カトリーヌ・ドヌーヴ

フランスの女優

カトリーヌ・ドヌーヴCatherine Deneuve, 1943年10月22日 - )は、フランス女優である。本名はカトリーヌ・ファビエンヌ・ドルレアック (Catherine Fabienne Dorleac)。「ドヌーヴ」は母の旧姓[1]

カトリーヌ・ドヌーヴ
Catherine Deneuve
Catherine Deneuve
本名 カトリーヌ・ファビエンヌ・ドルレアック
Catherine Fabienne Dorleac
生年月日 (1943-10-22) 1943年10月22日(81歳)
出生地 フランスの旗 フランス パリ17区
職業 女優
ジャンル 映画
活動期間 1957年 -
配偶者 デビッド・ベイリー英語版(1965年 - 1972年)
著名な家族
主な作品
シェルブールの雨傘』(1963年)
ロシュフォールの恋人たち』(1967年)
昼顔』(1967年)
哀しみのトリスターナ』(1970年)
終電車』(1980年)
インドシナ』(1992年)
8人の女たち』(2002年)
受賞
カンヌ国際映画祭
第61回記念特別賞
2008年クリスマス・ストーリー
パルム・ドール名誉賞
2005年
ヴェネツィア国際映画祭
女優賞
1998年『ヴァンドーム広場』
栄誉金獅子賞
2022年
ベルリン国際映画祭
銀熊賞(芸術貢献賞)
2002年8人の女たち
名誉金熊賞
1998年
ヨーロッパ映画賞
女優賞
2002年『8人の女たち』
生涯貢献賞
2013年
セザール賞
主演女優賞
1980年終電車
1992年インドシナ
その他の賞
備考
第63回ヴェネツィア国際映画祭 審査委員長(2006年)
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モーリス・ドルレアックフランス語版と母ルネ・シモノフランス語版、4人姉妹のうちドヌーヴと1967年に夭折した姉フランソワーズ・ドルレアック[1]は俳優であり、子供のクリスチャン・ヴァディムキアラ・マストロヤンニも俳優の道に進んでいる。

来歴

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10代のころから映画に出始める。1950年からパリ16区ミュラ大通り界隈に一家で暮らした。

1960年、ミシェル・フェルモーとジャック・ポワトルノーが監督した『Les portes claquent』で姉のフランソワーズ・ドルレアックと共演。

1964年のミュージカル映画『シェルブールの雨傘』のヒットで世界的スターの座をつかむ。

1992年の『インドシナ』で米国アカデミー賞主演女優賞にノミネート。1998年の『ヴァンドーム広場フランス語版』でヴェネツィア国際映画祭 女優賞を受賞。

プライベートでは1961年から交際を始めた映画監督のロジェ・ヴァディムとの間に息子クリスチャン(1963年生まれ)を儲けたが、1965年にイギリス写真家デビッド・ベイリー英語版と結婚した。しかしベイリーとの結婚はヴァディムがジェーン・フォンダの元に走ったことにショックを受け、自暴自棄になり衝動的に行ったもので、ベイリーへの愛情は持っておらず、結局結婚生活を維持できなくなり1972年に離婚した。

その後に俳優のマルチェロ・マストロヤンニとの間に、娘キアラを儲けている。ヴァディム、マストロヤンニと正式な婚姻関係になることは諸事情のためいずれもかなわなかった。しかし、マストロヤンニとは晩年までキアラ共々交流があり、1996年のマストロヤンニの臨終の時にもキアラと共に立会った[1]

フランスの世界的ブランドであるイヴ・サン=ローランの顧客としても有名。

2007年2月25日(日本時間26日)、第79回米国アカデミー賞授賞式に出席し、日本の渡辺謙と2人で非英語圏俳優代表として舞台に立ち、賞が設定されて50周年を迎えた外国語映画賞の歴史を紹介した。そして、アカデミー賞から約2週間後の3月14日に、フランス映画祭2007の代表団長として10年ぶりに来日した[2]

2010年2月、3年ぶりに来日。同年10月にも第23回東京国際映画祭のため来日している[3]

2018年、高松宮殿下記念世界文化賞受賞。

2019年11月、脳卒中を起こし、パリの病院に入院するが、程度は『限定的』とされる[4]。その後リハビリを経て自宅療養し、2020年6月には完全回復し7月から撮影復帰することが報じられた[5]

