ニック・ディアス

アメリカの総合格闘家 (1983-)

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ニック・ディアスNick Diaz、男性、1983年8月2日 - )は、アメリカ合衆国総合格闘家カリフォルニア州ストックトン出身。シーザー・グレイシー柔術アカデミー所属。ブラジリアン柔術黒帯。元Strikeforce世界ウェルター級王者、元WEC世界ウェルター級王者。

ニック・ディアス
基本情報
本名 ニコラス・ロバート・ディアス
(Nicholas Robert Diaz)
通称 ディアブロ (Diablo)
暴力柔術
悪童
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1983-08-02) 1983年8月2日(41歳)
出身地 カリフォルニア州ストックトン
所属 シーザー・グレイシー柔術アカデミー
身長 183cm
体重 77kg
階級 ウェルター級
バックボーン ブラジリアン柔術ボクシング
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悪魔」を意味する「ディアブロ」のニックネームを持つ。脇を大きく開いた、独特の構えから繰り出すジャブボディブローで試合を組み立て壮絶な打撃戦となることが多い。素行の悪さを揶揄して「暴力柔術」とも呼ばれる。

総合格闘家ネイサン・ディアスは実弟。

来歴

母子家庭に育ち、幼い頃に空手合気道を経験。ハイスクールにいた時は水泳をやっており、現在でもトレーニングの一環としてトライアスロンをする。16歳の時にサンボを始める。

学生の頃はいじめに遭っており、それが総合格闘技を始めるきっかけとなった。

2001年、IFCでプロ総合格闘技デビュー。

2003年からはUFCに参戦。2004年4月2日、UFC 47ロビー・ローラーと対戦し、KO勝ち。

2006年2月4日のUFC 57でのジョー・リッグスとの対戦においては試合前から舌戦を繰り広げ、公開計量でも睨み合い・罵り合いを止めないためダナ・ホワイトに引き剥がされるほどの犬猿の仲であった。試合はディアスが判定で敗れたが、試合後、治療と検査を兼ねた病院内で両者が大乱闘を繰り広げ、警察が駆けつけるほどの騒ぎとなった。

2007年2月24日、PRIDE初参戦となったPRIDE.33でPRIDEライト級王者五味隆典と対戦。2R1分46秒フットチョークによりタップアウト勝ちを収めたが、試合後にディアスの禁止薬物(マリファナ)使用が発覚。ネバダ州アスレチックコミッションの裁定により、4月10日付けで当該試合は無効試合とされ、6か月間の出場停止処分が課せられた。

2007年11月10日、「EliteXC: Renegade」でKJ・ヌーンズとEliteXC世界ライト級王座決定戦で対戦し、1R終了時に左瞼カットによりTKO負け。

2008年5月11日、DREAM.3井上克也とウェルター級チャンピオンシップ代表者決定戦で対戦し、タオル投入によるTKO勝ち。なお、従来のDREAMウェルター級リミットの76kgではなく、契約体重77kgで試合が行なわれた。

2008年6月14日、KJ・ヌーンズの試合後のマイクアピールに乱入し乱闘騒ぎとなった[1]

Strikeforce

2009年4月11日、「Strikeforce: Shamrock vs. Diaz」のメインイベントでフランク・シャムロックと179ポンド(約81kg)契約で対戦、2ラウンドにTKO勝ちを収めた。

2010年1月30日、「Strikeforce: Miami」でDREAMウェルター級王者マリウス・ザロムスキーと初代Strikeforce世界ウェルター級王座を賭けて対戦。開始直後からの打ち合いを制し、右のショートフックによるTKO勝ちで初代王座を獲得した[2]

2010年4月17日、Strikeforce: Nashvilleダン・ヘンダーソンと戦った同チームのジェイク・シールズのセコンドを務め、試合後シールズが勝利者インタビューを受けている最中にジェイソン・"メイヘム"・ミラーがケージに入りシールズとの対戦を要求しようとした際にメイヘムに襲い掛かり乱闘騒ぎを起こした[3]

