選出：10回（1946年、1948年 - 1955年、1957年）
二塁手最高守備率：1946年、1949年、1953年、1955年、1956年、1958年
3試合で計8本の二塁打を放った記録がある（1948年）。
左右打席本塁打：1回（1951年7月8日）
監督としてワールドシリーズ出場：2回（1967年、1968年）

監督としての戦績

年度	チ｜ム	リ｜グ	試合	勝利	敗戦	勝率	順位	備考
1965	STL	NL	162	80	81	.497	7位
1966			162	83	79	.512	6位
1967			161	101	60	.627	1位	WS優勝
1968			162	97	65	.599	1位
1969		NL East	162	87	75	.537	4位
1970			162	76	86	.469	4位
1971			163	90	72	.556	2位
1972			156	75	81	.481	4位
1973			162	81	81	.500	2位
1974			161	86	75	.534	2位
1975			163	82	80	.506	3位
1976			162	72	90	.444	5位
1980			37	18	19	.486	4位
1990			24	13	11	.542	6位
通算成績			1999	1041	955	.522

脚注

[脚注の使い方]

^ “カージナルスのシェーンディーンスト元監督が死去　日米野球で来日の９５歳”. BASEBALL GATE. 2019年6月25日閲覧。^{[リンク切れ]}

出典・外部リンク

Baseballhalloffame.org（英語）– アメリカ野球殿堂（National Baseball Hall of Fame）による紹介
選手の通算成績と情報 Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
監督の通算成績と情報 Baseball-reference.com
年度別成績 (Retrosheet)

[1] “カージナルスのシェーンディーンスト元監督が死去　日米野球で来日の９５歳”. BASEBALL GATE. 2019年6月25日閲覧。^{[リンク切れ]}

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