ギャラリー

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主な出演作品

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映画

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日本語題
原題
役名 備考
1960 Les portes claquent ダニー
1962 パリジェンヌ
Les Parisiennes
ソフィー
1963 悪徳の栄え
Vice and Virtue
1964 シェルブールの雨傘
Les Parapluies de Cherbourg
ジュヌヴィエーヴ・エムリ
世界詐欺物語
Les plus belles escroqueries du monde
男を追って
La chasse à l'homme
デニス
ピストン野郎
Un monsieur de compagnie
イザベル
かげろうの詩
La Costanza della ragione
ロリ
1965 反撥
Repulsion
キャロル・ルドゥー
世界の歌
Le chant du monde
クレア
1966 城の生活
La vie de château
マリー
創造物
Les Créatures
ミレーヌ・ピコリ
1967 ロシュフォールの恋人たち
Les Demoiselles de Rochefort
デルフィーヌ 姉フランソワーズ・ドルレアックと共演
昼顔
Belle de jour
セブリーヌ
1968 めざめ
Benjamin ou Les mémoires d'un puceau
アン
恋のマノン
Manon 70
マノン
うたかたの恋
Mayerling
マリア
別離
La chamade
ルシル
1969 幸せはパリで
The April Fools
カトリーヌ
暗くなるまでこの恋を
Le Sirene du Mississippi
マリオン(ユリー)
1970 哀しみのトリスターナ
Tristana
トリスターナ
ロバと王女
Peau d'âne
王女
1971 哀しみの終るとき
Ça n'arrive qu'aux autres
カトリーヌ
1972 ひきしお[6]
Liza
リザ
リスボン特急
Un flic
カティ
1973 モン・パリ
L'événement le plus important depuis que l'homme a marché sur la Lune
イレーヌ
1974 哀しみの伯爵夫人
Fatti di gente perbene
リンダ
赤いブーツの女
La femme aux bottes rouges
オデット
1975 恋のモンマルトル
Zig Zig
マリー
ヘルバスター
L'agression
サラ
うず潮
Le sauvage
ネリー
ハッスル
Hustle
ニコール
1976 愛よもう一度
Si c'était à refaire
カトリーヌ
1977 外人部隊フォスター少佐の栄光
March or Die
シモーヌ
ジョディ・フォスター/避暑地のラブ・ストーリー
Casotto
1978 銀行
L'argent des autres
セシル
1979 夢追い
À nous deux
フランソワーズ
1980 終電車
Le dernier métro
マリオン・シュタイナー セザール賞 主演女優賞 受賞
1981 海辺のホテルにて
Hôtel des Amériques
エレーヌ
1982 最後の標的
Le choc
クレア
1983 ハンガー
The Hunger
ミリアム・ブレイロック
1984 フォート・サガン
Fort Saganne
ルイーズ
残火
Paroles et musique
マーゴ
1986 女たちのテーブル
Speriamo che sia femmina
クラウディア
1986 夜を殺した女
Le lieu du crime
リリー
1988 夜のめぐり逢い
Drôle d'endroit pour une rencontre
1991 恋路
La Reine blanche
リリアン
1992 インドシナ
Indochine
ドュブリー セザール賞 主演女優賞 受賞
1993 私の好きな季節
Ma saison préférée
1994 百一夜
Les cent et une nuits de Simon Cinéma
1995 メフィストの誘い
O Convento
エレーヌ
1996 夜の子供たち
Les Voleurs
マリー・レブラン
1997 犯罪の系譜
Généalogies d'un crime
ジャンヌ / ソランジェ
1998 ヴァンドーム広場
Place Vendôme
マリアンヌ ヴェネチア国際映画祭 女優賞 受賞
1999 夜風の匂い
Le vent de la nuit
エレーヌ
ポーラX
Pola X
マリー(母親)
見出された時-「失われた時を求めて」より-
Le Temps retrouvé
オデット
イースト/ウエスト 遙かなる祖国
Est - Ouest
ガブリエル
2000 ダンサー・イン・ザ・ダーク
Dancer In The Dark
キャシー
2001 家路
Je rentre à la maison
王妃マルグリット
ヤング・ブラッド
The Musketeer
フランス王妃
プセの冒険 真紅の魔法靴
Le petit poucet
女王
2002 8人の女たち
8 femmes
ギャビー ベルリン国際映画祭 銀熊賞 受賞(8人の女優に対して)
ヨーロッパ映画賞 女優賞 受賞(8人の女優に対して)
逢いたくて
Au plus près du paradis
ファネット
2003 永遠(とわ)の語らい
Um Filme Falado
デルフィーヌ
2004 キングス&クイーン
Rois et reine
ヴァッセ
2005 ストーン・カウンシル
Le Concile de Pierre
シビル・ヴェベール
2006 輝ける女たち
Le héros de la famille
アリス
2007 ペルセポリス
Persepolis
マルジの母、タージ 声の出演
2008 クリスマス・ストーリー
Un conte de Noël
ジュノン
2009 隠された日記 母たち、娘たち
Mères et filles
マルティーヌ(母)
2010 しあわせの雨傘
Potiche
スザンヌ・ピュジョル
ビッグ・ピクチャー 顔のない逃亡者
L'homme qui voulait vivre sa vie
アンヌ
2011 愛のあしあと
Les Bien-Aimes
マドレーヌ
2012 皇帝と公爵
Linhas de Wellington
アステリックスの冒険〜秘薬を守る戦い
Astérix et Obélix : Au service de Sa Majesté
ブリテンの女王コーデリア
2013 ミス・ブルターニュの恋
Elle s'en va
ベティ
2014 愛しすぎた男 37年の疑惑
L'homme qu'on aimait trop
ルネ・ルルー 日本劇場未公開、WOWOWで放送
WOWOW放送時のタイトルは『ニースの疑惑 カジノ令嬢失踪事件
3つの心 あのときもしも
3 coeurs
ベルガー夫人 日本劇場未公開、WOWOWで放送
WOWOW放送時のタイトルは『ラブ・トライアングル 秘密
2015 神様メール
Le Tout Nouveau Testament
マルティーヌ 日本公開は2016年5月公開 [7]
太陽のめざめ
La tête haute
フローランス
2017 ルージュの手紙
Sage Femme
ベアトリス・ソボレフスキ
ホテル・ファデットへようこそ
Bonne Pomme
バルバラ・マネ 日本劇場未公開、WOWOWで放送
女神よ、銃を撃て
Tout nous sépare
ルイーズ・ケラー 日本劇場未公開、WOWOWで放送
2018 バッド・シード
Mauvaises herbes
モニーク 日本劇場未公開
2019 見えない太陽
L'Adieu à la nuit
ミュリエル 日本劇場未公開、WOWOWで放送
真実
La Vérité
ファビエンヌ
ハッピー・バースデー 家族のいる時間
Fête de famille
アンドレア