2010年5月29日、ケージ開催となったDREAM.14のメインイベントで桜井"マッハ"速人と対戦し、腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。

2010年10月9日、Strikeforce: Diaz vs. Noons 2でKJ・ヌーンズと対戦し、5R判定でリベンジに成功。Strikeforce世界ウェルター級王座の初防衛に成功[4]

2011年1月29日、Strikeforce: Diaz vs. Cyborgで行なわれたStrikeforce世界ウェルター級タイトルマッチでエヴァンゲリスタ・サイボーグの挑戦を受け、腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを収め2度目の王座防衛に成功した[5]

2011年4月9日、Strikeforce: Diaz vs. Daleyで行なわれたポール・デイリーとのStrikeforce世界ウェルター級タイトルマッチで、開始直後にダウンを奪われるものの1RTKO勝ちを収め、王座防衛に成功。

UFC

2011年10月29日にUFC世界ウェルター級王者ジョルジュ・サンピエールへの挑戦が決まっていたが、9月7日の記者会見を無断欠席したため、挑戦権を剥奪された[6]

2011年10月29日、UFC137: Penn vs. Diazで5年ぶりにUFCに復帰し、元2階級王者BJ・ペンと対戦、ペンの顔を変形させるほど殴り続け3R判定勝ちを収めた[7]。この試合でファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得した。試合後のマイクアピールでは観戦席にいたジョルジュ・サンピエールに「ジョルジュは俺を怖がっているんじゃないのか!?」と挑発をした[8]

2012年2月5日、UFC 143で行われた世界ウェルター級暫定王座決定戦でカーロス・コンディットと対戦し、手数で差を付けられ、0-3の判定負けを喫した。

2012年2月9日、ネバダ州アスレチックコミッションはUFC143の薬物検査でディアスからマリファナの陽性反応が出た事を発表[9]

2012年5月12日、World Jiu-Jitsu Expoで柔術家ブラウリオ・エスティマとグラップリングマッチを行う予定であったが、当日ディアスが会場に現れなかったため無効試合となった[10]。ディアスはこの試合のファイトマネー全額を小児病院に寄付する予定であった[11]

人物・エピソード

  • 同所属のジェイク・シールズに影響されたベジタリアンである。
  • 以前から大麻吸引を公言し、ADHD治療のために医者から医療用マリファナを処方されている。本人曰く「薬物検査は8日もあればパスできる」との事[12]
  • 2007年のKJ・ヌーンズとの試合が自身の瞼のカットでストップしてしまった事をきっかけに、顔を出血し難いように整形手術を行った[13]