テレビシリーズ

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日本語題
原題
役名 備考
2003 危険な関係
Les liaisons dangereuses
メルトイユ侯爵夫人 ミニシリーズ
2006 NIP/TUCK マイアミ整形外科医
Nip/Tuck
ディアナ 第4シーズン第12話「ダイアナ・ルベイ」

日本の主なテレビ番組出演

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ほか多数

日本でのCM出演

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備考

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  • 「カトリーヌ・ドヌーヴ」という品種名の薔薇がある。
  • 1985 - 1989年の間、フランス共和国の象徴マリアンヌ像のモデルに選ばれた。

出典

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  1. ^ a b c Catherine Deneuve Biography” (英語). Yahoo! Movies. 2007年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月30日閲覧。
  2. ^ “フランス映画祭開幕。カトリーヌ・ドヌーブが10年ぶりに来日”. 映画.com. (2007年3月16日). https://eiga.com/news/20070316/13/ 2012年10月2日閲覧。 
  3. ^ “『しあわせの雨傘』主演のカトリーヌ・ドヌーヴ「何があってもポジティブに前向きに」”. MovieWalker. (2010年10月25日). https://moviewalker.jp/news/article/17964/ 2021年9月18日閲覧。 
  4. ^ “カトリーヌ・ドヌーヴが脳卒中で入院 程度は「限定的」”. シネマトゥデイ. (2019年11月7日). https://www.cinematoday.jp/news/N0112192 2020年8月30日閲覧。 
  5. ^ “カトリーヌ・ドヌーブ 撮影復帰へ 昨年11月の軽度脳卒中から完全回復”. スポニチ Sponichi Annex. (2020年6月17日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/06/17/kiji/20200617s00041000322000c.html 2020年12月19日閲覧。 
  6. ^ 四方田犬彦「四つん這いになる」(『犬たちの肖像』集英社 2015年pp.93-111)に詳しい。
  7. ^ “カトリーヌ・ドヌーヴがゴリラとベッドイン「神様メール」オファー受けた理由とは”. 映画ナタリー. (2016年5月24日). https://natalie.mu/eiga/news/188202 2016年5月24日閲覧。 

外部リンク

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