総合格闘技

総合格闘技 戦績
34 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
26 13 8 5 0 0 1
8 2 0 6 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× カーロス・コンディット 5分5R終了 判定0-3 UFC 143: Diaz vs. Condit
【UFC世界ウェルター級暫定王座決定戦】
2012年2月5日
BJ・ペン 5分3R終了 判定3-0 UFC 137: Penn vs. Diaz 2011年10月29日
ポール・デイリー 1R 4:57 TKO(パウンド) Strikeforce: Diaz vs. Daley
【Strikeforce世界ウェルター級タイトルマッチ】
2011年4月9日
エヴァンゲリスタ・サイボーグ 2R 4:50 腕ひしぎ十字固め Strikeforce: Diaz vs. Cyborg
【Strikeforce世界ウェルター級タイトルマッチ】
2011年1月29日
KJ・ヌーンズ 5分5R終了 判定3-0 Strikeforce: Diaz vs. Noons 2
【Strikeforce世界ウェルター級タイトルマッチ】
2010年10月9日
桜井"マッハ"速人 1R 3:54 腕ひしぎ十字固め DREAM.14 2010年5月29日
マリウス・ザロムスキー 1R 4:38 TKO(右フック) Strikeforce: Miami
【Strikeforce世界ウェルター級王者決定戦】
2010年1月30日
スコット・スミス 3R 1:41 チョークスリーパー Strikeforce: Lawler vs. Shields 2009年6月6日
フランク・シャムロック 2R 3:57 TKO(パウンド) Strikeforce: Shamrock vs. Diaz 2009年4月11日
トーマス・デニー 2R 0:30 TKO(パウンド) EliteXC: Unfinished Business 2008年7月26日
ムーシン・コーブリー 3R 3:59 TKO(パウンド) EliteXC: Return of the King 2008年6月14日
井上克也 1R 6:45 TKO(タオル投入) DREAM.3 ライト級グランプリ2008 2nd ROUND
【ウェルター級チャンピオンシップ代表者決定戦】
2008年5月11日
× KJ・ヌーンズ 1R終了時 TKO(左瞼カット) EliteXC: Renegade
【EliteXC世界ライト級王者決定戦】
2007年11月10日
マイク・アイナ 5分3R終了 判定2-1 EliteXC: Uprising 2007年9月15日
五味隆典 無効試合 PRIDE.33 "THE SECOND COMING" 2007年2月24日
グレイゾン・チバウ 2R 2:27 TKO(パウンド) UFC 65: Bad Intentions 2006年11月18日
ジョシュ・ニアー 3R 1:42 チキンウィングアームロック UFC 62: Liddell vs. Sobral 2006年8月26日
レイ・スタインバイス 3R終了 判定3-0 International Cage Fighting Organization 1: Stockton 2006年5月13日
× ショーン・シャーク 5分3R終了 判定0-3 UFC 59: Reality Check 2006年4月15日
× ジョー・リッグス 5分3R終了 判定0-3 UFC 57: Liddell vs. Couture 3 2006年2月4日
× ディエゴ・サンチェス 5分3R終了 判定0-3 The Ultimate Fighter 2 Finale 2005年11月5日
大石幸史 1R 1:24 KO(パンチ) UFC 53: Heavy Hitters 2005年6月4日
ドリュー・フィケット 1R 4:40 TKO(マウントパンチ) UFC 51: Super Saturday 2005年2月5日
× カロ・パリジャン 5分3R終了 判定1-2 UFC 49: Unfinished Business 2004年8月21日
ロビー・ローラー 2R 1:31 KO(右ストレート) UFC 47: It's On! 2004年4月2日
ジェレミー・ジャクソン 3R 2:04 腕ひしぎ十字固め UFC 44: Undisputed 2003年9月26日
ジェレミー・ジャクソン 1R 4:17 TKO(マウントパンチ) IFC Warriors Challenge 18: Big Valley Brawl
【IFCウェルター級タイトルマッチ】
2003年7月19日
ジョー・ハーリー 1R 1:55 チキンウィングアームロック WEC 6: Return of a Legend
【WEC世界ウェルター級王座決定戦】
2003年3月27日
× 弘中邦佳 5分3R終了 判定1-2 修斗 2002年12月14日
ハリス・サリエント 2R 1:47 TKO(タオル投入) Warriors Quest 8: Young Guns 2002年10月24日
× ジェレミー・ジャクソン 1R 0:49 TKO(パンチ連打) Ultimate Athlete 4: King of the Mountain
【決勝】
2002年9月28日
アダム・リン 1R 2:51 腕ひしぎ十字固め Ultimate Athlete 4: King of the Mountain
【準決勝】
2002年9月28日
ブレイン・タイラー 2R TKO(パンチ連打) Ultimate Athlete 4: King of the Mountain
【1回戦】
2002年9月28日
クリス・ライトル 5分3R終了 判定3-0 IFC Warriors Challenge 17
【IFCウェルター級タイトルマッチ】
2002年7月12日
マイク・ウィック 1R 3:43 三角絞め IFC Warriors Challenge 15 2001年8月31日

プロボクシング

1戦1勝

獲得タイトル

脚注

関連項目

外部リンク

前王者
王座新設
初代Strikeforce世界ウェルター級王者

2010年1月30日 - 2011年6月9日(返上)

次王者
N/A
前王者
王座新設
初代WEC世界ウェルター級王者

2003年3月27日 - 返上

空位
次タイトル獲得者
ショーニー・カーター